優勝しても“悔しさにじむ”年間女王・山下美夢有「最後は入れたかった」

富士フイルム・スタジオアリス女子オープンで昨季年間女王の山下美夢有が最終日を4バーディー、ノーボギーの68で回り、通算9アンダーで今季初優勝、ツアー通算7勝目を手にした。

ノーボギーのラウンドで岩井千怜を振り切る

◆国内女子プロゴルフ<富士フイルム・スタジオアリス女子オープン 4月7~9日 花屋敷ゴルフ倶楽部 よかわコース(兵庫県) 6435ヤード・パー72>

 最終日最終ホールで1.5メートルのバーディーパットを外すも、通算9アンダーで今季初優勝を決めた山下美夢有。最後はきっちりとバーディーで締めくくって優勝したかったのだろう。うれしいはずの場面で見せた冴えない表情からは、自分への怒りが感じられた。昨季の年間女王らしさが垣間見えた瞬間だった。

シーズン初勝利を挙げた昨年の年間女王・山下美夢有 写真:Getty Images
シーズン初勝利を挙げた昨年の年間女王・山下美夢有 写真:Getty Images

「ノーボギーでラウンドすることができたのが一番良かったです。今日はショットがあまりピンにつかない状況だったのですが、その中でもうまくバーディーパットを決めることができました。ただ、最後は入れたかったです。唯一、18番が今日一番ショットが良かったと思います」

 優勝の喜びを語るはずの会見で、自分への反省が先に来るところに彼女の意識の高さが伝わってくる。

 大会は初日が悪天候で中止となり、2日間の36ホールで行われた。最終日の山下は前半1バーディーにとどまり、2位から出た岩井千怜、さらに1組前の阿部未悠もバーディーラッシュで猛追して一時は8アンダーで3人が首位に並ぶ混戦状態。

 16番で山下と岩井がバーディーを奪って9アンダーとし、一騎打ちとなった。しかし難関の最終18番で山下がパーで切り抜け、ボギーとした岩井を1打差で振り切った。

 年間女王の今季初優勝を6戦目にしてようやく手にしたが、「毎試合、優勝を目指すことを心掛けているので、チャンスが来たらいい流れでいけると思ってプレーしています。女王になって早く勝たないといけないとは感じていません」と、肩書きへのプレッシャーは特に感じていない。

 ここ一番での集中力は今年も健在。地元の関西で勝てたことについても「去年は違う会場でやりましたが、今年はこの花屋敷(GC)でやるとなった時は、やっぱり優勝したいなという思いが他の試合よりもありました。地元関西というのもあって、たくさんの方が応援に来てくれたのも本当に力になりましたし、優勝して恩返ししたい気持ちもありました」と語る。

 4~5月に米国で開催される海外メジャーの「シェブロン選手権」と国別対抗戦の「インターナショナルクラウン」(同週に国内メジャーのワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ)には出場しないことも明言しており、国内ツアー優先の気持ちは変わらない。今季初優勝を機にその勢いはさらに増しそうだ。

山下 美夢有(やました・みゆう)

2001年生まれ、大阪府出身。2019年のプロテストに合格。21年の「KKT杯バンテリンレディスオープン」でツアー初勝利。22年シーズンは「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」の初日にツアー新記録の60をマーク。「伊藤園レディス」でシーズン4勝目を飾るとともに史上最年少21歳103日での年間女王を達成。最終戦「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」も制した。ツアー通算7勝。加賀電子所属。

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