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- まずスタンス向きを疑うべき! ラウンド終盤でショットが乱れ始めた時の対処法とは?
多くのツアープロのコーチとして活躍している石井忍氏が、“ここはスゴイ”と思った選手やプレーを独自の視点で分析します。今回注目したのは、「マイナビチャレンジマッチ THE Heroines 2024」で優勝した和久井麻由です。
アドレスに集中してマイナビチャレンジマッチ制した和久井麻由
2月7日、沖縄県の琉球ゴルフ倶楽部で「マイナビチャレンジマッチ THE Heroines 2024」が行われました。参加したのは、ツアーで活躍するプロやマイナビネクストヒロインのランキング上位者、予選会から勝ち上がった選手など40名。ゲストプロとして、横峯さくら選手や福田真未選手、山内日菜子選手、尾関彩美悠選手らも出場するフィールドになりました。
今回は第1回大会でしたが、ユニークだったのは競技方式がステーブルフォード方式による個人戦だったことです。ホールインワン10ポイント、アルバトロス8ポイント、イーグル5ポイント、バーディー3ポイント、パー1ポイント、ボギー0ポイント、ダボ以上-2ポイントと設定され、各ホールで獲得したポイント累計で順位を争います。
最近はあまり見かけることがなくなった競技方式ですが、今回はボギーを打ってもマイナスにならないポイント設定がされていたため、いつも以上にアグレッシブなプレーを見ることができました。また、「失敗を恐れずに積極的に攻めていこう」と思考がシンプルになることもあり、プレーの進行が速くなることもこの競技方式のいい点といえるでしょう。

そんな今大会を制したのは、マイナビネクストヒロイン上位者の枠で出場した和久井麻由選手でした。7個のバーディーと10個のパーでポイントを重ね、トータル31ポイントで2位に3ポイント差をつけて優勝を飾りました。
印象的だったのは和久井選手の終盤のティーショットです。14番パー4のティーショットこそ引っかけて左のラフに入れましたが、その後のティーショットは完璧。14番から16番をパー、17番パー4でバーディーを奪って単独トップに立つと、18番パー5をパーとして初代チャンピオンに輝きました。
プレー後に本人に話を聞いてみると、「アドレスで右を向いて引っかけてしまうことがある」とのことでした。14番はその悪いクセが出てしまったようです。和久井選手は、14番のミスをきっかけに、アドレスでしっかり構えることを第一に考えて集中しました。実際、ボールの後方に立ってターゲットを確認した後、自分がイメージしたラインに対してスクエアに立てるよう、丁寧にセットアップしていました。
スイングがおかしくなったと感じたら基本に立ち返る
緊張や疲れでショットが乱れ始めると、「スイングがおかしくなったのかな」と動きを修正したくなるものです。しかし、そんな時こそ、基本に立ち返ってみることが大切です。
例えば、練習場でもマット通りに立って目の前のボールをただ打つだけでなく、まずマットがどこを向いているのかをチェックするといいでしょう。
時には目標を左右にズラし、マットの向きに惑わされずにターゲットに対してスクエアに構えられるか確認してみるのも効果的です。
和久井麻由(わくい・まゆ)
2001年5月28日生まれ、栃木県出身。2022年からマイナビネクストヒロインツアーに出場。同年は初戦から2戦連続優勝するなど活躍。昨年は同ツアーで未勝利に終わるも、ポイントランキング2位につけた。一方、プロテストはこれまで4回受験。24年は“5度目の正直”での悲願達成を目指す。
石井 忍(いしい・しのぶ)
1974年生まれ、千葉県出身。日本大学ゴルフ部を経て1998年プロ転向。その後、コーチとして手腕を発揮し、多くの男女ツアープロを指導。「エースゴルフクラブ」を主宰し、アマチュアにもレッスンを行う。
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