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- 金田久美子に“ホテルで監禁”された過去!? 「遊びに出たら帰ってこないと思われていた」
女子プロゴルファーの金田久美子こと“キンクミ”。派手なファッションから“ギャルファー”と呼ばれますが、その外見からは想像もできないほどゴルフにストイックです。そんな彼女の連載「キンクミの#熟女じゃねぇし!」。幼少期やツアーの話、プライベートまでさまざまなテーマで本音を語ります!(構成:キム・ミョンウ)
「練習への使命感が強すぎる」
今回はちょっと真面目に練習の取り組み方のお話です。私の見た目からして「あんまり練習していないんじゃないか」と思う人は、結構いると思います。
でも、実は試合後にダメな部分があれば、徹底的に練習してから帰る習慣があります。どちらかと言えば心配性で「こんなに下手くそなのに練習やんなきゃ」っていう使命感が強すぎるのかもしれません。
それこそプロになってからは、試合会場に入ったあとは、ほとんど日が暮れるまでずっと練習していました。でも、今は歳を重ねて30代にもなり、長い練習が体の負担になることもあるので、今は自分の体力に見合った練習をするように心がけています。その結果、最近は少しずつ成績が良くなってきていると感じています。
今は練習時間を短くすることにようやく慣れてきましたが、帯同キャディーさんに「こんな短い練習時間で終わっていいの? 早すぎない?」って何度も聞いてしまうんです(笑)。
最近、「今は頑張っているんだね」「すごく練習するんだね」って言われることが増えたのですが、「昔のほうがやっていたのになぁ」と心の中で思ったり。とにかく今は、自分のコンディションに合わせて、短い時間でも質の高い練習をするのがいいと少しずつ分かってきました。
練習に対する考え方を叩きこまれたのは、お父さんからです。「体を休めるイコール、怠けている」と見られるので、実際、そういうふうによく言われていました。結果が出ないと「練習していないんじゃないか」っていう人で、実際はめちゃくちゃ練習しているのに、それを見ているわけでもない。一部のゴルフファンの方からも「練習していない」と見られることもあります。
試合後も名古屋の実家に帰してくれず
プロ1年目の19歳の頃、こんなこともありました。
試合が終わってから一旦、名古屋の家に帰ろうとすると、お父さんは帰らせてくれないんです。試合最終日の日曜日に移動して名古屋を通過して、ホテルに泊まらされるんです。買い物に行こうとしたら、「休め!」って言われていました。まさに“監禁”です(笑)。
なぜお父さんはそうしたのかというと、私が名古屋にいたら遊びに出かけるんじゃないかって心配していたから(笑)。もちろん、私が過去に家出をしたことがあったので、帰ってこないんじゃないかっていうトラウマがあったのかもしれません。ただ、当時はプロとして生きる意識も高くて、ゴルフしかなかったので、遊ぶことなんてなかったです。
当時はトーナメントが開催される指定練習日(3日間競技の場合は主に火曜、水曜)は、18ホールを毎日回っていました。ハーフで終わって練習で調整する選手が多い中で、私は毎日ワンラウンド。いま考えたらよくやっていたなって思います。
結果が出ている人は「頑張ってるね」と言われ、逆に成績が出ないと「結婚したから」とか「恋愛に走った」とか、周囲はあれこれ言うものです。もちろん、ゴルフは練習をたくさんすればうまくはなりますが、毎試合、結果を出せるスポーツでもありません。
最近はインスタグラムにトレーニングや練習している動画や写真を挙げることが増えました。これは「練習しています!」というアピールがしたいんじゃなくて、まだ自分が戦う気持ちがあることを伝えたいという気持ちからです。歳を取ってやる気がなくなっていると思われたくない、というのもあります。
たくさんの選手が見えないところで努力しているので、見えるところがすべてじゃないということを少しでも知ってもらえるとうれしいかな。
金田 久美子(かねだ・くみこ)
1989年生まれ、愛知県名古屋市出身。3歳からゴルフを始め、8歳の時には世界ジュニア選手権で優勝。タイガー・ウッズに並ぶ記録で“天才少女”として注目を浴びる。アマチュアとして出場した2002年のリゾートトラストレディスで、12歳9カ月での最年少予選通過記録を樹立。08年のプロテスト初挑戦は1打足りずに不合格も、同年のファイナルQTをトップ通過してツアー出場権を得る。プロ3年目のフジサンケイレディスクラシックで初優勝。愛称は“キンクミ”。その風貌から“ギャルファー”の異名を取った。スタンレー電気所属。
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