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- “ロフトを立てるとトップが減る”ってホント? テーラーメイドのフィッティングでわかった意外すぎる新発見!
クラブに関する規制が強まる中、多くのメーカーが注力しているのが「フィッティング」です。ヘッドのモデルやシャフト選択、ライ角やロフト角の微調整など、クラブを自分に合わせてカスタマイズすることで弾道が見違えるように変わります。今回は「ゴルフのニュース」スタッフ屈指のフィッティングマニアがテーラーメイド銀座を訪問。同社独自のセレクトフィットキットを使ったアイアンフィッティングを体験してきました。
クラブの特性でトップが出やすくなっている
「ゴルフのニュース」スタッフのTさんは、さまざまなメーカーのフィッティングを体験しています。長年悩まされてきた「引っかけ」のミスもライ角の調整などによってかなり改善されてきましたが、最近はコースでトップのミスが増えているようです。そこで今回はテーラーメイドの直営店「テーラーメイド銀座」(東京都中央区)でアイアンのフィッティングを受けることにしました。

テーラーメイドは、最新の「Qi35」シリーズで反射型フィッティングマーカーを内蔵した専用ヘッドを作るなど、フィッティングに注力しているメーカーの一つです。
今回、Tさんのフィッティングを担当してくれたのはテーラーメイドエクスペリエンシャルチームの渡邉由佳さんです。冒頭のヒアリングでは、これまで引っかけに悩んできたこと、そして最近はトップのミスが増えていることを伝えました。
現在、Tさんが使用しているアイアンは、軟鉄鍛造のアスリートモデルで、シャフトはトゥルーテンパーの「ダイナミックゴールドMID115(S200)」が装着されています。今回はTさんが使用しているモデルに近い「P7CB」のヘッドに同じシャフトが装着された試打クラブを使って、フィッティングをスタートしました。
ウオーミングアップ後にTさんが3球打つと、薄めの当たりがほとんど。7番アイアン(ロフト角33度)で打ち出し角19.3度、スピン量4820rpm(回転/分)、落下角39.6度、飛距離149ヤードというデータでした。
Tさんのスイングデータを見て渡邉さんは以下のように話します。
「0.2度のアウトサイド・イン軌道で、3.8度のダウンブローという理想的な数値でした。振り方よりもクラブの特性で打点がヘッドの下めになり、トップのミスが出ているようです。あと弾道データを見ると、打ち出しこそ高めですが、スピンが7番で5000rpm以下と少なめになっていることが気になりますね。飛距離が出ても、グリーンで止まらず、転がり出てしまうことが多くなるはずです」
ロフト角を立てるとエッジが下がって打点が上になる
最初の測定を終えて、渡邉さんが提案してくれたのは、「P7CB」のヘッドのままでロフト角を立てる調整を加えることでした。

「『P7CB』はソールのバンスがしっかり付いているタイプですので、それが悪さをして打点が下にきている可能性も考えましたが、別のモデルで試しても打点の傾向は同じでした。そこでご提案したいのがロフト角を立てる調整です。ロフト角を立てることでリーディングエッジが下がり、その分、打点も上めに当たりやすくなるためです」
「セレクトフィットキットで2度ロフト角を立てた『P7CB』をTさんに試してもらうと打点位置が少し上めになり、標準ロフトよりも打ち出し角が高くなりました。スピン量も6000rpm以上に増えたので、しっかりグリーンに止まる球質になっています」(渡邉さん)
ロフト角を立てるとボールが上がりづらくなりそうですが、Tさんの場合は打点が理想に近づく分、高くスピンの効いた球が打ちやすくなりました。打点が下すぎると、それだけでボールが上がりにくくなるわけです。
ライ角をフラットに シャフトも変更
渡邉さんはさらにライ角をフラットにする調整とシャフトの変更を提案してくれました。
「Tさんは腕が長く、インパクトでトゥ側が上がったアップライトな状態になっています。計測したデータを見ても、7度以上アップライトになっていますので、ライ角は可能な限りフラットにした方が良いでしょう。また、シャフトについても日本シャフトの『N.S.PRO MODUS3 TOUR120(S)』をオススメしました。現在使っているモデルよりも重く動きのあるシャフトですので、インパクトのトゥダウンを促してくれて、より理想に近いインパクトができるようになるはずです」(渡邉さん)

渡邉さんが選択した重めのシャフトは、ダウンスイングのタメを作ることにもつながるため、引っかけを防ぐ効果も期待できます。実際、ライ角を3度フラットに調整し、シャフトを変更した「P7CB」を試打すると、安定したフェードでターゲットよりも少しだけ右にボールが集まっていました。データも打ち出し角21.6度、スピン量6359rpm、落下角46.7度、飛距離152ヤードとグリーンに止められる球質に変化しました。
「シャフト長は標準のままで良いと思います。短くするとヘッドが下までいかずにトップしやすくなるためです。ロフト角とライ角、シャフトの調整でなるべくレベルブローでスクエアに当たるように調整できました。打点もかなり理想に近づいていますので、ピンを狙うショットが打ちやすいはずです」(渡邉さん)
アイアンのフィッティングを終え、Tさんは以下のように振り返ります。
「今回はロフト角とライ角を調整していただきましたが、標準よりも顔がよく見えて、構えた時の安心感が違いました。インパクトの感触も厚くなったように感じられて、すごく気持ち良かったです。私の体形だとつるしのクラブはスペックが合わない可能性が高く、いくら練習しても引っかけやトップに悩んでいたかもしれません。改めて自分にクラブを合わせることの大切さを感じました」
取材協力・テーラーメイド銀座
東京都中央区銀座6-4-3 GICROS GINZA GEMS 1F
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