プロ1年目に300万円のトラックマンを自腹で購入
今シーズンの国内メジャー初戦「ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ」で完全優勝を達成した20歳の山下美夢有。

今シーズンの山下はコロコロとパターを替えていました。昨年後半は大阪の地クラブメーカー、リアライズのパター「BULLET2」を使っていましたが、今季の開幕戦からは「スコッティ キャメロン セレクト GoLo S」を投入。これは、昨年4月にツアー初優勝したときのセンターシャフトタイプのパターです。
そこから、4月上旬にはブレード型のパターを試していました。4月後半の試合ではオデッセイの「ホワイトホット OG ロッシー」を使いはじめましたが、4月は3試合連続で予選落ちと結果が出ませんでした。
そして、今季のメジャー初戦「ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ」では、オデッセイの「ホワイトホット OG 2-BALL BLADE」を初投入。すると、初日からコースレコードとなる「64」をマークして、4日間とも首位をゆずることなく完全優勝を達成しました。このパターについて山下はこう評しました。
「ずっと悩んでいたのですが、やっぱりストロークでブレている感覚が気になったので、一回替えてみようかなと思いました。(ホワイトホット OG 2-BALL BLADE)は一目惚れではないですけど、自分が打ちたいストロークをしっかり安定して打てるパターなので、いいかなと思いました」
ちなみに、パター以外の13本は昨年4月の「KKT杯バンテリンレディス」で優勝したときと変わっていません。そのクラブたちはプロ入り1年目の2020年の夏に購入した300万円の弾道計測機、トラックマンを参考にしながら選んだものでした。
「当時、人生で一番高い買い物でした。練習では自分のショットのキャリーを打ち分ける練習をしたり、新しいクラブをテストするときなどもトラックマンの数字をチェックしています」と、ルーキーイヤーの山下は振り返っています。
パター以外の13本はスリクソン、クリーブランドで揃えている山下ですが、注目してほしいのはシャフトです。女子プロでは現在フジクラの「スピーダーNX」を使う選手が多いですが、山下はドライバーでは2019年モデルの「スピーダーTR弐プロト569」、3番ウッドでは2017年モデルの「スピーダーエボ4」を使用しています。
パターでは積極的に新モデルを試す一方で、シャフトは同じモデルを使い続ける山下。そんなこだわりがメジャー初優勝につながったのかもしれません。
山下美夢有の最新セッティング
ドライバー スリクソンZX7(ロフト/9.5度 シャフト/スピーダーTR弐プロト569-SR)
FW スリクソンZX(3W/15度、5W/18度 シャフト/スピーダーエボ4 569-SR)
UT スリクソンZX(4U/22度、5U/25度 シャフト/ダイヤモンドスピーダーHB-S)
アイアン スリクソンZX5(番手/6I-PW シャフト/ダイナミックゴールド85-R300)
ウェッジ クリーブランドRTX ZIPCORE(48度、52度、58度 シャフト/DG95-R300)
パター オデッセイ ホワイトホットOG 2-BALL BLADE