ゴルフシューズは借りたり代用したりしづらい
クラブ? ボール? ウエア? ゴルフビギナーが、初ラウンドに向けてまず買いそろえるとしたら優先順位はどうなるのでしょうか?

スタジオや練習場ではなく、コースでの実戦的レッスンにこだわるスクール「GEN-TEN」で、多くのビギナーをコースデビューに導いている寺嶋慶介コーチに聞いてみました。
「クラブは高価ですし、長く続けないかもしれないとか、やっても1年に1回程度というなら、いきなりフルセットを揃える必要はないと思います。まずはおさがりや中古のクラブなどで練習をつみ、コースデビュー時のクラブの本数も最小限でいいでしょう。ウエアについては、ゴルフのプレーに特化したものが機能的に優れているのでおすすめですが、割と高価ですし、タウンユースに向かないデザインのものも少なくありません。シンプルな衿付きのシャツとロングパンツがあれば、まずはそれで代用できます」
寺嶋コーチは、コースデビューに向けてまず買うべきは「ゴルフシューズ」だと言います。
「もちろん、グローブとボールも必要です。どちらも1000~2000円くらいで手に入りますし、ゴルフ場でも購入できますが、グローブはあえて着けない人もいる。ボールはまずは安価なボールでいいと思います。ただ、シューズについては自分の足に合うサイズが好ましいので、事前に揃えておくべきだと思います」
ここで、なぜゴルフシューズが必要か? スニーカーではいけないのか? という疑問を抱く人もいるかもしれません。
「スニーカーも絶対NGではありませんが、コースにはかなり急な傾斜もあり、ソールが平らで滑り止め機能のないスニーカーでは、滑って危険です。その点、ゴルフシューズのソールは滑りにくいよう加工されています。スイングをする際にも足元がブレにくく、安定する効果もあります。また、防水機能も備えているものが多いので、少しくらいの雨の日や足元が悪い場所でも快適にプレーできるはずです」
練習場でも使えるスパイクレスシューズがおすすめ
では、どんなゴルフシューズを買えばいいのでしょうか?
「『ソフトスパイク』と言って、ソールに鋲がついているタイプと、鋲のない『スパイクレス』タイプがあります。『ソフトスパイク』は、とてもグリップ力が高く、傾斜でのショットでも安定して振り抜けるなどのメリットがあります。ただし、歩き方などによりグリーンを傷つけやすいので注意が必要です」
対する「スパイクレス」のメリット、デメリットはどういうところなのでしょうか?
「『スパイクレス』は鋲がない分、ソールに凹凸をつけてグリップ力を高めていますが、グリップ力は『ソフトスパイク』より劣ります。ですが、ゴルフ場で何より大切な芝を傷つけづらいところがポイントです。実際、キャディーさんはみな『スパイクレス』を着用しています。また、『スパイクレス』は、練習場でも履きやすく、家から履いてそのままコースに出ることもできる手軽さも大きなポイント。私は、『スパイクレス』をおすすめします」
見た目もスマートで、履き疲れしないのも「スパイクレス」の魅力だと言います。
「ゴルフ場にレンタルシューズもありますが、デザインやサイズなどはやはり自分のフィーリングに合うものが一番。ぜひお気に入りを見つけて、ゴルフする時間を楽しんでください」と寺嶋コーチ。「オシャレは足元」からというくらいですから、ゴルフシューズは選ぶ楽しみも大きいのではないでしょうか。