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- 世界で活躍する選手は確実に増加! 2024年は国内男子ツアーの人気回復のターニングポイントになる?
人気低迷が続く国内男子ゴルフツアーですが、近年はDPワールドツアーへの道が開かれたことで、世界で活躍する選手が確実に増えてきています。2024年は国内男子ツアーのターニングポイントになるのでしょうか。
7月2週目まで10試合の男子ツアーと19連戦の女子ツアー
女子ツアーの開幕から4週遅れて今年も男子ツアーが開幕しました。開幕戦となる「東建ホームメイトカップ」は、第2ラウンドが降雨による長時間の順延に見舞われながらも72ホールを完遂。金谷拓実選手がツアー通算6勝目を挙げました。
しかし、シーズンが開幕したとはいえ、次戦となる「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」までは約1カ月の期間があり、ほぼ毎週開催されている女子ツアーに比べて試合数がかなり少なくなっています。
女子ツアーは7月第1週まで19連戦が組まれているのに対し、男子ツアーは7月第2週までの間に10試合しか開催されません。ツアー全体を見ても、女子ツアーは38試合で、男子ツアーは23試合です。
男子ツアーは2014年に松山英樹選手が主戦場をPGAツアー(米国男子ツアー)に移してから試合数の減少が止まりません。女子ツアーはトップ選手が次々とLPGAツアー(米国女子ツアー)に挑戦しても試合数を維持しているのとは対照的です。
その理由として指摘されているのが、男子ツアーは松山選手以外で世界を舞台に活躍する選手がほとんど出てこないのに対し、女子ツアーは世界で活躍する選手がどんどん出てきている点です。
16年10月の「日本女子オープン」でアマチュア優勝を達成した畑岡奈紗選手が翌年からLPGAツアーに参戦して6勝を挙げており、19年8月には渋野日向子選手が「AIG女子オープン」(全英女子オープン)で海外メジャー初出場初優勝の快挙を達成。
21年6月には笹生優花選手が「全米女子オープン」で畑岡選手とのプレーオフを制して海外メジャー制覇。22年7月には古江彩佳選手が「トラストゴルフ スコットランド女子オープン」でLPGAツアー初優勝を達成しています。
その間、男子ツアー出身者も18年4月に小平智選手が「RBCヘリテージ」でPGAツアー初優勝を成し遂げ、21年4月には松山選手が「マスターズ」で念願のメジャー初制覇を達成しました。
しかしながら、小平選手は19年以降、苦戦を強いられており、松山選手の孤軍奮闘が10年近く続いているのが現状です。
男子ツアーでも若手は確実に育っている
ただ、男子ツアーの人気低迷が長年にわたって続いたため、そろそろ何とかしなければならないのではないかという声も聞かれるようになりました。
男子ツアーを主管している日本ゴルフツアー機構(JGTO)は、賞金ランキング上位3人にDPワールドツアー(欧州男子ツアー)への出場資格を付与する仕組みを構築。
2022年賞金王の比嘉一貴選手、2位の星野陸也選手、3位の岩崎亜久竜選手に加え、最終予選会で7位タイに入った久常涼選手が23年からDPワールドツアーに本格参戦を果たしました。
この挑戦が実を結び、久常選手が23年9月の「カズーオープンdeフランス」でツアー初優勝。PGAツアー有資格者を除くポイントランキング上位10人に入り、24年1月からPGAツアーに参戦しています。
ちなみに2020-21シーズン賞金王のチャン・キム選手も、23年にコーンフェリーツアー(米国下部ツアー)で2勝を挙げ、24年1月からPGAツアー昇格を果たしました。
そして24年2月には星野陸也選手が「コマーシャルバンク カタールマスターズ」で日本人4人目のDPワールドツアー制覇。3月には中島啓太選手が「ヒーローインディアンオープン」で日本人5人目のDPワールドツアー制覇を達成しました。男子ツアーで腕を磨いた選手たちが世界を舞台に活躍を始めています。
彼らを育てたのがJGTOなのかJGA(日本ゴルフ協会)なのかは議論の余地がありますが、かつては日本ツアーで活躍しても世界では通用しない選手がほとんどでした。
それが世界でも戦えるようになってきたのは、コースセッティングや試合運営で世界基準を追求してきた成果と言えるのではないでしょうか。
24年の男子ツアーは試合数こそ少ないですが、もしかしたら人気回復に向けた大きなターニングポイントになるのではないかと感じています。
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