ツインズ対クイーン!? プレーオフで敗れた年間女王・山下美夢有が岩井姉妹の印象語る

　昨季の年間女王が最後まで意地を見せた。

　国内女子ツアーの「RKB×三井松島レディス」の最終日。通算11アンダーでホールアウトした岩井千怜を1打差で追う山下美夢有。最終18番パー5で5メートルのバーディーパットを沈めると、ギャラリースタンドから大歓声が上がり、ガッツポーズが出た。

　決着は通算11アンダーで並んだ双子姉妹の岩井明愛・千怜と三つ巴のプレーオフへ。1ホール目は3人ともパーとし、2ホール目も6メートルのバーディーパットは「読みは完璧やったんですけれど」と、惜しくもカップに蹴られてのパー。明愛もパーとし、最後は千怜がバーディーパットを沈めて優勝を決めた。

　競り負けたものの、山下の表情は清々しかった。

「いいショットの感覚がすごく戻ってきた。距離や入射角もよくなってきたので、すごくいい感じでプレーできました」と、次につながる手ごたえを感じていた。

　双子姉妹とのプレーオフというなかなか経験できないシチュエーションに、「2人ともジュニアの頃から試合で回っていましたし、実力のある選手。いいプレーオフが経験できました」と振り返った。

　山下の最終日の追い上げはさすがと思わせるものだった。昨年の強さが戻ってきそうな雰囲気が感じられた大会となった。

2001年生まれ、大阪府出身。2019年のプロテストに合格。21年の「KKT杯バンテリンレディスオープン」でツアー初勝利。22年シーズンは「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」の初日にツアー新記録の60をマーク。「伊藤園レディス」でシーズン4勝目を飾るとともに史上最年少21歳103日での年間女王を達成。最終戦「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」も制した。ツアー通算7勝。加賀電子所属。