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- 海外プロも魅了する三浦技研は「クラブの品質がいい」だけじゃない! 超精密フィッティングで自分の弱点丸裸
精度の高いクラブを作ることに定評があり、あのタイガー・ウッズもアイアンを愛用していた三浦技研。今回は同社のフィッティングスタジオへ、元プロ野球選手の野口寿浩氏と共に行ってきました。
飛距離がバラつく原因は「あるクセ」のせいだった
1977年に創業して以来、軟鉄鍛造アイアンにこだわり、クラブヘッド製作における全ての工程を自社で行ってきたのが三浦技研です。その技術は国内のみならず、海外の多数のゴルファーからも高い信頼を得ています。そんな同社が誇るフィッティングスタジオがあるのをご存じでしょうか。
三浦技研フィッティングスタジオは、埼玉県越谷市、兵庫県姫路市、神戸市の3カ所にあります。今回は越谷市のフィッティングスタジオへ、元プロ野球選手で現在は野球解説などでも活躍する野口寿浩氏とお邪魔してきました。
越谷ゴルフリンクスという練習場内にある同スタジオでは、まずカウンセリングを行い、クラブやゴルフスイングに対する悩みなどを聞いて、今後どのようなゴルフをしていきたいのかなどを話し合います。このカウンセリングがフィッティングする上で重要だといいます。
野口氏の悩みは、弾道が高いこととドライバーショットの飛距離が安定していないことでした。次に、現在野口氏が使用している全てのクラブをチェックします。チェック内容は、長さ、重量、振動数、バランス、リアルロフト角、リアルライ角などです。したがって、フィッティングに伺う際は、キャディーバッグごと持っていくことがマスト。ちなみに、宅配便で同スタジオへ送ってもOKです。
早速、プロ御用達のゴルフシミュレーター弾道測定器「GCQUAD(GCクワッド)」でドライバーショットの弾道を計測。ボールの打ち出し角、初速、スピン量などを計測すると同時に、ヘッドスピード、入射角、インパクトロフト、ヘッドの軌道などを調べます。その数字を、今回フィッターを務める浅谷理氏が分析するのです。
野口氏の場合、ボールの落下角度に難がありました。ドライバーショットでのボールの落下角度は通常35度から40度の間ですが、野口氏の数値は47.4度。「これは7番アイアンに相当する数値であり、ボールの飛距離がバラつく原因になっています」と浅谷氏は説明。この角度を35度ぐらいに抑えることができれば、安定して315ヤードの飛距離を出せるというわけです。
なお、落下角度が大きいのは、ボールの打ち出し角度が大きいからで、インパクトでロフトが寝ているのがその原因になっているとのこと。なぜインパクトでロフトが寝るかと言えば、ダウンスイングの際、インサイドからクラブを下ろしすぎているのが問題であり、ボールを引っかける怖さからフェースを無意識に開いているそうです。
また、弾道が高すぎるという悩みについてはアッパー軌道が通常は1度なのに対し野口氏は5.8度もあるのが問題で、「今までよりもボール1個分右に置き、アウトサイドイン気味の軌道でスイングすると修正できる」と浅谷氏は助言します。
スイングを丸裸にされたからこそ分かる最適クラブとは
弾道とヘッドの軌道を計測しただけでここまで分析されたことに驚く野口氏。しかし、計測と分析はまだまだ続きます。次に浅谷氏が持ち出したのがモーションキャプチャー技術を使用したゴルフスイング解析システム「GEARS(ギアーズ)」。130万画素のカメラ8台によりスイング時のクラブの動きとフォームを3次元で解析する機械です。
GEARSによる解析で、野口氏のスイングは「リバーススパインアングル」という状態になっていることが分かりました。要はバックスイングで背骨が反り過ぎて、左足に体重が多く乗っているわけです。浅谷氏の分析によると、「本来はボールが上がらないスイングであり、それを無理に上げようとしてアッパー軌道になっている」とのことです。
また、バックスイング時に左足かかとを上げ、必要以上に腰を回していることも発見。これもリバーススパインアングルの原因となるだけに、左足かかとを上げず、腰を回し過ぎないことにも留意すべきでしょう。
最後に出てきたのが、国内でも数少ない測定器「BodiTrak(ボディートラック)」。重心の移動や体重配分を測定するセンサーマットです。測定の結果、ダウンスイング以降に腰の動きが止まり、左足への体重移動が少ないことが分かりました。その影響で、ボールに伝える力にロスが発生。ダウンスイングからインパクトにかけて右足で地面を蹴り、腰を回転していくことでボールにしっかりパワーを伝えることができるとの診断です。「それができれば350ヤードも可能」と浅谷氏。これまでいろんなところでフィッティングを受けてきた野口氏ですが、ここまでしっかりと分析されたことはないと話します。
その後、アイアンでもスイング分析を行い、フィッティングを行った結果、シャフトが重いことが判明。スイングの特徴はこの時点で相当分かっていたので、選択肢は自然と狭まります。
現在は日本シャフト「N.S.PRO MODUS SYSTEM3 TOUR125X」を使用しているという野口氏ですが、三浦技研「TC-101」へのリシャフトを即決。「シャフトが軽くなった分、ヘッドが重く感じるせいか、ものすごくヘッドが効いている感じがします」と満足げな表情を浮かべていました。
「まさに丸裸にされた気持ちです。クラブが全く合っていないことを教わっただけでもプラスですし、自分に合うクラブを作ろうと思えました。自己流で始めたゴルフですが、うまくなりたい気持ちはありますからね」(野口氏)
自分のスイングを数値化された以上、浅谷氏の分析は納得せざるを得ませんし、それに対する的確なアドバイスは貴重です。もしも、自分のクラブやスイングに対して不安や疑問を感じているなら、購入するしないに関係なく、ぜひ一度体験することをお勧めします。
三浦技研フィッティングスタジオ 埼玉越谷スタジオ
埼玉県越谷市大間野町1-155越谷ゴルフリンクス内
WEBによる完全予約制。料金は1万6500円(税込み)ですが、今回の体験同様、ゴルフスイング解析システムの「GEARS」を使用したフィッティングはオプションとしてプラス5500円(税込み)がかかります。
野口寿浩(のぐち としひろ)
1971年6月24日生まれ、千葉県出身。高校卒業後、捕手としてヤクルトスワローズに入団。その後、日本ハムファイターズ、阪神タイガース、横浜ベイスターズを渡り歩き、2010年に引退。ゴルフ歴は32年と長いが、現役時代はオフしかラウンドできなかったという。
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