- ゴルフのニュース|総合ゴルフ情報サイト
- 記事一覧
- ギア・グッズ
- 目からうろこ!「練習場でドローを打ってはいけない」ってなぜ? コースでフックやチーピンに悩まされる可能性も
実際に練習場で綺麗なドローボールを打てたにもかかわらず、コースではフックやチーピンになるという人もよく見受けられます。本日は練習場での適切な練習の仕方について、人気フィッターの石井建嗣(いしい・たけし)さんに聞きました。
コースボールとレンジボールはまったく違う
アマチュアゴルファーの大半がスライスに悩んでいると思います。スライスはスピン量も多く、曲がるだけでなく飛ばないボールです。どうにかして憧れのドローボール、さらにはプロのようなハイドローのボールを打ちたいと、日々練習に励んでいる人も多いと思います。ただ、実際に練習場で綺麗なドローボールを打てたにもかかわらず、コースではフックやチーピンになるという人もよく見受けられます。本日は練習場での適切な練習の仕方について解説します。(文/クラブフィッター・石井建嗣)

この話しをするためには、まず、練習場で使われているレンジボールと、実際にコースで使用するコースボールの違いを説明しないといけません。一般的にレンジボールはコースボールより柔らかくて飛ばない設計になっています。
これはゴルファーの手首やヒジへの負担をやわらげることはもちろん、練習場のネットから外に飛び出すという事故を防ぐためです。実際にどの程度飛ばないかというと、全てのショットにおいて1割程度飛距離が落ちると思ってください。もちろん練習場のボールの種類(1ピースか2ピース)で多少前後はしますが、どちらにしても飛距離性能はコースボールに劣ります。
そしてその飛ばない設計にしている副産物は他にもあります。基本的にボールのつかまりが悪く、打ち出しが低めに出る傾向にあります。これは飛距離が出るクラブになればなるほど顕著になりますので、ドライバーにおいて最も影響が出るというわけです。実はこの副産物が練習場でドローボールを打つのが危険な要因となるのです。
練習場ではストレートから軽いフェードが出るくらいで良い
それでは、ここから本題に入りましょう。先ほどレンジボールはつかまりが悪いと述べました。しかし大半のアマチュアゴルファーはそこを理解していません。そうなってくると練習場のボールでも理想的なドローボールを打つように練習に励みます。軌道は極端にインサイドから、またフェースは出来る限り閉じる、こういった練習をすればするほどコースではフックやチーピンになるのは致し方ないのです。
また、ボールの打ち出しが低くなるというのも理解しておかないといけません。球が上がらないからといって、無理に上げにいこうとするとアッパー軌道が強くなります。ちなみにスイング軌道と入射角は連動します。アッパー軌道が強くなれば強くなるほどインサイドアウト軌道が強くなります。
つまり、球を上げようとすることが結果的にスイング軌道も変化させてしまうのです。インサイドアウト軌道が強くなりすぎるとインパクトでのフェースのコントロールが難しくなるので、フックやチーピンだけでなく、プッシュアウトやプッシュスライスまで出てしまいます。そうなってくるともはや自分がどういったスイングで打っていたか分からなくなります。
以上のことから、練習場では理想的なハイドローを打つ必要が無いということを理解しておいてください。練習場ではストレートから軽いフェードが出るくらいで良いと思って練習しておけば、いざコースに行っても極端に曲がる球は出ないと思います。ドローよりフェードが良いという話しではありませんが、少なくともレンジボールにおいては無理やりつかまったドローボールを打つことは避けた方が良いでしょう。
【解説】石井 建嗣(いしい・たけし)
香川県丸亀市で「ゴルフショップイシイ」を営むクラブフィッター。フィッター界の第一人者である浅谷理氏に師事し、クラブ&パターフィッター、TPIインストラクター、ゴルフラボ公認エンジニアの資格を持つ。ゴルフはHDCP「9.9」の腕前だが、自身のプレーより他人のクラブを“診る”ことに喜びを感じる職人肌。出演するYouTubeチャンネル「ズバババGOLF」では軽快なトークで人気を集める。
- 1
- 2
最新の記事
pick up
-
ナイスショット連発で上重アナも仰天!? キャロウェイ「ELYTE」シリーズをラウンドで使用するとアマチュアにとって大きな恩恵が!<PR>
-
【連載コラム】なぜフォーティーンのクラブは人を魅了するのか? 美しいフォルムに宿る揺るぎない性能・その秘密を開発者に聞く<PR>
-
クラブと体の「接点」は重要! テーラーメイドのツアーボール「TP5」「TP5x」と「プレイヤーズ グローブ」は細部までこだわった逸品<PR>
-
今より「2センチ小さいサイズ」を試すべき!? 新品ゴルフグローブを「ピッタリ」で選ぶべきではない理由とは?
-
【クイズに答えて200名さまに抽選で当たる!】Taylor Made Golf(テーラーメイドゴルフ)ボール
ranking