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今こそ買い!? 2大ミニドライバーを試打検証! テーラーメイド「バーナー ミニ」とキャロウェイ「Ai スモーク Ti340」はどう違う?
アマチュアからも「打ちやすい」との評価を得て、各メーカーから続々と登場しつつあるミニドライバーというジャンルのクラブ。そのなかでも、とくに高い人気を誇っているのがテーラーメイド「バーナー ミニ ドライバー カッパー」とキャロウェイ「Ai スモーク Ti340 ミニドライバー」です。ゴルフライターの鶴原弘高が同じ条件で2つのモデルを打ち比べて、どんな人にどちらのモデルが合っているかを確かめました。
2大ミニドライバーは、スペック的にどんな違いがある?
テーラーメイド「バーナー ミニ」とキャロウェイ「Ai スモーク Ti340」は、どちらもミニドライバーとして発売されているモデルです。すでに多くのゴルファーに認知されていると思いますので、ここでは詳しい説明を省いて、それぞれのスペックだけを簡潔にまとめておきます。

テーラーメイド バーナー ミニ ドライバー カッパー
・ロフト角:11.5度、13.5度
・クラブ長:43.5インチ
・ヘッド体積:304cc
・ライ角:57度
・シャフト:UST Mamiya PROFORCE 65 M40X JP
・クラブ重量:331グラム(S)
キャロウェイ Ai スモーク Ti340 ミニ ドライバー
・ロフト角:11.5度、13.5度
・クラブ長:43.5インチ
・ヘッド体積:340cc
・ライ角:57度
・シャフト:TENSEI 60 for Callaway
・クラブ重量:324グラム(S)
今回試打したのは、ともにロフト角11.5度、標準シャフトのフレックスS。あくまでもドライバーに属するジャンルのクラブとして、高めにティーアップして試打計測しました。
成熟された完成度のテーラーメイド、大きめでやさしさを感じさせるキャロウェイ
早速2つのモデルを試打計測してみると、結果的に弾道計測数値には大きな違いが見られませんでした。筆者がヘッドスピード43m/s前後で試打した場合、ともに打ち出し角が11~12度ぐらい、スピン量は約2200回転に収まっていました。ヘッド性能に関しては、ほぼ同等と言って良さそうです。ただし、2つのモデルを打ち比べたときの弾道傾向や“振り感”などは異なっていました。

まず構えたときの見た目の話をすると、 テーラーメイドは「とくかく構えやすい!」のひと言に尽きます。アドレスすると、フェースアングルがビシッとスクエアに決まるのは言わずもがな。ヘッドのシェープ、フェースの見え方、ブラックとカッパーに色分けされたクラウン塗装、投影面積の大きさなどのバランスが全方位的に取れている印象を抱きます。
近年登場しているミニドライバーではテーラーメイドが先駆者なので、すでに成熟の域に達しているようにも感じられます。キャロウェイと比べると、テーラーメイドのほうが小ぶりなせいもあってヘッドを振り抜きやすく、ターンさせやすい感覚もあります。筆者が通常サイズのドライバーと同じように打つと、自分のイメージよりもフェースが早く返ってきて、最初の数球は打ち出しから左に飛ばしてしまうミスが出たぐらいです。

一方、キャロウェイのミニドライバーは投影面積が大きく、構えたときにテーラーメイドよりも安心感があるのが特徴です。ただし、Aiスモークシリーズのドライバーに共通して言えることですが、ソールの据わりの影響で若干オープンフェースになります。どちらかいうとスライサーよりも、左へのミスを嫌うゴルファーのほうが構えやすく感じられそうな顔つきです。
とはいえ、現代的な大型ヘッドのドライバーよりも操作性が良く、小ぶりヘッドゆえの球をつかまえやすさも備わっています。スライサーがこの大きめヘッドを好んで使いたい場合は、ネックの調整機能を使ってロフトを増やすと、オープンフェース度合いが軽減されて使いやすくなるでしょう。
ヘッド性能よりも標準シャフトの性能差を強く感じる
前述したように、ナイスショットをした際の弾道計測数値は2モデルであまり差が出ませんでした。どちらのモデルでも、まるで大型ヘッドのドライバーで打ったような弾道を打つことができます。筆者が試打していてヘッド性能よりも違いを強く感じたのは、標準装着されているシャフト性能の差のほうです。

テーラーメイドに装着されている「UST Mamiya PROFORCE 65 M40X JP」は、ヘッドスピード43m/sで打っても頼りなさを感じないぐらい、わりとしっかりした剛性を備えているシャフトです。シャフト先端側の強度も高めで、インパクトのタイミングを合わせやすい。お助け機能は備えていませんが、いわゆる「当てやすい」と感じられる挙動のシャフトです。
キャロウェイに装着されている「TENSEI 60 for Callaway」は、どちらかいうと中間から先が動くタイプ。球のつかまりと弾道の高さを補助してくれる機能性はありますが、正直に言うと、打っていてミニドライバーのヘッド重量に負けているように感じてしまいました。標準シャフトとしては及第点の性能ですが、筆者がヘッドスピード43m/sで打った場合には打点がバラやすい傾向にもありました。
そのままでも使いやすいテーラーメイド、調整次第で化けそうなキャロウェイ
ミニドライバーは小ぶりのヘッドゆえに、ヘッドを振り抜きやすく、ターンさせやすくて球をつかまえやすいのが長所です。クラブ長も43.5インチと短く設定されていて、「当てやすい!」と感じられるところも大きな魅力です。どうしても大型ヘッドのドライバーを打ちこなせないという人には、今回紹介したようなミニドライバーは強い味方になってくれるでしょう。
ただし、両モデルにいえることですが、通常サイズのドライバーに比べるとミニドライバーはフェース面積も小さいため、打点の変化によってスピン量の差が大きくなる特徴もああります。そのあたりは留意しておくべきでしょう。
筆者の個人的な見解で結論を言わせてもらうと、クラブを買ったままの標準仕様の状態で使うのならば、クラブ全体の完成度が高いテーラーメイドのミニドライバーをオススメします。ネックの調整機能を使ったり、リシャフトしたりして、完全にドライバーの代わりとしてバッグに入れたいのなら、ヘッドが大きめのキャロウェイの選択肢もありかなと思います。
試打・文/鶴原弘高
つるはら・ひろたか/1974年生まれ。大阪出身。ゴルフ専門の編集者兼ライター。仕事のジャンルは、新製品の試打レポート、ゴルフコース紹介、トレンド情報発信など幅広く、なかでもゴルフギア関連の取材が多い。現在はゴルフ動画の出演者としても活躍中。YouTubeチャンネル:『A1 GOLF CLUB』(https://www.youtube.com/@A1_GC) Instagram:@tsuruhara_hirotaka
【取材協力】フライトスコープジャパン

今回の取材はフライトスコープジャパン本社内のパフォーマンススタジオをお借りし、「FlightScope MEVO Range」と「Pro V1 RCT」ボールを用いて計測を行いました。
公式サイトhttps://flightscope.co.jp/
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