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- ゴルフ仲間にちょっと自慢できる スコアカードの「HDCP」の数字は難しい順“じゃない”って知ってた?
ゴルフ場のスコアカードには必ず、各ホールに「HANDICAP」や「HDCP」と書かれた欄があり、1~18までの番号が配されています。多くのゴルファーが、この番号を「難易度」の順位として認識していますが、でも、その解釈、実は正確ではないらしいのです。
JLPGAも「ハンディキャップナンバー」を誤解!?
ゴルフ場のスコアカードには必ず、各ホールに「HANDICAP」や「HDCP」と書かれた欄があり、1~18までの番号が配されています。この番号を「難易度」の順位と誤解している人も多いのでは?

スコアカードの「HANDICAP」(以下、HDCPと略す)とホールの難易度は、基本的に関係ありません。しかし、誤解や誤用の例は多く、「ハンディキャップ1の最難関ホール」とか「ハンディキャップ18のやさしいホール」といった説明文を載せるコースガイドもあります。
日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)のオフィシャルサイトには、各トーナメントの「ホールサマリ」というデータが紹介されています。ホールごとに、各ラウンドとトータルの成績(平均スコアのほかに平均パット数やパーオン率、フェアウェイキープ率などのデータ)が集計され、平均スコアはその順位、つまり難易度の順位も示されています。
その順位のタイトルが「HCP」、つまりハンディキャップとなっているのです。同様の競技データは日本ゴルフ協会のオフィシャルサイトにもあり、そこでは「難易度」。国内男子ツアーの同データは「Level」。欧米ツアーのサイトでは「Rank」のタイトルで掲載されています。ホールの難易度のランクですから、JLPGAの「HCP」は誤用でしょう。
では、スコアカードの各ホールに示される「HDCP」の番号とは何なのか。その正しい意味と使い方を確認してみましょう。
ハンディキャップナンバーはマッチプレーでハンデを付けるホールの順番
スコアカードの「HANDICAP」の欄に書かれた番号=「HDCPナンバー」は、主としてマッチプレー競技で、プレーヤー間でHDCPストロークを与えたり、もらったりする際に使用します。
HDCP競技は、通常のストロークプレーであれば、トータルのグロススコアからHDCP(正確にはプレーイングHDCP)の数を引く、または足せば、競技のネットスコアになります。しかし、ホールごとに勝敗を決するマッチプレーでは、どのホールでHDCPを付けるかは、前もって決めておかなければなりません。その順番が「HDCPナンバー」です。
例えば、両者のHDCPの差が1の場合は、「ナンバー1」のホールで、高ハンデ(ハンデが多い)のプレーヤーが1打のHDCPストロークをもらいます。4打でホールアウトすれば、スコア3で相手のスコアと比較します。
同様に、HDCP差が10の場合は、「ナンバー1」~「ナンバー10」の10ホールで各1打のHDCPストロークが付加されます。マッチプレー以外でも、一般に「タテ・ヨコ」と呼ばれるベット、ニギリの遊びでも使われます。
「タテ」はトータルスコアで勝ち負けを競いますが、「ヨコ」はマッチプレーのようにホールごとに勝敗を決める遊びです。この「ヨコ」を、HDCPを付けて競うとき、ホールの難易度が分かれば、タフなホールから選んで指定すればいいのですが、分からなければ「HDCPナンバー」の「1」から順番にHDCPホールを指定するのがいいでしょう。
「ハンディキャップナンバー」はどのようにして割り当てる?
さて、この「HDCPナンバー」の順番ですが、繰り返しになりますが、ホールの難易度順ではありません。「ハンデ」をもらえるプレーヤーとしては、できればタフなホールでもらいたいところ。でも、マッチプレーの場合、それがラウンドの終盤にあれば――例えば「HDCPナンバー」の「1」が18番ホールだった場合、そのHDCPをもらう前に2&1(残り1ホールで2ダウン)でマッチの勝敗が決まるケースがあります。それではHDCPを設ける意味がありません。
「HDCPナンバー」が有効に機能し、マッチプレーでHDCPストロークの多くが使われるよう、JGA発行の『ゴルフ規則』(R&Aと全米ゴルフ協会が制定)には、推奨される番号の割り当て方法が記載されています。
簡単に紹介しましょう。
まず、ゴルフ場側は各ホールの難易度を算出します。この難易度は、正確にはJGAが実施する「コースレーティング/スロープレーティング査定」で算出された数値をもとにした「対パー難易度」です。
次に、18ホールを3ホールごと6つのブロックに分け、「HDCPナンバー1」はフロント9の2ブロック目、つまり4~6番ホールのどれかに。同じく、「ナンバー2」はバック9の2ブロック目(13~15番)のどれかに配置します。通常は、各ブロックのなかの最も難易度が高いホールを「ナンバー1」「ナンバー2」とします。
以下、「ナンバー3」はフロント9の1ブロック目(1~3番)、もしくは3ブロック目(7~9番)。「ナンバー4」はバック9の1ブロック目(10~12番)、もしくは3ブロック目(16~18番)。やはり、それぞれのブロック内で最も難易度の高いホールに配置することが推奨されています。
というように割り当て、最終的に「ナンバー1~6」は6つの各ブロックに1個ずつ配置。続く「ナンバー7~12」「ナンバー13~18」も同じく6つの各ブロックにバラバラに置かれます。
また、この結果、フロント9は奇数ナンバー、バック9は偶数ナンバーが並ぶことになります。実際、国内の多くのゴルフ場の「HDCPナンバー」がそうなっています。
あらためて、「HDCPナンバー」は主にマッチプレーでHDCPが有効に機能するように配置された順番であり、決して難易度順ではないことを知っておくと、実際はそこまで難しくないホールで考えすぎたり、逆に難しいホールを侮ったりということがなくなるかもしれません。
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