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- 体が硬くても大丈夫! ビギナーが知らない正しい捻転の作り方
真っすぐ遠くに飛ばすために必要なのが、スイングにおける“捻転”動作。しかし、間違った意識で逆効果になっている人も多いと言います。100切り&ベストスコア更新者が続出しているインドアゴルフレンジKz亀戸店・筒康博ヘッドコーチにわかりやすく解説してもらいます。
アドレスの「下半身をどっしり」はNG
「スイングで行う“捻転”という言葉の響き。100切りを目指すゴルファーに間違った意識を与えてしまう可能性がある」と、人気インドアゴルフレンジKz亀戸店・筒康博ヘッドコーチは言います。
「すごく苦しいイメージでギリギリとカラダをねじり上げるイメージが、“捻転”と言う言葉にあります。確かに、正しく&深く捻転すれば苦しいシーンもありますが、100切りゴルファーにとってはマイナスイメージになりかねません。90度ぐらいまで肩を回すだけなら、体の硬い人でもスムーズにできるはずです」
具体的にはどうすれば良いのでしょうか?
アドレスでは下半身を安定させるために「どっしり重心を下げる」意識を持っている人が多いのですが、まず大きな勘違いがあります。
言葉の響きこそ良いイメージがありますが、ビギナーの大半がヒザを曲げすぎていて、まるで低いイスに座っている状態になっています。レッスン時には「ヒザを曲げなくて良いですよ」「お尻をカカトから出さなくて良いですよ」と言うのですが、「そんなのネットにもYouTubeにもない」と反論されます。
実際に動画を確認して欲しいのですが、誰でもゴルフクラブを構えるだけでヒザは少し曲がります。ヒザを曲げ過ぎてしまうと、お尻がカカトから大きくはみ出してしまい体が全く“捻転“出来ない、スクワット状態でロックがかかってしまうのです。
「そんなアドレスはしていない」や「そんな棒立ちもおかしい」との声もあるかも知れません。アドレスで重要なのは、重心を下げてどっしりと動かさないことよりも、「静」から「動」に移りやすい事です。
ちょっと落ち着きがないぐらいのアドレスの方が“捻転”が作りやすいのです。
骨盤を動かすことが“捻転”の第一歩
“捻転”の「差」を作るために、スタート時から腰を止めてしまっている人も多くみられます。確かに腰の向きに対して肩がどのくらい深いのかが重要なのですが、何より骨盤を左右に動かし腰を回さないことには肩は大きく動きません。
大昔のトレンドには「腰を止めて肩を深くする」方法もありましたが、よほどカラダが柔らかいジュニアや女性にしかメリットがない方法です。
基本的には骨盤を動かして腰を回すきっかけを作り、肩を動かす事で“捻転”が深くなります。さらなるメリットとして、トップから切り返し、ダウンスイングにかけて“捻転”の「差」を維持しやすくなります。頭の位置が大きくズレずに、肩の位置を入れ替えられるようになるのです。
本当に「下半身を絶対に動かさない」では、アドレス時の上半身のバランスが崩れてしまい、ダフリやスライスの原因を作る事になってしまいます。
プロや上級者のスイングは、一見すると腰が止まってどっしりしているように見えますが、ベルトのバックルの向きに注目してみると骨盤の動きがあることが見て取れると思います。
正しい“捻転”の秘密は「肩甲骨」
“捻転”の「差」は、左右の腰のラインに対する両肩のライン。肩と言っても、ハンガーのような部品ではなく左右別々に動くのがカラダの構造です。
簡単に言ってしまうと、左肩を前に&右肩を後ろにするだけで腰を回さなくても約30度前後の“捻転”の差が出来ます。
この「コツ」を知っている人にとっては「腰を回さなくても」になりますし、骨盤の動きを作る事で肩甲骨が前後に動きやすくなるのです。
真っすぐ立って、肩甲骨を前後に動かし骨盤を誘導すればトップに必要な“捻転”は誰でも苦しくなく作ることができます。クラブを持ってアドレスからこの位置に持っていくのは簡単ではないかも知れませんが、目指す形が見えればやみくもに体を動かす事なくスムーズにスイングできるはずです。
【解説】筒 康博(つつ・やすひろ)
伝説のプロコーチ・後藤修に師事。世界中の新旧スイング方法を学び、プロアマ問わず8万人以上にアドバイスを経験。スイング解析やクラブ計測にも精通。ゴルフメディアに多数露出するほか、「インドアゴルフレンジKz亀戸」ヘッドコーチ、WEBマガジン「FITTING」編集長を務める。
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