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- 松山英樹はフィニッシュの形で球筋をコントロール!? FWでの劇的1打はこうして生まれた【石井 忍のここスゴ!】
多くのツアープロのコーチとして活躍している石井忍氏が、“ここはスゴイ”と思った選手やプレーを独自の視点で分析します。今回注目したのは、松山英樹。ソニーオープンとZOZOチャンピオンシップの終盤で魅せたFWのティーショットとセカンドショットです。
ティーショットとセカンドショットのシャフトの傾きに違い
■松山英樹(まつやま・ひでき)/1992年生まれ、愛媛県出身。2013年にプロ転向し、同年は4勝を挙げてツアー初のルーキー賞金王に。14年から米ツアーを主戦場に戦い、21年のマスターズで日本人男子初の4大メジャー制覇を達成。同年は日本開催のZOZOチャンピオンシップを制し、22年ソニー・オープンでアジア勢最多タイのPGAツアー8勝をマーク。日本ツアー8勝、PGAツアー8勝。レクサス所属
米PGAツアーのソニーオープン・イン・ハワイで松山英樹選手が今季2勝目を挙げました。
18番・パー5で行われたラッセル・ヘンリー選手とのプレーオフ。5番ウッドでティーショットを打った松山選手は、残り276ヤードのセカンドショットで3番ウッドを使って80センチにピタリ。イーグルを奪い、PGAツアーのアジア人最多タイ8勝目を達成しました。
フェアウェイウッド2発で勝利を手繰り寄せた劇的なシーンといえば、思い出すのは昨年のZOZOチャンピオンシップです。
最終日の18番・パー5、3番ウッドを使ったティーショットでフェアウェイをとらえ、5番ウッドで打った残り244ヤードのセカンドショットで2オンに成功。イーグルパットを沈めて今季1勝目、PGAツアー通算7勝目を飾りました。
さて、このシーン、ティーショットとセカンドショットのフィニッシュに注目すると、シャフトの傾きが違うことに気付きます。
ティーショットは、地面に対してシャフトが垂直に近い状態。セカンドショットは、地面とシャフトが平行に近い形でフィニッシュをとっていました。この違いが意味するものは何なのでしょうか。
ZOZOチャンピオンシップの最終ホールは、左ドッグレッグのパー5。2オンを狙うにはフェアウェイ左サイドにボールを運ばなければいけません。
このレイアウトに適した球筋は、コースの幅を広く使えるドロー系のボールです。
「松山選手といえばフェードヒッター」というイメージを持っている人は多いかもしれませんが、ここではしっかり球をつかまえるため、インサイドパスでクラブを入れ、アウトサイドの高い位置にクラブを抜いていきました。
フィニッシュのシャフト向きが垂直に近かったのは、低い位置からクラブを入れ、高い位置に抜いていったためです。
一方、セカンドショットはやや左足下がりのライ。グリーン右手前にはバンカーがあります。このライとシチュエーションに適しているのは、左の空間を使ってグリーンを狙えるフェード系のボールです。
フェード系の球筋を打つには、ターゲットラインに対してアウトサイドパスでクラブを入れる必要があります。
松山選手のフィニッシュのシャフト向きが地面と平行に近かったのは、高い位置からクラブを入れ、低い位置にクラブを抜いていったからだと考えられます。
インから入れても球がつかまらなければ高いフォローをとる
クラブパス(軌道)は、球筋を決める大きな要素のひとつ。「どう入れるか」をコントロールすることで球筋が変わりますが、“出口”を意識するのも効果的です。
例えば「インから入れているつもりなのに、球がつかまらない」という人は、“入口”ではなく“出口”を意識し、高いフォローをとってみてください。
“出口”が変われば“入口”は自然に変わります。スムーズにスイングでき、球筋が変化するかもしれませんよ。
■石井 忍(いしい・しのぶ)/1974年生まれ、千葉県出身。日本大学ゴルフ部を経て1998年プロ転向。その後、コーチとして手腕を発揮し、多くの男女ツアープロを指導。「エースゴルフクラブ」を主宰し、アマチュアにもレッスンを行う。
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