5人中4人が直近15年で達成! 過去のアマチュア優勝者を振り返ってみた

パナソニックオープンでツアー史上5人目のアマチュア優勝を達成した中島啓太。21歳94日での優勝は、歴代3位の若さ。そこで、中島よりも先にツアー優勝を飾った4人について、改めて振り返ってみた。

第1号の倉本昌弘は41年前に達成!石川遼は15歳245日の史上最年少優勝記録保持者

1人目 倉本昌弘(1980年中四国オープン)

 ツアー優勝を飾ったアマチュア1号は1980年の中四国オープンを制した倉本昌弘だ。日大時代に日本学生で4連覇を達成し、日本アマも2度制していたが、アマチュアとしてマスターズに出場することを考えていたため、卒業後もアマ資格を持ち続けていた。

 80年は3度目の日本アマ優勝を飾り、アマチュアとしては国内では無敵状態だった。満を持して臨んだ地元広島県の福山カントリークラブで開催された中四国オープンでは、初日から69、70、68とアンダーパーを並べる。最終日こそ74とオーバーパーだったものの、通算7アンダーで逃げ切った。

 当時は今と違い、パーシモンヘッドのドライバーに糸巻きボールが主流で、ボールを自在に操る技術がなければ、プロでもトーナメントに勝つことは難しく、ましてやアマチュアが制することは容易ではなかった。しかし、当時の倉本は圧倒的な飛距離と高いボールコントロールの技術を持っており、プロも一目置く存在だったという。実際、翌年にプロ転向すると4勝を挙げて賞金ランキング2位に入っている。

2人目 石川遼(2007年マンシングウェアオープンKSBカップ)

 2人目のアマチュア優勝者は2007年マンシングウェアオープンKSBカップを制した石川遼だ。初日が悪天候のために中止となり、2日目以降も天候に恵まれなかったこともあり、最終日は41人で36ホールを戦う変則方式となった。

アマチュアで出場した2007年住友VISA太平洋マスターズ 写真:Getty Images

 最終ラウンドを首位と4打差の9位タイでスタートした石川は、7バーディ、1ボギーの66で回り、通算12アンダーの単独首位でホールアウト。後続のプロがそのスコアを上回ることができず、石川の優勝が決まった。15歳245日での優勝はツアー最年少記録として未だに破られていない。

 主催者推薦でツアー初出場した高校生がプロに勝ったことで、一躍時の人となり、“ハニカミ王子”としてもてはやされた。その後石川は7試合に出場。翌年1月10日にプロ転向を宣言し、現役高校生プロが誕生した。同年にプロとしてツアー初優勝を飾ると、09年には4勝を挙げて史上最年少の賞金王となった。

3人目 松山英樹(2011年三井住友VISA太平洋マスターズ)

 3人目のアマチュア優勝者は11年の三井住友VISA太平洋マスターズを制した松山英樹だ。当時、東北福祉大2年だった松山はこの年のマスターズに初出場し、日本人として史上初のローアマに輝いていた。

松山英樹もアマチュア時代にツアー優勝を果たした 写真:Getty Images

 また、この週のドライビングディスタンスでは全体の2位となる300.33ヤードを計測するなど、プロ顔負けの飛ばし屋だった。その飛距離が最終的に勝利を呼び寄せる。

 最終ラウンドを首位と2打差の単独2位でスタートした松山は、アウトこそパープレーだったが、インに入ってからはスコアを2つ伸ばし、最終ホールを残して2位以下に1打差の単独首位に立つ。18番パー5をどのように攻めるか注目されたが、豪快なティショットで飛距離を稼いだ松山はなんと第2打に8番アイアンを選択。「完ぺきです」と語ったショットはピンそば50センチに止まる。3番パー5に続くこの日2つ目のイーグルをあっさりと奪い、通算13アンダーで栄冠を手にした。

 2年後の13年4月にプロ転向した松山は4勝を挙げて史上初のルーキーシーズンでの賞金王に輝いている。14年からはPGAツアーに参戦。その後、同ツアーで6勝を挙げているが、今年の4月にはアジア人として初のマスターズ制覇を達成している。

4人目 金谷拓実(2019年三井住友VISA太平洋マスターズ)

 4人目のアマチュア優勝者は19年の三井住友VISA太平洋マスターズを制した金谷拓実だ。当時、東北福祉大3年だった金谷は、高校2年で日本アマを制し、日本オープンのローアマを最年少記録で獲得、早くから注目を浴びていた。

 大学進学後も順調に結果を残し、19年はマスターズに初出場。ローアマこそ獲得できなかったが、予選通過を果たしていた。それだけに、三井住友VISA太平洋マスターズの3日目に63をマークして単独首位に立っても不思議ではなかった。

 最終日はショーン・ノリスと一進一退の攻防を繰り広げ、最終18番パー5をともに11アンダーの首位タイで迎える。3番ウッドでティーショットを放ち、確実にフェアウェイをキープすると、ピンまで残り220ヤードが残ったが見事グリーンをとらえる。7メートルのスライスラインをねじ込み、松山と同じイーグルフィニッシュ。バーディに終わったノリスを1打抑えて偉業を達成した。

 20年には世界アマチュアナンバーワンに贈られるマーク・マコーマックメダルを日本人として初受賞。10月にプロ転向を果たすと、11月のダンロップフェニックスでプロ初優勝を飾る。今年に入っても東建ホームメイトカップを制し、現在賞金ランキング3位につけている。

5人目 中島啓太(2021年パナソニックオープン)

 そして先日、永野竜太郎とのプレーオフを制しパナソニックオープンでアマチュア優勝を遂げた中島啓太が5人目となった。過去4人がいずれもツアーを代表する名選手となっているだけに、中島啓太にも大きく羽ばたいて欲しいものだ。

倉本昌弘から中島啓太までアマチュア優勝達成者の写真を見る

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