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- 連続出場で頑張っているのは小祝さくらだけじゃない!男子ツアーにも121試合連続出場中の鉄人がいた
近年は男女ともに、試合を休みながらコンディションを整え、最大限のパフォーマンスを引き出す戦い方が主流になっている。そんな中、昨年まで選手会長を務めていた時松隆光はデビューから休み知らず。今シーズンも記録を伸ばし続けそうだ。
成績が伴わないと達成できない連続試合出場記録
国内男子ツアーが開幕した。本来、開幕戦になるはずだったSMBCシンガポールオープン(アジアンツアーとの共催)が新型コロナウイルスの影響で日本ツアー選手が多数出場できなくなったため賞金ランキング対象から外れ、東建ホームメイトカップが今季開幕戦となった。
その開幕戦を制したのは香妻陣一朗。プレーオフを制して通算2勝目を挙げた。

今回、スポットを当てたいのは9位タイに入った時松隆光だ。2020、21年と選手会長を務めた時松が現在継続中の記録を紹介したい。
時松が初めてシードを手にしたのはプロ5年目の2016年のことだった。
この年はツアーの出場権をかけた前年のファイナルクォリファイングトーナメントで75位とふるわず、序盤は出番が回ってこなかった。
シーズン初出場が7月の日本プロ。ここは37位と平凡な成績に終わったが、次戦のダンロップ・スリクソン福島オープンで初優勝を果たしてプロ人生が大きく変わった。優勝者には次の試合から出場権が与えられる。もう出番が回ってくるかどうか心配する必要はなくなった。
ここから、正確には初優勝前戦の日本プロから、時松は試合に出続けている(日本ツアーのスケジュールにも組み込まれていた2019年の米ツアーZOZO CHAMPIONSHIPは出ていないが日本の出場枠は10人余りと非常に少なく、賞金ランキングへの加算も50%しかないため出場していなくても記録上の「連続試合出場」は継続される)。
東建ホームメイトカップで、その数は121試合連続にまで伸びているのだ。
日本ゴルフツアー機構にデータが残る1985年以降、連続試合出場の歴代1位は宮本勝昌の151試合。
2006年シーズン初戦のアジア・ジャパン沖縄オープン(2005年12月開催)から2011年カシオワールドオープンまで1試合も休むことなくプレーし続けた。記録が途切れたのはゴルフ日本シリーズJTカップの出場権を得られなかったからだ。
歴代2位は宮里優作が2013年初戦のタイランドオープンから2018年のレオパレス21ミャンマーオープンまで継続した128試合。宮里は2018年に欧州ツアーに挑戦したためにここで記録が止まっている。
連続出場のランキング上位者は全員選手会長経験者
時松の121試合連続出場は現在歴代3位である。このまま出場を続ければ、6月のBMW日本ゴルフツアー選手権森ビルカップで歴代2位に並ぶことになる。

連続試合出場を続けるにはまず全試合に出場できる成績を残すことが絶対条件。故障や病気に強い体も必要だ。それに加えてメンタル的なタフさも欠かせないだろう。
そういう意味で連続試合出場記録上位3人には共通することがある。それは、全員が選手会長経験者だということ。プレー以外でさまざまな仕事をこなさなければならない会長職は心身のタフさ、責任感の強さが不可欠だと思う。
会長職をこなせるような選手だからこそ試合に出場し続けられるということは推測できる。
宮本に至っては歴代1位の記録が途切れた後、2014年から再び試合に出続けて110試合連続出場という歴代4位の記録までつくっている。恐るべき鉄人ぶりである。
100試合を超えているのは、この4例だけだ。
時松は121試合連続出場期間中に3勝を挙げ、トップ10は29回を数える。実力面でも間違いなくトップクラスだ。
2018年の関西オープンで3勝目を挙げてからはプレーオフ負け2回を含む2位が5回と勝利には恵まれていないが、コロナ禍の大変な時期に選手会長として東奔西走して選手会主催のトーナメントを立ち上げるなど大きな功績を残したことは優勝以上に評価されてもいいのではないだろうか。
今季は選手会長の座を谷原秀人にバトンタッチした。重責から解放された時松のプレーぶりに注目だ。
◆時松隆光の年度別成績(2016年以降)
年度 出場試合数 獲得賞金(賞金ランキング)
2016年 16 2098万0449円(54位)
2017年 26 6750万9563円(11位)
2018年 24 6953万0017円(9位)
2019年 24 5774万8084円(13位)
2020-21年 30 4172万2720円(25位)
2022年 1 290万4571円(9位)
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