ヘッド内部でウエートを動かす構造か!?
ローリー・マキロイは「ステルス2 プラス」をエースドライバーにして2023年シーズンを戦い、PGAツアーでは年間平均飛距離が326.3ヤードで1位となっている。欧州チームの勝利に貢献した9月のライダーカップでもドライバーは「ステルス2 プラス」だった。
しかし、11月16日に開幕した欧州ツアー最終戦、大会3勝目を狙うDPワールド ツアー選手権では「Qi10 LS」と刻印された未発表モデルを使用。プロが試合で使うためには、事前にR&A、USGAの適合クラブリストに登録する必要があるが、「Qi10 LS」は試合の直前に登録されていた。
R&Aのサイトに登録された情報を調べると、フェースはカーボン。「ステルス」「ステルス2」からカーボンウッドを継承していることは間違いないだろう。またSPEED POCKETのテクノロジーも引き続き搭載されているようだ。ちなみに21年1月に開催された初代「ステルス」の発表会で、テーラーメイドは「今後、当社から発売されるドライバーはカーボンウッドのみ。チタンフェースには戻りません」と宣言していた。
LSはおそらくロースピンという意味だろう。「Qi10」がテーラーメイドの新作だとすれば、「ステルス2シリーズ」のように「ステルス」「ステルス2プラス」「ステルス2 HD」などの兄弟モデルが発売される。シリーズ内の1機種が「LS」なのだろう。
一つ気になったのはソール部分にある調整機能。「DRAW」と「FADE」の文字が入っているが、スライディングウエートがついていない。五角形の枠には調整用のネジがついているだけ。もしかすると、ヘッド内部でウエートを動かす構造になっているのかもしれない。
ちなみに同大会ではトミー・フリートウッドも「Qi10 LS」を使っていた。初日はフリートウッドが7位タイでマキロイが15位タイ。2人のトップ選手が最終戦のタイミングで使うということは、かなり完成度の高いドライバーなのだと思われる。