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- イ・ボミ&キム・ハヌルが日本女子OPの裏でプライベートラウンド!? ハヌルが明かしたボミの“昔のあだ名”
9月29日から開催されている国内女子ツアーの日本女子オープン。日本一を決めるメジャー大会に“珍しく”出場していないのが2015、16年賞金女王のイ・ボミとツアー通算6勝のキム・ハヌルだ。ホームコースのマスターズGCで練習ラウンドをするというので、現場に向かった。
コロナ禍の影響で常連の2人が出られない
とても不思議な光景だった。
日本女子ツアー人気をけん引し、屈指の人気を誇るイ・ボミとキム・ハヌルの2人が、トーナメント開催期間に和気あいあいと練習ラウンドをしていたからだ。
それも女子ゴルファー日本一を決める国内メジャーの日本女子オープン初日(9月30日)にである。国内女子ゴルフツアーを主戦場にするプロ、アマチュアたちは権威ある日本のナショナルオープンでタイトルを獲ることを目標にしている選手がほとんどだろう。
しかし、イ・ボミとキム・ハヌルには今年の日本女子オープンの出場資格がなかった。今季のシード選手であっても、同大会が定める数々の参加条件(※)を満たさなければならならず、2人はどの条件にもあてはまらなかったため、今週はオープンウィークになった。
かつての賞金女王イ・ボミとツアー通算6勝を誇るキム・ハヌルが日本女子オープンに出られないのは、コロナ禍による入国制限などによりスタートが出遅れたことや2週間隔離によるコンディション調整の難しさが大きく影響している。
「本来であれば今週は韓国へ帰ってリフレッシュしていたと思います」
そう口をそろえる2人。コロナ禍で行動範囲は限られるなかでも、ホームコースとも言えるマスターズGCでのラウンドはとても楽しそうだった。
ボミとハヌルは韓国の“黄金世代”
1988年生まれの同年代の2人は、“パク・セリキッズ”と呼ばれた。同年代に申ジエやパク・インビもいることから、韓国では“黄金世代”にあたる。
ちなみにパク・セリは米ツアー参戦1年目の1998年「全米女子オープン」で20歳9か月での史上最年少優勝(当時)を果たし、同年の「全米女子プロゴルフ選手権」でも優勝した韓国女子ゴルフ界のレジェンド。今年の東京五輪女子ゴルフでは韓国代表の監督を務めたことも記憶に新しい。
イ・ボミとキム・ハヌルのゴルフ人生は、両者の親がパク・セリの快挙に影響を受け、娘にゴルフを勧めたことが始まりだ。アマチュア時代に出会いプロになったあと、ともに韓国ツアーで賞金女王となり、その後日本ツアーに参戦して今に至る。イ・ボミは日本11年目、キム・ハヌルは7年目のシーズンを迎えた。プロの世界では日本で苦楽をともにした仲だ。
こんな機会もめったにないので、ラウンド中にあらためてお互いの印象について聞いてみた。
イ・ボミのあだ名“パンヤゴルファー”って何!?
「お互いにアマチュアの中高連盟の試合に出ていましたが、初めて会ったのはいつだったかよく覚えていないんです。住んでいる場所も違えば、出ている試合も違いますから」(ハヌル)
お互いの第一印象について聞くと、ボミは「それも本当に記憶にないんです(笑)」と笑う。「みんな周りにはうまい選手ばかりで、自分のことに精一杯だったからだと思います」(ボミ)。
「仲良くなり始めたのはプロになってから」とハヌル。「ボミが私の住んでいる街に引っ越してきて、それから会うことも多くなってからですね」と言う。
2人の“馴れ初め”を聞いたところで、次に「お互いをどんなゴルファーだと思うか」について聞くと、ハヌルが面白いことを教えてくれた。
「昔、ボミには“パンヤゴルファー”というあだ名があったんです(笑)。真っすぐにブレない球をしっかり打つ選手だからという意味です。ゲームのように打つ選手と周囲は言っていましたね。そういう名前のゴルフゲーム(日本での名称『スカッとゴルフ パンヤ』)があったんですが、本当にショットは正確でしたから」
長らく付き合ってみて、ボミの性格はどうなのか。
「なんでも物事を肯定的に考えようとしますね。自分は決してそういうタイプでないと言うのですが、とにかくマイナスに考えることがなくて、前向きに考えようと努力するタイプだと思います」
その話をしている最中は恥ずかしいからか、聞いていないフリをして前を歩くボミだが、表情を見ると笑っていた。
「ハヌルのメジャー2勝は私のおかげ(笑)」
一方でボミはハヌルのことをどんなゴルファーと感じていたのだろうか。
「うらやましかったです。ハヌルは身長も高くてスイングもすごくキレイですから。性格的にも一見近づきがたい印象があると思うのですが、親友だから分かるのはとても気さくで話しやすいんです」
互いのことを話し合うのに少々、照れている感じはあったが、過去のことを思い出しながらの会話は笑いが絶えなかった。さらにハヌルに日本ツアーに来るようにアドバイスしたのも、先に日本で結果を残していたボミだったという。
「当時、ハヌルは韓国ツアーで結果を残していましたし、韓国にいたい気持ちもあったと思うのですが、日本はとても環境がいいので必ず成功できると言って勧めたのを今もよく覚えています。当初は日本の環境になかなか適応できなくて心配だったのですが、結局はメジャーのワールドレディスサロンパスカップもLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップも優勝したじゃないですか。だから誘った私のおかげです。これは絶対に書いてください(笑)」
ショット、アプローチ、パターと入念に感触を確かめていたが、決して調子が悪いようには見えなかった。時折、ベタピンのショットも披露。そんな中でラウンド途中にはスマホで互いに撮影しあうなど、親友ならではの楽しいひと時を過ごすことができたようだった。
「これだけたくさん話して、撮影も協力したので何してもらおうかなー?(笑)」とボミが取材陣にいじわるな問いかけをするのを見て、ハヌルは隣で爆笑していた。来週のスタンレーレディス(10月8~10日、静岡県・東名カントリークラブ)で、そんな笑顔が見られたら最高だ。
(※)日本女子オープンの参加条件/日本女子オープン過去10年間の優勝者、2020年日本女子オープン上位15位、2021年8月16日時点の2020-2021 JLPGAツアー賞金ランキング上位30位、最近5年の日本女子プロゴルフ選手権優勝者、前年本競技の翌週から当年本競技前週までのJLPGAツアー優勝者、2021年日本女子オープン最終予選通過者など。
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