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被害額40億円・法廷闘争9年に終止符 解散・被害者の会がJGAに「20万円」を寄付した意味 【小川朗 ゴルフ現場主義!】
被害総額40億円以上、被害者の数も1000人を超え、世間を騒然とさせた「ゴルフスタジアム(以下GS)事件」。4月24日、被害者の会が解散式を行い、9年に及ぶ法廷闘争に終止符を打ちました。
活動費の剰余金をジュニア育成のために寄付
事件発覚から9年あまり。集団訴訟を戦った625人の被害者たちには625通りの人生がありました。
被害総額40億円以上、被害者の数も1000人を超え、世間を騒然とさせた「ゴルフスタジアム(以下GS)事件」。クレジット・リース会社6社に対し625人が債務不存在確認訴訟を起こし、GS経営陣への損害賠償も請求していました。実に9年に及ぶ法廷闘争が終了したことで、4月24日18時からアルカディア市ヶ谷(東京都千代田区)で解散式が行なわれました。
事件の概要を簡単に振り返ります。GSの営業担当はレッスンプロらにアプローチして、ホームページ(以下HP)を無料で作成すると持ちかけました。HP作成料は、そこに掲載した広告の掲載料で相殺され、実質無料にできるとの条件を提示します。さらに手続き上必要だとして高額なソフトウエアのローンを組ませたり、リース契約を交わさせたりして、同額の広告掲載料をレッスンプロたちに支払っていました。

ところが、この広告掲載料の支払いが2017年の2月あたりからストップ。レッスンプロらにはローンやリース料の支払いだけが残りました。しかもソフトウエアは検証した結果、実際には役に立たない代物で、開封すらしていなかった被害者も多数いました。
ほどなくして約40億円の被害総額と1000人超の被害者を生む事件が明るみに出ます。レッスンプロらは17年3月に被害者の会を結成。信販・リース7社に対し、被害者625人が債務不存在を求める訴えを起こしました。被害額の大きさと被害者の多さは、ゴルフ界のみならず社会全体に衝撃を与える騒動に発展。東京地裁内の司法記者クラブでの共同記者会見を受け、マスコミ各社も一斉に報じることとなります。
並行して、被害者の会は弁護団と相談しながら株式会社ゴルフスタジアムへの破産申し立てを行い、19年3月26日の最終回まで5回にわたる債権者集会で堀新社長らを追及。会員たちは証言台にも立ち、法廷闘争を展開していきました。25年3月まで8年に及んだ集団訴訟は終結。被害者に残されたリース料を3割カットするという結果も一部ありましたが、ほとんどの被害者が敗訴や和解の結果を受け、支払いに追われることになりました。
しかし、この後、一部の被害者は執念を見せます。19年3月にGS社の破産廃止決定を受けた後、守る会の弁護団は同年9月、GSの代表ら経営陣に対し損害賠償金などの支払いを求める訴訟を提起。それから5年後の24年3月、東京地裁判決が出て、さらに11月に出た控訴審判決で認容額は増え、5460万6663円に確定しました。ただし堀代表は1円も払っていません。
そこで弁護団はGS社元代表・堀新氏に対して25年6月30日、水戸地裁へ債権者破産を申し立て、9月5日、水戸地裁土浦支部は代表個人の破産開始決定を下しました。26年4月16日、破産者・堀新氏に対し水戸地裁土浦支部は免責を許可。破産手続きを廃止するとの決定を下しました。
破産手続きの廃止は、破産者に財産がないため配当をせず手続きを終わらせることですが、堀氏は破産へと追い込まれました。まさに被害者たちの執念が実を結んだわけです。
一方で被害者の会は会員たちから活動費を集めていました。裁判が一段落し、それを精算する際に同会の世話役は余剰金を日本ゴルフ協会(JGA)に寄付することを決定。
JGAを寄付先に選んだ理由を、世話人の原子由美子さんはこう明かします。「もともと将来のあるジュニアの(ために役立ててもらえる)団体という話で、PGA(日本プロゴルフ協会)やJLPGA(日本女子プロゴルフ協会)も候補ではありましたが、被害者は男女いるので公平に考えJGAにしました」。
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