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- 話題のゼロトルクパターの構えにくさを解消! PXG「アラン」は先っぽで打ってもフェースがブレない
PXGが2024年9月にリリースし、話題となっているパターの最新モデルが「Allan(アラン)」です。今、ツアーで話題になっている「ゼロトルク」設計が採用されていることから、発売以降、問い合わせが殺到していると言います。一体どんなパターで、どんなメリットがあるのでしょう。今回は、日本初のPXGの旗艦店「PXG AOYAMA」で「アラン」について直撃しました。
「ゼロトルク」はストローク中にフェース向きが変わらない
ネックやヘッドなど、さまざまな形状のモデルがラインアップされているパターですが、その中でも今、最も注目を集めているのが「ゼロトルク(トルクレス)」という設計です。パターに限らず、ゴルフのクラブはシャフト軸から離れた位置にヘッドの重心があります。そのため、ストロークすると重心が動く力でシャフトに「トルク」、つまり負荷がかかり、フェースが開いたり、閉じたりします。

ほとんどのクラブはシャフト軸よりも後方に重心があるため、フェースは開く方向に動きやすく、それをいかに制御するかがボールをコントロールするポイントになるわけです。
一方で、「ゼロトルク」はこのシャフトにかかる負荷をなくして、フェース開閉が極限まで起きにくいように設計したクラブを指しています。シャフトをヘッドの中央付近に装着することで、シャフト軸の延長線上に重心が来る形になり、ストローク中にフェース向きがブレない圧倒的に方向性の良いパターを作ることが可能になるのです。
今やツアープロを中心にパターの人気カテゴリの一つとなった「ゼロトルク」の機能を持つパターの一つがPXGの「Allan(アラン)」です。2024年9月に発売されるとすぐに問い合わせが殺到し、PXGが実施するパターフィッティングではほぼ100%の人が「アラン」の試打を希望しているようです。
そこで今回はPXGの日本初の旗艦店である「PXG AOYAMA」(東京都港区)に在籍するマスターフィッター秋元悠也さんに「アラン」の特性について聞きました。
S字ネックの採用で「ゼロトルク」の弱点を解消
秋元さんは、一般的な「ゼロトルク」のパターと「アラン」の大きな違いはネックだと話します。
「一般的な『ゼロトルク』のパターは、ヘッドの中央部分にシャフトが刺さったようなデザインで、いわゆるセンターシャフトに近い見た目になっています。一方で『アラン』はS字のネックの先にシャフトを装着する設計になっています。シャフトの延長線上にヘッドの重心が来るデザインですので、フェース向きがブレない『ゼロトルク』の特性を持たせつつ、構えやすさを向上させています」(秋元さん)
センターシャフトのパターはシャフト軸の延長でボールを捉えるイメージでストロークできる一方で、フェースの打点となる部分が見えにくく、苦手意識を持つ人もいます。「ゼロトルク」パターも高い方向安定性がある一方で、従来とは違う独特な位置にシャフトが装着されていることなどから、構えにくさを感じるゴルファーが少なからずいます。PXGの「アラン」はその「ゼロトルク」が持つ構えにくさという弱点にS字ネックを付けることで対応したわけです。
もちろん、シャフトよりも前方にフェース面がある独特な形状にはなりますので、構えたときに違和感のあるゴルファーも少なくないでしょう。特にボールをスタンスの中央もしくは右寄りに置きたいゴルファーとはあまり相性がよくありません。自分にとって構えやすいパターかどうかは、試打をしてしっかりチェックする必要があると言えます。

続けて秋元さんは「あとはPXGのパターの多くのモデルに共通するテクノロジーですが、中空構造を採用していることも『アラン』の特徴と言えるでしょう。中空にする分、フェースを薄く作ることができ、反発力を高めることができます。パターではボールの転がる力が強くなりますので、ショートしがちな人におすすめです。
また、内部に充填(じゅうてん)材をしっかり入れていますので、インパクト時の衝撃が少なくなり、打感がソフトになっています」と話します。
パターで中空構造を採用したモデルはあまり多くありません。フェース反発の強さがありつつ、手に伝わる衝撃の少ない打感は一種独特で、ハマる人もいるでしょうが、一般的なパターとの打感の違いに戸惑う人もいるかもしれません。パターの打感や打音は距離感を出す上で大事なポイントになりますので、自分に合うかどうかはしっかり見極める必要がありそうです。
「『アラン』のソールフロント側には2個のウエートポートが付けられていて、振り心地の好みに合わせて重さを調整することもできます。ウエートは2.5グラムから20グラムまで、2.5グラム刻みで用意されていますので、細かなチューニングが可能となっています。
また、『アラン』専用のグリップも用意しています。『ゼロトルク』のパターはヘッド中央にシャフトを挿す都合上、どうしても強いハンドファーストの構えになります。専用グリップは、スクエアに握りやすいようにシャフトを斜めに挿せる作りになっていて、アドレス時の違和感を軽減する効果があります。『アラン』は『ゼロトルク』の特性を生かす細かな工夫がされているパターですので、ぜひ多くのゴルファーに打っていただきたいですね」(秋元さん)
「アラン」はエースとしても最高の「サブ」としても使える
「PXG AOYAMA」の店内にはパターグリーンが完備されていて、試打やフィッティングを受けることができます。秋元さんは専用の器具に「アラン」を装着して素振りをすると、『ゼロトルク』の意味が体感できると話します。
取材中、「アラン」と「ゼロトルク」ではない別のパターをそれぞれ専用器具に装着して振ってみると違いは歴然でした。この器具は装着部分が回転する構造になっていて、普通のパターだとヘッドがくるくる回って、全く制御が効きません。ボールを打って転がすだけでも困難な印象でした。
一方で「アラン」はヘッドが全く回ることなく、フェースがスクエアなまま動いてくれます。そのままボールを打ってもフェース向きは全くブレませんし、驚きだったのは芯を外して打ってもフェースが真っすぐ動いたことです。

「シャフトにトルクがかからない設計で、ヘッド自体の慣性モーメントの高さもあるので、圧倒的にボールを真っすぐ打ち出しやすくなっているのです。『アラン』を使うことでショートパットは間違いなくやさしくなりますし、打点ブレへの強さからロングパットの精度も高くなるはずです。パターが一気にやさしくなりますので、試打をすることでハマってしまう人は多いですよ」(秋元さん)
秋元さんは「アラン」をストロークを矯正するためのサブとして使うのもアリと話します。
「『ゼロトルク』の『アラン』を打つことで、体にフェースを真っすぐ動かす感覚を覚え込ませることができます。『アラン』をエースとして使うのも良いですが、ストロークを矯正するための最高の『サブ』として所持するのもおすすめです。不調の時にストロークを改善してくれる『先生』の役割を果たしてくれるので、別のパターを使った時でもうまくボールを転がせるようになるはずです」(秋元さん)
「パット・イズ・マネー」という格言があるように、パターはスコアメイクの鍵を握るクラブです。しかし、シャフト軸と重心の位置がズレる独特な作りがパターのストロークを難しくし、プロであっても日々悩み、練習を重ねて対応しています。そんな中で登場した革新的な「ゼロトルク」は、これまでの常識を覆す可能性を秘めたパターだと言えるでしょう。
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