- ゴルフのニュース|総合ゴルフ情報サイト
- 記事一覧
- コラム
- プロゴルファーは試合で担いでもらうキャディーをどうやって選んでいる?
古くはジャンボ尾崎と佐野木計至キャディー、最近では松山英樹と早藤将太キャディーなど、プロゴルファーとキャディーはツアーを戦い抜く中で大切なパートナー。選手たちはどのようにキャディーを選んでいるのか、調べてみました。
トップ選手はプロキャディーとコンビを組むことが多い
松山英樹がZOZO CHAMPIONSHIPでPGAツアー7勝目を挙げました。その勝利をサポートしたのが早藤将太キャディーです。2019年から松山の専属キャディーになり、21年マスターズ優勝時にコースに向かって深々とおじぎをする姿が国内外で大きな話題になりました。
19年と20年は勝利に立ち会うことができませんでしたが、マスターズで念願の初優勝を経験し、ZOZO CHAMPIONSHIPで2度目の勝利。3年目で大きな成果を手にしました。これからも次々と勝利に貢献してくれるでしょう。
早藤キャディーは松山の中学・高校・大学の2学年後輩です。自身もツアープロとしての活躍を目指していましたが、その道をキッパリと諦めて19年からキャディーに専念することになりました。このようにツアープロに帯同して選手を専門的にサポートするキャディーをプロキャディーと言います。
PGAツアーの選手はプロキャディーと年間契約するケースが多いです。松山は早藤キャディーとコンビを組む前は、高校・大学の先輩である進藤大典キャディーとのコンビでツアーを転戦していました。PGAツアー7勝のうち5勝は進藤キャディーがサポートしています。
早藤キャディーも進藤キャディーも東北福祉大学ゴルフ部出身です。今、日本で活躍しているプロキャディーの皆さんもゴルフ部出身の方が多いようです。
プロキャディーの方にどんな仕事か聞いてみると、選手と一緒に使用クラブを決めたり、パッティングのラインを読んだりするのも大事な仕事ですが、一番の仕事は選手が気分よくプレーできるようにサポートすることだそうです。
選手は試合中、自分の世界に入り込んでおり、視野が狭くなっているので、タイミングよくドリンクを渡したり、何気ない会話で気分をやわらげたりすることが大事だと言います。
選手がプロキャディーに求める要素も人それぞれです。プレーに関する情報を多く必要とする選手もいれば、コースマネジメントに関するアドバイスをアテにする選手もいます。選手の要求に応じて的確に対応するのがプロキャディーの腕の見せどころです。
また、同じキャディーと毎週コンビを組むことを好まない選手もいます。そういう選手は試合ごとにプロキャディーを替えます。日本ではこちらの形態のほうが主流かもしれません。女子ツアーは毎週のように試合がありますが、男子ツアーは前半戦の試合数が少ないので、上半期は女子ツアーを中心に活動し、下半期は男子ツアーと女子ツアーを行き来するプロキャディーの姿を多く見かけます。
ハウスキャディーに依頼することも結構ある
ただ、すべての選手がプロキャディーとコンビを組んでトーナメントに出場しているわけではありません。渋野日向子が10月のスタンレーレディスゴルフトーナメントで約1年11カ月ぶりに優勝しましたが、その勝利をサポートしたのはハウスキャディーでした。
ハウスキャディーとは、普段は開催コースでアマチュアゴルファーのキャディー業務に従事している人です。トーナメント開催期間中は一般アマチュアゴルファーの来場がありませんから、出場選手のキャディーを務めることがあります。
特定のゴルフ場でキャディーをされている方は、やはりコースの特徴をよく知っています。グリーンが見た目の傾斜以上に曲がったり、見た目の傾斜ほど曲がらなかったりするといった情報を熟知しています。
プロキャディーも毎年同じゴルフ場で開催されるトーナメントであれば、グリーンの細かい傾斜の情報も入手しているでしょうが、芝生は生き物ですし、風向きなどの自然条件も毎年変わりますので、ハウスキャディーのほうが“地の利”があります。その知識を活用して選手の活躍に貢献するハウスキャディーもいます。
トーナメント観戦の際は選手のプレーに注目しがちですが、その活躍をサポートするキャディーの存在にも目を向けると、違った角度からトーナメントの面白さを再認識できるかもしれません。
最新の記事
pick up
ranking