- ゴルフのニュース|総合ゴルフ情報サイト
- 記事一覧
- コラム
- 実はロストボールってコスパが悪い!? 正しいビギナーのゴルフボール選び
ゴルフショップには様々なメーカーや種類のゴルフボールが売られています。高いor安いや性能など、ビギナーはどんなボールを使えば良いのでしょうか? インドアゴルフレンジKz亀戸店・筒康博ヘッドコーチに詳しく解説してもらいました。
「なくす前提だったら何でもいい」は間違い!?
ビギナーがゴルフボールを選ぶ場合、どんなボールが良いのか? 何十年も論争が繰り広げられています。
ゴルフボールに対する価値観は人それぞれです。メーカーもゴルファーの様々なニーズに対応すべく、幅広い価格帯のボールを発売しています。

例えば「ロストボールは再ペイント(お化粧と呼ばれています)されているから経年劣化の度合いがバラバラ。練習やショートコース用にしませんか?」と言ったとしても、「どうせすぐなくなるから、安いロストボールで充分」という反対意見もあります。
このような論争になるのは当たり前。ゴルフボールに対する選び方の基準が、「良いショットを打つため」なのか「必ずなくなるもののコストをどう抑えるか?」であるため、そもそも全く論点が異っているのです。
「ゴルフボールはコースでどんどん無くなるもの」と思っているなら、確かに安いほど良いと思います。もし、「コスパの良いゴルフボールを探している」ならいくつか提案してみたいと思います。

ニューボールは耐久性に優れている
ビギナーにとって5000円以上の高いボールが必要か? というと、必ずしも必要性はないと思います。
プロや競技ゴルファーが使用するプレミアムな価格帯のボールは、代表的なモデルで言うとタイトリスト「プロV1」「プロV1x」、ブリヂストン「ツアーB」「ツアーBX」、スリクソン「Z STAR」「Z STAR XV」、テーラーメイド「TP5」「TP5X」、キャロウェイ「クロムソフト」「クロムソフトX」など、製品の均一性とスピン性能が他のモデルに比べて『飛び抜けて良い』のは紛れもない事実。

ハッキリ言って何十年も前は価格差と性能差がハッキリとしていましたが、現代のゴルフボールは1ダース2000円くらいの予算があれば、普通に飛距離もスピン性能もビギナーゴルファーがプレーするのに申し分ない性能は出せています。
代表的なボールで言えば、本間ゴルフ「D1」やキャロウェイゴルフ「ウォーバード」あたりでしょうか? 日本人は「松竹梅」があると竹を選びやすい傾向が強いと言われています。実勢価格が3000~5000円のボールが沢山あるのは、その影響があると思います。
改めて、ビギナーの立場で言うと「ナイスショットは打ちたいけど、ボールを無くしたくない」。しかし、「プロが使う性能のボールを使っても、自分の実力ではあまり意味がないのではなか?」と考えてボール選びをしている方が大半じゃないでしょうか。
ボールだってゴルファーにとっては大きな予算の一部です。オススメしたいのは、同じモデルのニューボールを最低2ダースはキャディバッグに入れておいて欲しいという事です。
飛距離、スピン、価格より「自分のプレー傾向」を
まずは継続して購入できる現行モデルを1ダース購入してみて下さい。今使っているクラブと同一メーカーのボールは、ポテンシャルを引き出しやすい可能性があります。一方で、人気ボールの場合はクラブに関係なく高い評価がされています。
ここでビギナーのみなさんが実感できる、ボールの大きな性能面「差」について説明します。それは、カバー素材の違いです。

ウレタンカバーは、基本的にスピンがかかりやすくアプローチやパター時のフィーリングに優れています。
サーリンカバーの場合は、柔らかいフィーリングのモデルもあれば硬いものもあるので打ってみるまではわからない場合があります。また、ウレタンカバーのボールに比べて、ショットの打出し角度が高くなる傾向があり、特にウェッジショットで顕著です。
グリーン周りのウェッジやパターの距離感では、使い慣れるほどウレタンカバーのボールの方が有利なのは間違いない事実。シビアな結果を求められるプロ&上級者が使っている大きな理由になっています。
しかし、実はビギナーのみなさんが必ずしも安いボールを使っているわけではありません。インドアゴルフレンジKz亀戸店の会員のみなさんも、若いビギナーでも「プロV1」を自ら選んで100切り達成している方もいます。
一方、ベテランゴルファーでも「冬場はスコアメイクしないエンジョイラウンドだから」と本間ゴルフ「D1」やキャロウェイ「ウォーバード」、タイトリスト「HVC」などを購入しているケースもあります。
その他、高反発ボール「飛匠レッドラベル極」などで、飛ばしに特化したゴルフを楽しんでいる人や、トップしづらくボールが上がりやすいソフト&ビッグサイズのキャロウェイ「スーパーソフトMAX」でベストスコアを更新している人もいます。
価格と性能だけを基準にせず、個々のゴルファーの価値観に合わせた『コースでの使用イメージ&傾向』に合わせてボールを選べると、実は「意外と無くならない」「結果として高コスパ」モデルに出会えると思います。
【解説】筒 康博(つつ・やすひろ)
伝説のプロコーチ・後藤修に師事。世界中の新旧スイング方法を学び、プロアマ問わず8万人以上にアドバイスを経験。スイング解析やクラブ計測にも精通。ゴルフメディアに多数露出するほか、「インドアゴルフレンジKz亀戸」ヘッドコーチ、WEBマガジン「FITTING」編集長を務める。
最新の記事
pick up
ranking