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すでに品薄! 20年前のヘッドサイズ 「バーナー ミニ ドライバー」はなぜ売れている? 「ステルス2」と試打比較
ゴルフライターの鶴原弘高が、メーカー各社の新製品を比較試打して性能を検証する定例企画。今回は、2023年の新作ミニドライバー「バーナー ミニ」と一般的なヘッドサイズと長さを備える「ステルス2 ドライバー」を打ち比べて弾道計測。テーラーメイドでは三代目となるミニドライバーの特性や存在意義、正しい使い方について考察します。
ヘッドが小さい短尺ドライバーで恩恵を受けるのはどんな人?
テーラーメイドから“ミニドライバー”カテゴリーでは3代目となる「BRNR MINI ドライバー」(バーナー ミニ ドライバー)が6月23日に発売されました。限定発売ということもあり、原稿執筆時で発売からまだ2週間しかたっていませんが、すでに品薄状態とのこと。なぜ、ここまで人気なのか。そもそも“ミニドライバー”って?
テーラーメイドのミニドライバーは、ヘッド体積が小さいだけでなく、クラブ長が短く設計されているのも特徴です。ドライバーと3番ウッドの間に位置するようなクラブとなっていますが、初代モデルと2代目以降のモデルでは少し印象が変わってきています。
2019年に発売された初代ミニドライバー「オリジナルワン」は、ヘッド体積275cc、クラブ長は43.75インチでした。以前に著者がこの初代モデルを試打したときには、“ディープフェースの大きいフェアウェイウッド”という印象を持ったことをよく覚えています。
21年に発売された2代目「300ミニ」は、ヘッド体積が大きくなって307ccに。初代モデルとは30ccほどの差ですが、構えたときの印象はガラッと変わり、あくまでも個人的な印象ですが、“小さいドライバー”というふうにとらえました。もともと“ミニドライバー”という名称が付けられているので、当然といえば当然ですが、2代目からは名実ともに“ミニドライバー”になっているように思えたのです。
そして23年の新作「バーナー ミニ」は、ヘッド体積が304cc。2代目から300ccを超えるヘッドサイズは踏襲され、やはり構えたときの雰囲気はドライバーのほうに近い。ただし、3代目ではクラブ長が43.5インチとなり、2代目よりも0.25インチ短くなりました。カタログ上の数値にはなりますが、クラブの長さはフェアウェイウッドのほうに歩み寄ったわけです。
一般的なドライバーよりもヘッドは小さいけれど、クラブ自体が短いから打ちやすい。3番ウッドよりもヘッドが大きいから、ティーアップして打ちやすい。ヘッドが小ぶりなぶん、振りやすい。このあたりが“ミニドライバー”がウケているおもな理由だと思います。
ちなみにクラブの総重量は、初代が321グラム、2代目が318グラム、3代目が327グラム(いずれもフレックスS)と重め。購入したゴルファーには、この振りごたえを感じられる重さもウケているようです。
3代目となる「バーナー ミニ」の進化ポイントは?
「バーナー ミニ」には、ミニドライバーとしては初めて交換式ウエートが搭載されました。ソールのヘッド最後部とフェース寄りの2カ所に付け替え可能なウエートがあり、各ウエートは13グラムと1.5グラムとなっています。この重量差が大きい前後のウエートを付け替えることで、ゴルファーの好みに合わせて重心位置を深くしたり浅くしたりできるようになっています。標準設定では後方が重くなっていますが、もっと低スピンの強弾道で飛ばしたいなら前側を重くする調整が可能です。
ヘッド素材も前作から変わっていて、「バーナー ミニ」のフェース素材には高強度「ZATECチタン」が採用されています。
■構えてみると:
ヘッド形状は、2代目「300ミニ」からほとんど変わっていません。均整のとれたヘッドシェイプになっていて、フェースアングルもスクエア。約300ccのヘッド体積に対して、もはや完成形のようなヘッド形状にも感じられます。それぐらい美しくて構えやすいです。
ヘッドの投影面積の大きさと43.5インチの長さも好相性。3番ウッドよりもはるかに「うまく当てやすそう」な印象を抱きます。
ただし、「バーナー ミニ」のカラーリングには好みが分かれそうです。「バーナー ミニ」のフェース面はダークな色合いになっていて、前作「300ミニ」の明るいシルバーのフェース面のほうが、構えたときにフェースをターゲットに合わせやすかったです。細かい部分ですが、きっと筆者のように気になる人もいるでしょう。
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