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- ゴルフ会員権購入や売却のタイミングは“12月”が狙い目って本当? 年会費のサイクルから「売り」が増える!?
ゴルフ場の多くが年会費のサイクルを1月~12月と定めていることもあり、ゴルフ会員権の売りモノが何かと出てきやすい今の時期。会員権を手放したい人も買いたい人も、本当に“12月”が狙い目なのでしょうか、専門家に話を聞いてみました。
改めて知っておきたい会員権の種類と退会方法
会員権を手放すタイミングについて触れる前に、そもそもゴルフ会員権とは、どのようなものなのでしょうか。
ゴルフ会員権とは「優先してその施設を利用できる権利を有する会員権」のことです。この会員権には「預託金制」のものと「株主会員制」のもの、そして「プレー会員権」があります。
預託金制のゴルフ会員権は施設を優先して利用できる権利のほか、一定の時期が過ぎると証書に記載されている預託金を返還してもらえる権利も有しています。もちろん市場で売買し、換金することも可能です。
預託金制のゴルフ場を退会する場合は、退会する際にゴルフ場に申請をし、その後、証券に記載されている額面の預託金を戻してもらい退会します。ですが、その額面より会員権相場の方が高ければ市場で売買する方が得になるので、市場で売却して退会となります。一般的には後者の方が多いようです。
一方、株主会員制のゴルフ場が発行する株券には預託金返還請求権がなく、退会時に返還を申し出てもお金は戻りません。つまり株券は会員権市場で売却し、換金するしかないわけです。ですが、株主総会に出席し、株主として意見を述べることが出来る権利を有します。
株主会員制のゴルフ場を退会する場合は、基本的には会員権市場価格で売買して退会をすることになります。小金井カントリー倶楽部(東京都)や鷹之台カンツリー倶楽部(千葉県)、我孫子ゴルフ倶楽部(千葉県)などがこれに該当します。
株主会員制のゴルフ会員権には、たまに株券の額面に金額が記載されているものがあります。この記載額より会員権相場が下回っているような場合は、市場で売却するよりもゴルフ場から返還してもらう方が得になるので、当該コースで退会申請をすることになります。
3つ目のプレー会員権についてですが、これは以前、預託金制ゴルフ場の会員権だったものがゴルフ場の破綻等により、付されていたはずの預託金が再建時にゼロになってしまった会員権のことを指しています。償還時の額面がすでにゼロなので、退会する際は基本的に会員権市場の価格で売買して退会となります。
会員権の種類は各々異なっても、基本的な売買手順はみな同じ。売りたい人も買いたい人もタイミングを見計らって売買手続きを進めることになります。
ゴルフ会員権売買のタイミングは“12月”がベストではない?
大手ゴルフ場運営会社のPGMなど、多くのゴルフ場が年会費のサイクルを1月~12月と定めていることから、ゴルフ会員権の売りモノが出やすく売買が活発になるといわれる12月。
年内に不要なゴルフ会員権を売ってスッキリしたい人や、逆に春から憧れのメンバーライフを始めたい人にとって、12月はまさに狙い目の時期なのかもしれません。
でも、この時期の売買が本当に正解なのでしょうか。ゴルフ会員権を専門に扱う加賀屋ゴルフ代表の前田信吾さんに、このあたりの事情を聞いてみました。
「確かにPGMのコースをはじめ、多くのゴルフ場の年会費のサイクルが1月~12月なので、この時期に売りモノが多く出てくるのが通例ではあります。人気のあるコースは、この時期に多くの売買をこなします。一方、人気のないコースは売りモノだけが増えて買いが入らないので、相場の気配が売り一色になります」と、前田さん。
「とはいえ、ゴルフ会員権は“使ってなんぼ”のもの。ゴルフに行かないなら売ればいいし、メンバーライフを楽しみたいなら買えばいいんです。売買のベストタイミングは人それぞれだと思いますよ。1年を通して“12月”が売買にとってベストな月かと問われれば、必ずしもそうとはいえないんじゃないでしょうか」
コロナ以降、ゴルフ会員権の価格が上昇傾向にあるという話をよく耳にします。資金的に余裕があるなら、将来を見据えて保持しておくという手もあるのでしょうか。
「人気のあるコースは、市場に出回る会員権の数が少ないのが現状です。市場に出る数が限られているのに欲しい人が多くいれば、必然的に価格は上昇します。もちろん中には、売りはあるけれど買いがさっぱり……、なコースもありますが。でも、全体的にゴルフ会員権市場はここのところ上がり基調ですから、そういう意味で余裕がある方にとっては、今は売りのタイミングではないかもしれませんね」
「ただ、ゴルフをしないのに会員権を持ち続けるのも、個人的にはどうかと思います。昨今、年会費を上げるゴルフ場が増えてきているので、行かないのに高い年会費を払い続けるのは、実にもったいない話ですよね。近い将来に手放す意思のある方は、このあたりもよくお考えになったうえで、売買のタイミングを決めたほうがよいと思います」
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