珍しく松山が自画自賛する3番ウッドの完璧なショット
「完璧なショットが打てた」
ショットやプレーを自画自賛することはほとんどない松山英樹ですが、ソニーオープン・イン・ハワイのプレーオフで放った残り277ヤードからカップ1メートルにつけたスーパーショットについては、試合後のインタビューでそのように振り返っていました。

この1打は米PGAツアーの公式サイトや米国の記者からも絶賛されていますが、このとき使った3番ウッドは契約メーカーのクラブではありません。ドライバーやアイアン、ウェッジは契約しているダンロップのクラブを使っている松山ですが、3番ウッドは昨年からテーラーメイドの「SIM2」を使い続けています。
「SIM2」のフェアウェイウッドの特徴はフェースにチタン素材を使っていることです。最新モデルを見てもドライバーではチタンフェースを使っているメーカーが主流ですが、フェアウェイウッドはほとんどのメーカーがステンレス素材を使っています。しかし、「SIM2」はあえて反発力があって飛距離性能が高いチタンフェースを使用しているのです。
ZOZO優勝を決めたのはマスターズ後に入れた5番ウッド
ソニーオープンでは、プレーオフでイーグルを奪うという劇的な決着でPGAツアー通算8勝目を挙げた松山ですが、思い返せば昨年のZOZOチャンピオンシップの最終日最終ホールもスーパーショットからのイーグルでした。
ZOZOチャンピオンシップの最終日は、18番で残り244ヤードから5番ウッドで打ったショットがカップ3メートルにつけてイーグルを奪いました。このときの5番ウッドはコブラの「ラッドスピードツアー」でした。
松山がこの5番ウッドを使いはじめたのが2021年の5月以降。同年4月に日本人初のマスターズ制覇を達成したときは、5番ウッドではなくアイアン型の3番ユーティリティー「SIM UDI」を使っていました。しかし、マスターズ後に約1カ月の休息をはさんで復帰した5月のAT&T バイロン・ネルソンからコブラの5番ウッドを使うようになりました。
今年は年明けから絶好調の松山英樹ですが、PGAツアーのトップ選手は1月からすでに4月のマスターズを意識しながらクラブをテストし、調子を上げてくる時期。松山にはマスターズ2連覇の期待がかかりますが、果たしてマスターズでも5番ウッドを使うのか、3番ユーティリティーにするのかにも注目が集まります。
【松山英樹の最新セッティング】2022年ソニーオープン
ドライバー スリクソンZX7(ロフト/9.5度 シャフト/グラファイトデザイン ツアーAD DI 8 TX)
フェアウェイウッド テーラーメイド SIM2(3W/15度 シャフト/グラファイトデザイン ツアーAD DI 9 TX)
フェアウェイウッド コブラ キング ラッドスピードツアー(5W/17.5度 シャフト/グラファイトデザイン ツアーAD DI9 TX)
アイアン スリクソン Z-フォージド(番手/4I-9I シャフト/ダイナミックゴールド ツアーイシューS400)
ウェッジ クリーブランドRTX4 フォージドプロト(46度、52度、56度、60度 シャフト/ダイナミックゴールド ツアーイシューX100)
パター スコッティ キャメロン ニューポート2 GSS