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- 若者が屋外練習場に入りづらいって? おじさんは逆に最新インドアに気後れするのよね/木村和久『ゴルフ=レジャー宣言』
練習場は昔ながらの屋外打ちっぱなし派? それとも最近増えたインドアスタジオ派? 統計を取ったわけではないですが、前者は年齢層が高め、後者は低めな印象があります。どうしておじさん世代はインドア練習場が苦手なのでしょうか。
コスパ・タイパ重視+クルマなし=インドア一択
最近、近所(世田谷区)を散歩していると、インドア型ゴルフスタジオの看板をよく見かけます。そういえばコロナが終わりの頃、3軒ほど立て続けに開業して、派手なオープニングセレモニーをしていましたっけ。
料金表を見るや、ひと月使い放題(1日1時間利用が基本)のサブスクが1万~2万円と書いてあり、頻繁に練習する方にとっては得かもしれません。
とはいえ現在、屋外型の練習場を使っているので、どうしたものか……というわけで、最近の練習場の諸事情を考えてみます。

日本の大都市圏では地価高騰のあおりを受け、屋外型のドライビングレンジは減少の一途をたどっています。いま通っている練習場は、家から自転車で15分ぐらいかかりますか。実は5年前までは、自転車で5分のところに練習場があったのですが、閉鎖されてマンションになってしまいました。
都会の地価高騰を考えると、1球10数円でボールを打たせる商売をするなら、まとまった土地にマンションを建てた方が儲かりますからね。
現在、日本の屋外練習場の数はざっと2300とみられ、毎年数十軒単位で減少しているとのこと。ちなみに屋外型ゴルフ練習場のピークは1992年で、全国に5420軒程ありました。それが30年で半数以下まで減ったのです。
一方、インドア型の練習場は現在約1600軒で、毎年200軒程のペースで増えているといいます。屋外派としてはさびしい限りですが、これも時代の流れでしょう。じゃ、なんでインドアゴルフ練習場がこれだけ人気なのか、その仕組みを探ってみます。
調べて分かったのは、インドア練習場は総じて40歳ぐらいまでの若い層や女性が利用しているとのこと。つまり都会に住むIT・デジタル世代が、シミュレーションゴルフやトラックマンなどに慣れ親しんでいるので、インドア練習場に抵抗感がなく通えるのでしょう。
また、若い層はコスパや時短に価値を置いています。遠い屋外型練習場に行くなら、歩いて数分のインドア練習場でいいんじゃないか。勤め帰りにも寄れるし、と考えるようです。
さらに都会生活者のクルマ離れも、インドア型ゴルフスタジオの人気を後押ししています。大都市圏でクルマを所有すると、駐車場代やローンだけで数万円の支払いになります。だったらクルマの所有を諦めようと。
その代わりに、サブスクゴルフスタジオに歩いて通えば良いとなるわけです。ゴルフ場への移動も、カーシェアリングを使うとか、友達と相乗りをするとかして工夫すれば、無駄な出費をしなくて済みます。
昭和のおじさん達は、打ったボールの行方を見ないと気が済みません。とはいえ都会のゴルフ練習場は、距離が100ヤード未満が多い。しかも、打球が見える練習場で打ちまくっても、スコアはさほど変わらず……。
弾道データは出るし気軽にレッスン受けられるし、なんだけどさ…
じゃ、インドアスタジオの方が上達するのか? そこを考えてみます。
生まれて初めてクラブを握った場所が、ゴルフスタジオという若者が結構います。友達に連れられて、あるいは一人でふらっと行き、お試しレッスンを受けてみたとかね。
そういう方はデータを駆使し、自分を客観的に見ることができます。さらにレッスンプロのアドバイスを受け続ければ、効率よく腕を磨けるというものです。
スタジオ練習の方がボールの行方を見ないのでヘッドアップをしないし、長いクラブを振ってもさほど力みませんから。
インドア型のゴルフ練習場が流行るのは良いですが、ここで問題が生じます。オペレーションをどうするかです。
屋外型練習場は施設が大きく、打席も数十単位であるので、スタッフもたくさんおり、ふらっと行って打てます。一方インドア型は打席が少ないので、基本、要予約となります。その小さなスタジオにスタッフやレッスンプロを常駐させるのは、非常に経営効率が悪いです。
そこで、人件費を省くために、パスキーで出入りする無人方式にするところも。つまり“チョコザップ化”ですね。
さらにレッスンを、モバイルで行うスタジオもあります。それならレッスンプロがスタジオを掛け持ちできるし、利用者も格安でレッスンを受けられますからね。
ただ、家の近所に3軒のインドアスタジオがあると書きましたが、どれも地下や半地下にあり、中の様子がよく分かりません。つまり、入りづらいのです。中に入ったら仲間内で盛り上がっていたらどうしよう、圧が強めなインストラクターがいたらどうしよう、とかね。
勝手に妄想が膨らみます。
実際、ゴルフスタジオのオープニング期間に、見学しようと思って行ったのですが、入口付近に元気そうな若者が数人いて盛り上がっていました。明らかに世代が違います。おじさん世代は、ちょっとちゅうちょしますよね。
そういう環境の中で、やや入りやすいのは、大手のインドアゴルフスタジオかな。やはり名前があるから、安心感があります。料金はやや高めですが、それはブランドや安心を買う意味もあるのでしょう。
逆に小規模や単独系は料金を見る限り、かなりお値頃価格になっています。ここ1~2年でインドアゴルフスタジオは数が増え、過当競争になっているのです。
個人的にはインドアスタジオでショットを打つと、凡庸な飛距離を見せつけられてゲンナリします。年々飛距離が落ちるおじさん世代にとっては、はっきりと飛距離が分からない方が良いのかも知れません。
自分たちの世代だと、ゴルフを引退するまでが10年ちょっとでしょう。その間なら屋外型の練習場で頑張ってみますか。途中で屋外練習場がなくならないことを祈るばかりです。
文/木村和久
1959年生まれ、宮城県出身。株式投資から大衆文化まで、さまざまなジャンルで“現代”を切り取るコラムニスト。有名ゴルフ媒体へも長く寄稿してきており、スイング理論やゴルフ場設計にも造詣が深い。近年はマンガ原作者としても活躍。
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