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- 豪快フルスイング!普通のゴルフとは違う「ドラコン」ってどんな競技?
「ドラコン」と言えばまずコンペで楽しむものが思い浮かぶでしょう。しかし、ゴルフ界にはそれとは別に競技としてのドラコンも存在します。プロ制度や賞金が出る競技も存在するなど、通常のゴルフトーナメントとは違った魅力があります。
プロ制度もある確立された競技が「ドラコン」
ゴルフでは、スコアで競うストローク戦の他にドライバーの飛びを競う「ドラコン」競技もあります。ドラコンと聞くと、まずコンペのお楽しみイベントを思い浮かべるかもしれませんが、競技としてのドラコンでは、プロ制度があり、賞金が出る大会も開催されています。
まず、コンペのドラコンでは、ハーフごとに「ドラコンホール」を決め、ラウンド中にそのホールで打ったティショットの飛距離を競います。フェアウェイにボールを残すことが条件となっていて、もっとも飛んだボールの近くに名前を記入した旗を挿していき、最後まで残ったプレーヤーがドラコン賞を獲得します。
一方、近年ではラウンドとは別に、競技としてのドラコンを楽しむ人も増えています。全国各地で大会が開催され、日本プロドラコン協会(以下、JPDA)には2021年1月時点で600名を超える選手がプロとして登録されています。
フェアウェイにボールを残すという条件はコンペと同じですが、競技としてのドラコンではより細かなルールが規定されています。まず、競技時間が2分30秒と制限があり、持ち球も6球と定められています。与えられた時間・持ち球の中で、20~30ヤードほどの有効計測幅の中に静止させたボールの上位3球の平均飛距離を算出し、勝敗を決するのです。
使用するクラブにも制限があります。クラブヘッドはR&A・USGAの適合リストに掲載されたSLEルール適合品を使用しなければならず、長さについても、60度法で計測し、グリップエンドまでを48インチ以内に納める必要があります。
その他、ボールは主催者が用意した指定のものを使用し、ティーペッグについても、4インチ以内で自作品は使用不可というルールもあります。公正かつ公平に、ドライバーの飛距離を競える仕組みが整えられているわけです。
※紹介したルールはJPDAの競技を参照。大会によって細かなルールの違いがあります。
ストロークプレーとは違った爽快感がある
ドラコン競技には、通常のストロークプレーとは違ったさまざまな魅力があります。まずは豪快なフルスイングから繰り出されるド迫力の弾道が挙げられます。
ドラコン競技に出る選手は、飛ばしに特化したトレーニングを積んでおり、限界を超えたとてつもない振りを見せてくれます。
ストロークプレーの競技ではスコアを作るため、豪快な飛ばしだけでなく、繊細な技を見ることができますが、ドラコンでは飛距離にすべてをかけた爽快なゲームを楽しむことができます。
飛ばしの限界を追求しつつも、前述のJPDAの競技などでは、有効計測幅に3球、つまり持ち球の半分を残さなければいけません。ただ全力で振るだけでなく、相応の繊細さも要求されますし、開催ホールの地形や風を考慮して戦略を練る必要もあります。
2分30秒というわずかな時間ではありますが、そこには凝縮されたドラマがあるわけです。
また、大会によっては競技中に軽快な音楽を流したり、実況が熱い解説を繰り広げたりと、パフォーマンス要素を重視した大会運営がなされることもあります。通常、ゴルフではショットの際に静かにすることが求められますが、ドラコン競技では、選手がビッグドライブを打ち、それに観客が歓声を上げるという熱狂的な雰囲気があるのも特徴になっています。
トップ選手になると、350~400ヤードの飛距離をマークすることもあり、その打球音や弾道には他では見られない魅力があります。さらに、世界に目を向けるとマイク・ドビンという選手が551ヤードという異次元の記録を残しており、ドラコンプロの持つパワーのすさまじさが分かると思います。
JPDAの担当者は、ドラコン競技の魅力について、以下のように話しています。
「JPDAでは“ゴルフにつながるドラコン”をテーマに競技を開催しています。今までのドラコン競技では、ただ“ムチャ振り”をして、1発でもフェアウェイに残ればOKというルールでしたが、今では6球中3球の平均飛距離を競うものになっています。パワーだけでなく、ゴルフ力そのものも問われる競技になったわけです。これは普段のゴルフにもつながっていく大きな魅力と考えています」
2022年9月にはPLDA女子世界選手権が初めて日本で開催されます。10ヵ国の代表選手約50名が集結し、世界基準の戦いが繰り広げられることでしょう。ドラコンの持つ多様な魅力や感動を届けてくれるに違いありません。
ドラコン競技では、競技時間や持ち球、用具の制限がある中で、飛距離を競います。飛ばしにかける熱い思いに加え、方向性の高さや戦略性も求められる奥深い魅力のある競技ですので、今後さらなる盛り上がりを見せてくれるかもしれません。
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