開放感のある打席でグリーンを狙う練習が可能
上達のため、定期的にゴルフ練習場に通っているゴルファーは多くいるでしょう。一口に練習場と言っても、その形態はさまざま。すぐ目の前に的があるインドアのスタジオもあれば、ネットで囲まれた広大な敷地に向けてボールを打てる練習場もあります。

中には、打席の前がため池になった「水上ゴルフ練習場」というものもあります。左右のネットがなかったり、300ヤード以上の奥行きがあったりと、他の練習場にはない圧倒的な開放感があるのが特徴です。
ゴルフコーチ兼クラフトマンの関浩太郎プロは、水上ゴルフ練習場のメリットについて、以下のように話します。
「水上ゴルフ練習場には、ため池に浮かせる形でグリーンが設置されています。そのグリーンを狙ってショットを打つことで、乗った・外れたとメリハリをつけながら練習をすることができます。通常の練習場よりも、キャリーの飛距離を意識しやすいことは大きなメリットだと言えるでしょう」
なんとなくボールを打つのではなく、グリーンを狙うという目的を持って練習しておくと、コースに行った時に大きな差が出ます。ターゲットに真っすぐ構える感覚も身につくため、池越えのホールなどでも、きっちりグリーンを狙えるようになるかもしれません。
また、水上ゴルフ練習場では池に沈んで回収できなくなることを防ぐため、通常よりも軽いゴルフボールが使用されています。そのため、ショットを打った際、体にかかる負担も小さくなるので、練習する球数を増やしやすくなっています。
ただし、ボールが軽いことで、コースで使用するものと打感や飛距離に大きな違いが出てきます。水上ゴルフ練習場で距離感を磨くなら、その違いをしっかり把握した上で、ボールの飛びを見る必要があるでしょう。
おすすめの水上ゴルフ練習場をご紹介!
まず埼玉県羽生市にある「水上ゴルフセンター」を紹介します。ネットがない開放感のあるゴルフ練習場で、奥行き350ヤードと広いため、ロングヒッターでもドライバーの落下地点を確認できるようになっています。
完全打ち放題制になっていて、平日は夕方16時55分まで3時間1,100円、土日祝は2時間1,320円と価格設定もリーズナブル。1~3月の冬のシーズンでも夜の9時30分まで営業しています。平日の午前中や夜の時間帯は人が少なくなるので、初心者ゴルファーが周りを気にせず練習するのにおすすめです。
2つ目は兵庫県たつの市にある「相生水上ゴルフセンター」です。こちらもネットがなく、奥行きも300ヤードと開放感のある練習場になっています。入場料はなく、現金であれば500円で70球という料金ですが、それ以外にも1,000円で最大300球打てる「時間貸し」のサービスなどもあり、利用するタイミングによってはお得に練習することができます。
面白いのは2種類のボールが用意されている点です。体への負担が少ないワンピースボールだけでなく、コースボールに近い打感や距離感が味わえるツーピースボールも用意され、より距離感を磨きやすくなっています。
最後にご紹介するのは大阪府堺市にある「鶴田池ゴルフセンター」です。最長300ヤードで全100打席が用意された広大な練習場になっていて、入場料として100円が必要になりますが、時間によっては1,000円で170球とお得に練習することができます。
天然芝のパター練習場やクラブの修理、リペアを行ってくれる「アフターゴルフ工房」など、施設の充実度も高くなっています。ダンロップゴルフスクールも開講しており、水上ゴルフ練習場の開放感の中で、レッスンを受けることができます。
全国的に見ても、水上ゴルフ練習場の数は決して多くありません。近場にあるケースは少ないでしょう。しかし、水上ゴルフ練習場でしか味わない体験がありますので、少し遠くても足を運んでみるのがおすすめです。いつもと違った練習が楽しめますよ。