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ツアー使用率No.1 ボーケイウェッジの神髄はフィッティングにあり! ボーケイ氏の“頭脳”を再現したアプリも開発

2024.02.01 野中真一
アクシネットジャパン ウェッジ タイトリスト ボーケイ・デザイン

PGAツアーでの使用率が50%を超えるボーケイウェッジ。世界でも日本でも人気No.1で、2024年のPGAツアー初戦「ザ・セントリー」で最新モデルの「SM10」がお披露目されたことも話題になりました。ところで、ウェッジフィッティングを受けたことがある人はゴルファー全体の10%未満だと言われています。今回はフィッティングを通して、ボーケイウェッジの魅力を探ってみました。

「良いウェッジをスコアにつなげるためにはフィッティングが不可欠」

 PGAツアーでの使用率が50%を超えるボーケイウェッジは世界でも日本でも人気No.1で、2024年のPGAツアー初戦「ザ・セントリー」で最新モデルの「SM10」がお披露目されたことも話題になりました。ところで、ウェッジフィッティングを受けたことがある人はゴルファー全体の10%未満だと言われています。今回はフィッティングを通して、ボーケイウェッジの魅力を探ってみました。

 ウェッジに限らず、タイトリストやボーケイブランドなどを展開するアクシネットのフィッティングには根本的な哲学があります。それは、単なる飛距離アップなどにこだわらず、「ゴルファーのスコアアップを追求する」というものです。スコアアップとフィッティングの関係について、タイトリストのマスタークラフトマンであるボブ・ボーケイ氏が2018年に来日した際、インタビューをしたところ、こんな話をしてくれました。

「もちろんウェッジの性能は進化していますが、どんなに良いウェッジを使ってもスコアアップにつなげるためにはフィッティングが必要不可欠です。『SM7』(2018年当時の最新モデル)にはたくさんの種類のグラインド(ソール形状)がありますが、グラインドよりもまずはロフト。フィッティングでは自分のゴルフに何度のロフトが必要であるかを見極めることが大切です」

52度と56度のボーケイウェッジを手にする筆者
52度と56度のボーケイウェッジを手にする筆者

 現行モデルの「SM9」には7つのグラインドがあります。ボーケイウェッジは豊富なグラインドバリエーションがあることも特徴ですが、まずは46度から62度までのロフトの中で、自分に何度のロフトが必要なのかを調べることが大切なのです。

 今回、藤沢ジャンボゴルフ(神奈川県藤沢市)内にあるスタジオでウェッジフィッティングを担当してくれたのは、タイトリストゴルフ事業部のフィッテイングスペシャリスト・沢田季生さん。ロフト選びについて話を聞かせてもらいました。

沢田「ウェッジのロフトについてはPWのロフトを基準に次のAWを考えた方がいい場合もあれば、逆から順番に決めていった方が良い場合もあります」

―逆の順番というのは?

沢田「一番下の番手、つまりロフトが最も大きいウェッジから決めるというケースです」

―ロフトが大きいウェッジから決めるメリットは?

沢田「アマチュアゴルファーの中には勘違いしている人が多いのですが、ウェッジはロフトが寝ているほど難しくなります。だから、アプローチが苦手な人ほど下の番手から決めることが有効です」

 下の番手を決めるために、14本という本数制限の中でウェッジを何本入れるのか、グリーン周りでロブショットを打ちたいのか、バンカーショットが得意か苦手かなどさまざまな問診や試打をして決めていきます。

 ちなみに私(野中真一)の場合はロフトが大きくなるほど、打点の上下のズレが大きくなってしまうこともあり、ウェッジのロフトは56度、52度、そして48度にすることに。48度はフルショットでしか使用しないので、顔(フェース)の好みやアイアンセットの流れから「T200」の48度に決まりました。

ボブ・ボーケイ氏の頭脳を具現化したフィッティングシステムを用いてチェック

 52度と56度の2本については開発したばかりのウェッジフィッティングアプリを使いながら、グラインドとバウンスを選ぶことに。このアプリについて沢田氏は、こう説明します。

沢田「このアプリは、ボブ・ボーケイさんの“頭脳”を具現化したフィッティングシステムです。ウェッジを『開いて使うかどうか』『ピッチショットで使うのか』『フルショットをメインにするのか』を確認しながら打ってもらうと、アプリが『ヘッドの入射角』や『シャフトの傾き』を分析して、どのグラインドがマッチするのか推奨してくれます。シャフトの傾きというのはハンドファーストかハンドレートかということです」

タイトリストゴルフ事業部のフィッテイングスペシャリスト 沢田季生さん(右)と、ボブ・ボーケイ氏の頭脳を具現化したフィッティングシステムを用いてチェック
タイトリストゴルフ事業部のフィッテイングスペシャリスト 沢田季生さん(右)と、ボブ・ボーケイ氏の頭脳を具現化したフィッティングシステムを用いてチェック

 私の場合、52度はフルショットでしか使わないので、フルショットで3球打ってみました。すると、アプリがショットタイプを分析。推奨してくれたのは52度のFグラインドでバウンス角が8度のタイプでした。

沢田「スイングタイプとしてはシャローでハンドファーストになっているので、バンスがない方が良いという結果になったと思います」

 そして56度ではフルショットだけでなく、20ヤードくらいのピッチショットも試してみましたが、やはりショットタイプはシャロー。そして、推奨されたのは56度のSグラインドでした。

沢田「推奨グラインドは打ち方だけではなく、よく行くコースのバンカーの砂が硬いのか、軟らかいのかなど複合的な要素から判断したものです。実際のフィッティングでは、このアプリを活用しながら、フィッターが最終的に診断していくようになると思います」

―52度と56度の推奨グラインドが違うことについては?

沢田「当社契約のツアープロでも、ほとんどの選手が、ロフトが異なると違うグラインドを使っています。それはロフトによってフルショットを重視するのか、開いて使うのかなど、用途が違うからです」

 トップ選手のウェッジスペックを調べてみると、ジョーダン・スピースは52度ではFグラインドですが56度ではSグラインドになっていたり、ジャスティン・トーマスは56度ではFグラインドですが60度ではTグラインドにしていたり、とロフトによってグラインドを変えています。

 ただし、これだけロフトとグラインドを選ぶことができるのは、ボーケイウェッジにそれだけのバリエーションがあるからです。「SM9」だけでもロフトとグラインド、バウンスの組み合わせで25本あります。

 ツアーで活躍しているプロゴルファーは、ほぼ全員がフィッティングしながら自分の理想のウェッジを選んでいます。

 性能だけではなく、選手一人一人にあったフィッティングをできることも、PGAツアーでのボーケイウェッジ使用率が約20年間もトップであり続ける要因の一つです。2018年にインタビューした際、長く使用率No.1をキープできている要因をボーケイ氏に聞くと、

「私たちはツアーの現場に行き、選手たちの声を聞いたり、選手に打ってもらったり、フィッティングしてもらうことをすごく大切にしています。そのフィードバックを次回作に反映することで常に進化しています」と、その背景を説明してくれました。

 ボーケイウェッジは一流のゴルファーのフィードバックとともに進化して、いろんなゴルファーからのリクエストによってグラインドの種類も増えてきました。その神髄はフィッティングをしないと体感できないものかもしれません。

【写真】これが“ボーケイの頭脳”を再現したアプリの画面です

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