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- ミズノの新作ボール「S」と「X」をコースで試打比較 満を持して「Mizuno Pro」の名を冠した自信の理由を検証すると?
ミズノといえば、独自の製法でフィーリングにこだわって作り上げたアイアンが人気のメーカーですが、近年はボール開発にも力を入れています。最新モデルの「Mizuno Pro S 」と「Mizuno Pro X」を筆者(ゴルフライター・田辺直喜)がコースで実際に打ってテストしてきました。
「Mizuno Pro」の名前を冠した2つのボールをコースで実打
ミズノは5月19日、2つの新ボール「Mizuno Pro S(以下、S)」と「Mizuno Pro X(以下、X)」をリリースしました。ボールのモデル名に「Mizuno Pro」を冠するのは初めてのことで、ミズノの本モデルに対する本気度がうかがえます。いずれも飛距離や弾道、操作性、耐久性など、ツアーモデルに必要な性能を高めながら、ミズノがクラブ作りでこだわってきた「打感」を徹底追求したボールに仕上がっているといいます。

今回の「Mizuno Pro」のボールを語る上で重要となるテクノロジーは「ミッド」と「コア」の改良による反発力の向上です。「S」と「X」はいずれも3ピース、つまり3層構造のボールになっていますが、前作に比べて最も外側の「カバー」を約9%薄く仕上げ、その分、内側の「ミッド」と「コア」を大きく設計しています。
使用する素材や配合を工夫することで効率良くボール初速を出しながら、同時にしっかりボールがつぶれるのでスピンを抑えることが可能になります。打感と飛びを追求する上で最適な構造を取っているのです。
そして、カバーを薄く仕上げつつも、フェースに吸い付くような心地良い打感が得られるように調整されています。表面には風に強い新設計の「アクシアルフロー332ディンプル」を付けており、ボールにかかる空気抵抗をコントロールして、より飛距離の出るボールになりました。まさにミズノらしい独自のコンセプトで作られた注目度の高いボールだといえるでしょう。
今回はコースで「Mizuno Pro」の「S」と「X」を試す機会に恵まれましたので、筆者(ゴルフライター・田辺直喜)がそれぞれの打感や弾道を比較しながら、インプレッションしていこうと思います。
ドライバーで初速が出るのはしっかり打感の「X」
まずはドライバーやアイアンでフルショットした時のフィーリングや弾道をチェックしました。

「S」は打感がとにかくソフトで、インパクトで大きくつぶれる感覚のあるボールで、スピン量はかなり少なくなっていました。筆者は低スピン系のドライバーを使用していますが、打点によっては少しドロップ気味のボールが出るほどでしたので、かなり低スピンなモデルだと言えそうです。ただし、スピンが少ない分、左右の曲がりも小さく抑えられるので、ティーショットの方向性に不安がある人にピッタリなボールでした。
ちなみに弾道計測器「トラックマン」でドライバーのデータを取るとヘッドスピード44.8メートル/秒でボール初速64.7メートル/秒、打ち出し角15.2度、スピン量1968rpmでトータル268.6ヤードという数値でした。
ドライバーでは強い中高弾道の「S」ですが、アイアンではフェースに乗るような感覚が強くなり、高くスピンの効いたボールが打ちやすくなります。ツアーボールらしい操作性の高さが備わっていました。
一方で、「X」はよりしっかり感が増し、芯を感じる打感に仕上がっていました。ただし、硬いといっても他社製のツアーボールと比べると、ソフトな部類になります。筆者は他メーカー製のツアーボールでソフトなタイプのものを使用していますが、それと同じか少しやわらかく感じました。「Mizuno Pro」の2つのボールは、ツアーモデルとしてはかなりソフトな打感に仕上げられていることは間違いなさそうです。
「S」との比較に戻りますが、「X」はより硬い分、インパクト時のはじきが強く感じられました。スピン量はやや多くなりますが、適正かわずかに少ない印象で、十分な弾道の強さがあります。「トラックマン」の数値を見ても、ヘッドスピード45.1メートル/秒でボール初速が65.2メートル/秒、打ち出し角16.1度、スピン量2226rpmでトータル272.2ヤードとなっていました。初速性能の高さがある分「X」の方が飛ばせる印象が強くなっています。
アイアンで「X」を打つと、「S」よりも弾道の強さが感じられました。適度なスピンでバランスの取れたボールが打てますので、キャリーの飛距離が安定する印象でした。
数ホールずつ「S」と「X」をテストして感じたのは、風に対する強さです。いずれもスピンが過度に増えることなく、直進性の高い弾道の打ちやすいボールでしたが、それ以上に風の影響が小さくなっていました。この辺は新設計のディンプルが影響しているのかもしれません。
アプローチではスピンがしっかり入り、パターでは打感の差が明確
続いて、グリーン周りの性能をチェックしました。
フルショットにおいては明らかな打感、弾道傾向の違いが見られた「S」と「X」ですが、ウェッジを使ったアプローチではその差がかなり小さくなります。いずれもインパクトでしっかりフェースに乗る心地良い感覚があり、やや低めの飛び出しでしっかりスピンが効いてくれました。もちろん、よりソフトで感触的な気持ち良さがあったのは「S」ですが、「X」も十分にソフトな打感に仕上がっていました。
一方で、明らかな打感の違いを感じたのはパターです。「S」は他のクラブと同じく非常にソフトなフィーリングでしたが、「X」はボールコンタクトした瞬間にかなりの手応えを感じました。硬いというほどではありませんが、フルショット時よりも違いが大きく感じられましたので、「Mizuno Pro」のボールを選ぶ際にはパターの打感は大きなポイントになりそうです。
まとめると、「Mizuno Pro」の2つのボールはいずれもフルショット時の直進性に優れていて、アプローチスピンもしっかり効くツアーモデルらしい仕上がりになっていました。ミズノが特にこだわったという打感については、「S」が非常にソフト、「X」はソフトさがありつつもしっかりした手応えがあり、好みに合わせて選択できるように差が付けられています。個人的な好みをいうなら「X」のしっかり感とフルショット時の初速性能の高さに魅力を感じましたが、ボールにソフトさを求める人もかなりの数に上るので、「S」の打感を好む人も多いでしょう。
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