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- 正解だと思っていた「胸を張るアドレス」が腰痛の原因!? 「腹パンに身構える姿勢」が美しくてケガも予防ってどういうこと?
多くのアマチュアゴルファーが悩む「腰痛」。実はその原因は、スイングやフィニッシュではなく、アドレスの姿勢にある場合が多いです。特にS字に腰を反らせたアドレスは腰への負担が増し、ケガの原因となります。腰を反るS字アドレスのリスクとその改善方法についてJLPGAティーチングプロの岡本恵氏が解説します。
腰を反るS字アドレスが腰に悪影響を与える理由
かつてのゴルフレッスンで「胸を張って」という指導が盛んに行われた時期がありました。このアドバイスを忠実に守り続けているゴルファーが今も少なくありませんが、その結果、腰を反らせた姿勢、いわゆる「S字アドレス」をとってしまうケースが増えています。この姿勢は一見美しく見えるかもしれませんが、スイング中の腰に大きな負担をかけてしまうのです。その理由と改善方法をJLPGAティーチングプロの岡本恵氏が解説します。
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S字に反った姿勢では、アドレスからインパクト、フォロースルーにかけて、腰が不自然に使われることになり、その影響で腰に負荷がかかり、痛みやケガを引き起こしやすくなります。また、見た目の美しさを重視するあまり、背筋を強く伸ばしてしまう人も少なくありませんが、これもまた腰痛の原因につながります。
特に年齢を重ねたゴルファーに多いのが、骨盤が後傾していて腹筋に力が入っておらず腰を反ってしまっている場合です。この状態でスイングをするとケガのリスクがより高まります。
「お腹を殴られる準備」をすればベストなアドレスに
では、腰に負担をかけないアドレスをとるためには、どのような意識を持てば良いのでしょうか。
簡単なコツとして、「お腹を殴られる準備」をすることが挙げられます。具体的には、アドレスの姿勢で軽くお腹に力を入れることで、腰を反ってしまうことを防ぎ、理想的なアドレス姿勢を保つことができます。
この「お腹を殴られる準備」を意識するだけで、背中がやや丸まった自然な形になり、スイング中のバランスも向上します。お腹に力が入ることで体幹が安定し、腰への負担も軽減されるのです。結果的に、腰を反らせることなく体全体をうまく使ったスイングが可能になります。特にラウンド後や翌日に腰の痛みがあるという方は、この姿勢を試してみる価値があります。
「腰を回す」よりも「胸を回す」を意識する
ゴルフのレッスンで「腰を回せ」と言われることがありますが、腰そのものは背骨が積み重なっている部分であり、回転の可動域が非常に少ない部分です。腰を回そうと意識しすぎると、自然と無理がかかり、ケガの原因にもなりやすくなります。
むしろ意識すべきは「胸を回す」ことです。胸を回すことで肋骨が動き、股関節との連動がスムーズになります。この胸と股関節の連動を意識することで、腰に無理な負担がかからず、スイング全体がスムーズに流れるようになります。正しいアドレス姿勢と胸の回転を意識することで、腰の痛みからも解放されます。
ゴルフのアドレス姿勢は一見シンプルに見えますが、その些細な違いが腰痛の原因となることもあります。特にS字アドレスは腰への負担が大きく、長期的なケガのリスクが高まる危険な姿勢です。「お腹を殴られる準備」を意識し、胸を回すスイングを心がけることで、腰に負担のかからない理想的なアドレスを手に入れましょう。
【解説】岡本恵
JLPGAティーチングプロ。ステップ・アップ・ツアー、アジアンツアーに参戦後、2009年よりティーチングプロとしてゴルフ練習場にて一般ゴルファーを指導。約15年の間に指導したアマチュアゴルファーは1000人以上。マナーやエチケットを守りつつも、楽しくゴルフしていただくのがモットー。現在は名古屋市の竜泉寺ゴルフ場にて指導を行なっている。
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