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USGA・R&Aと米欧両ツアーが「飛ばないボール」2030年導入で合意 「新基準でも飛距離落ちない」疑念にも言及
USGA(全米ゴルフ協会)、R&A、PGAツアー、DPワールドツアーのゴルフ統括4団体が「飛ばないボール」についての共同声明を発表した。
たまたま新基準適合のボールで375ヤードのビッグドライブ
USGA(全米ゴルフ協会)、R&Aが打ち出してきた「飛ばないボール」について、初めてPGAツアーおよびDPワールドツアーのプロゴルフ団体が加わった形での共同声明を発表された。
この声明において、統括4団体は「総合飛距離基準(ODS)」を通じたゴルフボールのテスト方法を抜本的に変更することに合意。当初提案されたプロおよびエリートアマ2028年、一般アマ2030年の2段階方式ではなく、プロ・アマ一斉に2030年1月から新基準を導入することも併せて発表された。
ただし、プロなどのエリートレベルで飛距離が伸び続けているという共通認識を示した一方、現在予定されている新テスト基準では期待するほどの飛距離抑制効果が得られないのではないかという、ツアー側からの強い懸念も明記されている。

この新基準での飛距離抑制効果への疑念は、すでにPGAツアーの現場で実例として表れている。ツアー未勝利からここ1年で3勝を挙げているキャメロン・ヤングが使用してブレイクのきっかけとなったタイトリストの特別仕様ボールが、偶然にも2030年導入予定の「飛ばないボール」新基準を満たしていたことが判明したのだ。
USGAとR&Aは当初、新基準によってプロのドライバー飛距離は13~15ヤードほど短縮されると説明していた。ところがヤングは、この新基準適合ボールを使用しながらも今シーズン平均312.8ヤードを記録して27位に位置しており、3月の「ザ・プレーヤーズ選手権」では375ヤードという驚異的なビッグドライブまで放っている。
同じボールを試したアダム・スコットも飛距離は約2ヤードしか落ちなかったと明かしており、これではR&AやUSGAが望むような結果は得られないと、選手たちの間でも新基準の実効性に疑問の声が上がっていた。
ゴルフ用品市場にも配慮
さらに、一般のアマチュアゴルファーやゴルフ用品業界に与える影響が大きすぎることも、課題の一つとなっている。新しい基準が導入されれば、アマチュアでも約5ヤードほど飛距離が落ちると予測されており、少しでも遠くへ飛ばしたい一般ゴルファーにとっては痛手になりかねない。
また、ゴルフ用具市場において、そ用品市場の約10パーセントを占めるとされるボールが一斉に新規格へ入れ替わるとなれば、駆け込み需要による「飛ぶボール」の爆買いや、コース上での新旧ボールの混在など、市場に大きな混乱を招く可能性も指摘されている。
こうした複雑な事情を踏まえ、統括団体は2030年のODS変更という基本合意は維持しつつも、より飛距離抑制の実効性が高く、かつ市場の混乱も少ない「代替アプローチ」を含めて具体的な内容を再検討するとしている。
多彩なショット技術が光るゴルフ本来の魅力を守り、エリートレベルのゲームが単調になるのを防ぐため、統括団体はツアーや選手と緊密に連携しながら、よりシンプルで的確な飛距離抑制の選択肢を急ピッチで検証およびテストしていく方針だ。
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