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インドア施設が「2025年問題」からゴルフを救う!? 全国130店舗を運営するスクールが新入社員と団塊世代に狙いを定めるワケ
インドアゴルフスクールを運営するステップゴルフ株式会社が、今年の4月から新社会人となる大学4年生を対象とした「入社直前! ゴルフ体験イベント」を開催しました。
「1ヤードは何センチメートルですか?」
3月27日、全国で130店舗(3月末現在)のインドアゴルフスクールを展開するステップゴルフ株式会社が、今年の4月から新社会人となる大学4年生を対象とした「入社直前! ゴルフ体験イベント」を開催しました。

初開催となった本イベントは、これからゴルフを始めたいと考えている新社会人へラウンド時のマナー、スイングの基礎、ビジネスにおけるゴルフの重要性を無料でティーチングするもので、「STEPGOLF PREMIUM NAKANO」(東京都中野区)で実施されました。
まず座学では、ゴルフを始めるメリットやラウンド時のマナーについてステップゴルフ認定コーチでティーチングプロの野口剛氏が学生に向けて分かりやすく解説。ビギナーや若年層ゴルファーがおろそかにしてしまいがちなディボット跡やバンカーの修復、「ファー」の掛け声、スロープレーに陥らない工夫、ドレスコードの概要など、ラウンド時に覚えておきたい最低限のマナーについて分かりやすく説明しました。
また野口氏は「学生時代、キャディーのアルバイトをしていたのですが、お客様に対して『次はどのゴルフクラブを持っていきますか?』『ボールを拭きましょうか?』と当たり前の仕事をしていただけで、『君は気が利くから私の会社で働かないか?』とスカウトされたことがありました」と、ゴルフがビジネスチャンスにつながった実体験を披露。ラウンド時にどのように振る舞えば上司や取引先に好印象を与えられるのか、自身の経験をもとにアドバイスしていました。

質問コーナーでは、「1ヤードは何センチメートルですか?」「パーやバーディーとは具体的にどういうことですか?」など、学生から素朴な疑問が飛ぶ場面も。特にゴルフのルールやマナーに関心を寄せる人が多くいました。
次にシミュレーションゴルフを活用した実技レッスンを開始。参加者のほとんどが初めてクラブを握るということで、まずボールを軽くティーアップして、7番アイアンのハーフスイングを練習。その後、ドライバーショットに挑戦したり、30ヤードを狙ったアプローチゲームをしたりといった実技に入ると、イベントはより盛り上がりを見せました。
最後はインストラクターを含めた座談会を実施。ゴルフに対する疑問や4月から新社会人を迎えるうえでの不安など、ざっくばらんに語り合いイベントは終了。参加した学生たちは、以下のように感想を話します。
「できる会社員=ゴルフをしているイメージもあり、ビジネスに生かせるのではないかといった考えで参加しました。お話をうかがって、一緒にゴルフをプレーすることで仲が深まったり、自身の人柄をアピールできるチャンスがあったりと、商談に役立ちそうな予感がしました。そして、なによりボールを打つことが楽しかったです」
「友人の紹介で参加したのですが、ボールが思ったより飛ばず、ゴルフがこんなに難しいスポーツだとは知りませんでした。ただ、ボールを打てたときの爽快感は格別で、コーチたちからの指導でコツをつかめたので、さっそく練習場に行ってみたいと思います」
「18ホールを歩く体力がない」「免許返納で移動手段がなくなった」
昨今は、上司や取引先から飲み会やゴルフに誘われても行きたくない若年層が増えているといわれていますが、逆に積極的に参加してコミュニケーションをとり、同期と差をつけたいと野心を燃やす人もいました。イベントを終えた野口氏は以下のように話します。

「みなさん意外とゴルフに興味を持ってくれていることが分かりましたし、新社会人になっていきなりゴルフに誘われたらどうしようと不安に感じていることも伝わりました。そのため、逆に社会人になったら楽しいこともあるよと後押ししてあげられるように努めました」
「一昔前は、ゴルフといえばお金がかかって敷居の高いスポーツといったイメージもありましたが、昨今は気軽に楽しめるものに変わりつつあります。ただ、まだ認知が十分されていないので、さまざまな世代の人たちに分かりやすく伝えることがゴルフ人口を増やす鍵だと思います」

ステップゴルフに所属するコーチたちを統括するエグゼクティブコーチの吉田一尊氏は、「2025年問題」の解決にもつなげられたらと話します。
「団塊の世代が引退してしまう理由は、『18ホールを歩く体力がなくなってしまった』『免許返納によりゴルフ場までの移動手段がなくなってしまった』などといわれています。ただ、われわれステップゴルフであれば、街中の通える距離にあることも多いですし、コースのように歩き回る必要もないので、継続しやすいです。体を動かす習慣をつくっておけば、調子がいい日は外のコースに出るという選択もとることができるでしょう」
免許がない、クルマを持っていない人が多いという意味では、高齢者も若い世代も似たような状況にあるでしょう。
「他にも子育てや仕事の都合でやむを得ずゴルフを中断した人が戻りやすい環境を作ることや、新規ゴルファーが全国で気軽にゴルフを始めやすい環境を作ることも大切です。弊社は、創出、復活、継続の3要素に注力し、ゴルフを通じて社会課題の解決にも貢献していきたいと考えています」
さまざまなエンタメが溢れている現代で、趣味としてゴルフを選択してもらうためには、さまざまな取り組みやアプローチが必要といえそうです。道具を買い揃える必要がなく、気軽に楽しめるインドアゴルフは、「とりあえずボールを打ってゴルフを体験してみたい」という人に最適な手段といえそうです。
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