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- 手でしならせてシャフトの性能が分かるわけない! 専門家が「絶対ヤメテ!」 クラブの破損招くNG行為
多くのゴルファーが頻繁に行っている行動の中には、実はクラブにとって有害であることが意外と多いです。大蔵ゴルフスタジオの代表である市川雄一郎氏が、代表的な2つの事例について説明します。
両端から圧力をかけてしなり具合をチェックするのはダメ
日々のプレーや練習の中で無意識に行ってしまっている行動の中に、実は愛用のクラブにとってマイナスになることがあります。大蔵ゴルフスタジオ(東京都世田谷区)の代表・市川雄一郎氏が、それらの行動について詳しく解説します。
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頻繁に見受けられる行動の一つに、シャフトのしなり具合をチェックするためにクラブのヘッドとグリップの端を持ち、シャフト部分を強く押し曲げることがあります。これはシャフトにとってよくない行為です。
ゴルフクラブのシャフトはショットの際の負荷には耐えるように設計されていますが、それ以外の方向からの強い力は想定外です。そのため、手で強く押し曲げることによってシャフトに想定外の負荷がかかり、ダメージを与えることがあります。
特にカーボン製のシャフトは、細かな傷が入ることでその部分が原因となり、折れてしまうことがあります。クラブをキャディーバッグから取り出す際などに微細な傷が付くこともありますが、無理な力を加えてシャフトを押し曲げる行為も、シャフトに傷をつけて破損させる恐れがあります。
そもそも、手で押し曲げてシャフトのしなり具合をチェックする行為自体が、実は意味をなさない行為であるということも忘れてはなりません。シャフトの硬度やしなり具合を正確に知りたいのであれば、専門家であるフィッティングスタジオのフィッター等に依頼すべきです。
ヘッドを地面に打ちつけるとネジが緩む可能性
ゴルフクラブのヘッドを地面にコンコンと打ちつける行為も、クラブにとって有害な行動です。特にキャリアが長いゴルファーの中には、打つ前に地面をクラブのヘッドで軽く叩くという癖がついている方も少なくないです。昔のドライバーのヘッドは内部のウエートが落ちてしまうことがあり、それを確認するために行われていた行為が、今も続いてしまっているようです。
最近のドライバーのヘッドは、ウエート調整などのためにネジを使用しているものが多く、このネジは緩みやすい特性を持っています。そのため、地面にヘッドを打ちつけるとネジが緩む原因となり、クラブの性能が低下する可能性があります。さらに、ヘッドに無理な衝撃を与えることで、ヘッドに負荷を与え、ダメージとして蓄積する恐れがあります。
ヘッドのネジが緩むことを防ぐため、そしてクラブ自体を長持ちさせるためにも、ラウンドや練習の後にはこまめにネジを締め直すことを習慣化し、地面をヘッドで叩くような行為は避けるよう心がけましょう。クラブとの正しい向き合い方が、より良いパフォーマンスと長い使用寿命を保証します。
【解説】市川雄一郎
GDOにて多くのゴルフメーカー、パーツメーカー、プロゴルファーを取材し、ゴルファーへ最新の情報を発信する仕事にかかわる。すべてのゴルファーに合うクラブを作りたい。その思いで2011年に大蔵ゴルフスタジオ町田をオープン。2016年大蔵ゴルフスタジオ世田谷をオープン。さらに2020年には大蔵ゴルフスタジオハワイをオープンしている。大蔵ゴルフスタジオ公式HP/www.ogs-p.jp/
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