- ゴルフのニュース|総合ゴルフ情報サイト
- 記事一覧
- コラム
- “飛び系”アイアンは何を基準に選ぶ!? 自分に合ったモデル探しで重要な「ソールと番手構成」とは?
ヤマハが火をつけたとされる超飛び系アイアンブーム。近年は多くのブランドから発売されていて、購入を検討しているアマチュアゴルファーも多いと思います。そこで、飛び系アイアンのクラブ選びで大切な項目を、カリスマフィッター・吉田智さんに聞きました。
ソールがジャマにならないモデルを選ぼう
ひと昔前と比べてアイアンのストロングロフト化が進み、全体的に飛ぶようになっています。そんな中でも、ひときわ飛距離性能の高い「超飛び系」とも言えるアイアンが人気です。
「今よりも2番手飛ぶ」というような飛距離性能に興味を持っている方も多いでしょう。そこで東京・代官山の「プレミアムゴルフスタジオ」を主宰し、トッププロのクラブ調整なども行っている腕利きクラブフィッター吉田智さんに、飛び系アイアン選びのコツを聞きました。
飛距離を謳ったアイアンといえば、ヤマハが2014年に発売した「インプレスRMX UD+2」が火付け役。その名のとおり「今よりも2番手飛ぶ」という高い飛距離性能を備えており、普段7番アイアンで打つ距離を9番アイアンで打ててしまうというインパクトから、アイアン界に革命を起こしました。
ロフトは7番アイアンで26度と、同年発売の「ゼクシオ8」の30度よりもさらに4度も立っているのですから、飛ぶのも納得です。
それ以来、飛び系アイアンは1つのジャンルを作るまでになり、いまでは多くのメーカーから飛び系アイアンが発売されています。
飛ぶということはアマチュアにとってとても魅力的ですが、ロフトを立てて飛ぶようにすれば当然球が上がりにくくなるので、たとえば6番アイアンでも従来の4番アイアンを打っているようなもの。これではアマチュアには使いこなせません。
そのため飛び系アイアンは、ソール幅を広くしたり、タングステンウェートをソールに埋め込むなどして低重心化し、ロフトを立てながらも球を上がりやすくする工夫がなされています。
吉田さんは、飛び系アイアンを選ぶ際はそのソールに注意する必要があると話します。
「飛び系アイアンは、球を上がりやすくするためにワイドソールで低・深重心設計なのが一般的です。その結果、スイングタイプによってはこのソールがジャマになってインパクト時に跳ねてしまい、ミスヒットを誘発したりフェースが開いて飛ばなくなるような現象が起こる場合があるのです。ですので実際に試打して見て、ソールが変な跳ね方をしないモデルを選んでください」
ポイントはソールの形状。ソール後方が削り落とされていて「へ」の字のような二段ソールになっているもののほうが跳ねにくいといいます。
ただし、ソールが跳ねるかどうかはスイングタイプと大きく関連するので、目で見るだけでなく実際に試打してみることが大事です。
アイアンを飛び系に変えたら番手構成も見直そう
また吉田さんは、番手設定にも配慮が必要だと言います。
「普通のアイアンよりもロフトが立っているわけですから、いまアイアンを5番~PWで入れている人が同じように5番~PWで買ってしまうと、飛距離の階段がおかしなことになります。まずは『何番アイアンまで打てるのか』をしっかり把握してください」
「打てる」かどうかの判断は、実際に試打してみて番手間の距離、とくにキャリーの差がきちんと出ているかどうかを基準にしてください。
以前のアイアンは5番まで打てたけれど、飛び系アイアンでは6番からしか打てない、というケースももちろん出てきますが、その6番が以前の5番よりも飛ぶこともあるので、番手の数字にとらわれない判断が大事です。
そして、従来PWまでのセットだった人も、その下のAWやGW(ギャップウェッジ)まで含めたセットを組むことを考慮するとよいでしょう。
「従来PWで100ヤード打っていたとすると、飛び系アイアンのPWは120ヤードぐらい飛びます。ですのでウェッジが従来のセッティングのままだと、PWとウェッジの間が開きすぎるんです。そこは、飛び系アイアンは、PWの下にもセットのウェッジが設定されていることが多いので、それを活用するのがオススメですよ」
さらに吉田さんは、ボール選びにもひと工夫することを提案する。
「アイオノマーカバーのディスタンス系ボールを使っている人は、飛び系アイアンに変えるとショートアイアンでもグリーンで球が止まらなくなるケースが多いんです。そうなると、飛び系アイアンのメリットが消されてしまいます。アイアンを飛び系にしたなら、ウレタンカバーのスピン系ボールや、ディスタンス系でもアイアンのスピンを謳っているボールなどを使うことをオススメしたいですね」
同じ距離を短い番手で打てる飛び系アイアンは、アマチュアにとっては力強い味方であることは間違いありません。上手に選んで活用しましょう!
最新の記事
pick up
ranking