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- 「振る」能力が低下してしまう恐れも!? ドライバーを「やさしい」モデルに買い替える際の注意点とは?
各社の新製品発売が間近迫り、そろそろ新しいドライバーの購入を検討しているゴルファーは多いはずです。そこで、ドライバーの買い替えで注意したいポイントをゴルフフィールズユニオンの小倉勇人店長に聞きました。
いまよりも「やさしく」したいときは特に注意が必要
そろそろ大手海外メーカーの2025年モデルのうわさが耳に入ってくる季節となりました。毎年このタイミングでクラブの購入を検討する方も多いのではないでしょうか。
一部のビギナー以外は、クラブを購入する際はいまのモデルから「買い替える」ことが基本になります。そう考えると、クラブ単体としていいか悪いかという点だけでなく、いま使っているクラブを基準とした視点を持つ必要もあるはず。
そこでゴルフフィールズユニオンの小倉勇人店長に、ドライバーの「買い替え」の際の注意点を聞いてみました。
「ドライバーを買い替える際、まず想定されるケースの一つが、いま使っているクラブに不満があってそこを補えるクラブがほしいという場合です。この場合はシンプルで、不満点を明確にして『いまよりも球が上がる』とか『いまよりも球がつかまる』といった自分が求める機能を重視することが基本となります。ただ注意が必要なのが、『いまのクラブのスペックが合っていないから新しいクラブはそこを見直したい』という場合です」(小倉店長)
特にいまのクラブをハードに感じているのでもう少し「やさしい」クラブにしたいという場合は要注意です。
たとえばアスリート系モデルから、「やさしい」といわれているアベレージ向けのモデルに変更すると、同じSシャフトでも総重量が20~30グラム軽くなってしまうことも珍しくありません。
ここまで一気に軽くなると、コースでいきなり当たらなくなるなどの想定外のミスが出るようになる場合があります。
また、軽いぶんヘッドスピードが出やすいため、試打した際には飛距離が出たとしても、その重さに慣れるにつれてどんどん飛距離が落ちていって、自分自身の「振る」能力が低下してしまうリスクもあります。
球が上がりやすい、つかまりがいいといった「やさしさ」で楽にスイングできるようにするのはいいですが、「重さ」に関しては急激に軽くならないような注意が必要です。
「いまのクラブがハードだと感じ始めたなら、まずはシャフトフレックスを落としたりロフトを増やすといったところから始めて、重量は簡単に軽くしないほうがいいと私は思います。とくにモデルをガラッと変える場合は、いまのクラブとの重量差は5~10グラム未満くらいに収まるように気をつけてください」(小倉店長)
不満がないならなるべく近いスペックから選ぶ
クラブを買い替える際に、いまのドライバーに具体的な不満はないけれども「新しいものに替えればもっと飛ぶだろう」という期待をもって買い替える人も多いでしょう。
しかし「飛ぶ」というのは結果であって機能ではないので、ここだけに引っぱられてクラブを選ぶのは危険だと小倉店長は指摘します。
もちろん新しいドライバーを買うからには、いまよりも飛ぶことを求めるのは自然です。ですから手当たり次第に試打してもっとも飛距離が出るものを買うという発想もアリです。
しかし室内の計測器で取った飛距離データで判断した結果、コースではあまり使い勝手がよくないとか、ミスが増えるといったリスクは十分にあり得ます。前述のように、軽いクラブは一時的に飛距離が出やすいので、試打して飛距離の出た軽量クラブに買い替えた結果ミスが増えて結果的に飛距離もすぐに戻ってしまう可能性もあるのです。
「いまのクラブに不満がないなら、なるべくスペック的に近いもののなかから選ぶようにしてほしいですね。やはり重さと、それに加えて長さについても注意が必要です。同じアスリートモデルから選んでも、国内メーカーのドライバーは海外ブランドよりも10グラムぐらい軽いことが多いですし、クラブの長さもモデルによって違います」
「試打したら飛ぶのでいいな、と思ったら前のモデルよりも0.5インチ長くて、その結果コースではミスが増えるなんてこともあるので注意してください」(小倉店長)
またシャフトについても、とくにカスタムシャフトを選んでいる人は要注意だといいます。
カスタムに採用されているシャフトは、各シャフトメーカーの最新モデルばかり。「三菱ケミカル/ディアマナ」「グラファイトデザイン/ツアーAD」「フジクラ/スピーダーNX」などメーカーとブランドが同じでも、前モデルと新モデルでは特性は全然違うことがほとんどです。
前モデルの「青」がマッチしていた人が、同じ銘柄の新商品「赤」に替えた結果、全然当たらなくなるということは多々あります。
「気に入ったシャフトがある人は、可能なら新しいドライバーも同じシャフトにしたいところ。同じシャフトが選択肢にない場合は、いまのシャフトからメーカーやブランドが変わってもいいので、重さとキックポイントが近いものを選ぶほうが安全だと思います」(小倉店長)
「新しいものはいいはずだ」と考えるかもしれませんが、それも自分にマッチすればこそ。いまのクラブに不満がない人はとくに、買い替えの際には細心の注意が必要だと肝に銘じましょう。
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