蚊やブヨだけじゃなくハチも活発な時期到来! 絶対知っておくべきゴルフ場での正しい虫除け対策 | e!Golf(イーゴルフ)|総合ゴルフ情報サイト

蚊やブヨだけじゃなくハチも活発な時期到来! 絶対知っておくべきゴルフ場での正しい虫除け対策

「虫除けスプレーを足や腕にサッとかけておけば、虫が寄ってこないんでしょ?」と勘違いしている人も少なくないのでは。でも、虫除けの薬液がついていない“穴場”があると、蚊などに刺されてしまうんです。この機会に、正しい虫除け対策法を覚えておきましょう。

虫除けスプレーはシュシュッとかけて終わり……じゃダメ!

 半袖やショートパンツなど、肌の露出が増える夏ゴルフ。しかし、そんな無防備な服装で何の虫除け対策もせず、草むらや林の中へボールを探しに行ったりする行為は、残念ながら虫に刺されても仕方ない状況といえます。

 虫刺されは侮ってはいけません。一度刺されてひどい目にあった人はわかると思いますが、かゆみや痛み、腫れは本当にツラいものです。

 では、一体どんな虫除け対策をすればいいのか、シオノギヘルスケア学術・規制グループの笠松良治さんに話を伺いました。

蚊、ブヨ(ブユ)、アブ、マダニ、ハチ……ゴルフ場にはさまざまな虫が棲んでいる
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「虫刺されは不快なだけでなく、感染症の原因になる場合もあるので、とにかく刺されないに越したことはありません。その対策としては第一に、肌を隠すことです」(笠松良治さん・以下同)

 夏でも長袖、ロングパンツを着用し、足首を守るようロングソックスをチョイスしましょう。吸湿速乾など機能性に富んだ素材のウエアならかなり快適ですし、日焼け対策にもなります。

 ウエアの色は、黒系よりも白系がベスト。蚊はより黒い色を認識し、寄って行く習性があるからです。

 肌が露出している部分には、「ディート」や「イカリジン」といった成分の入った医薬部外品、または医薬品の虫除けスプレーをくまなくかけましょう。

 この、“くまなく”が重要で、虫除けスプレーをサッと吹きかけただけでは不十分。

「虫除けの薬液がついている箇所に虫が止まると、虫はいわばめまいのような状態になり、
フラフラしてうまく刺せなくなるんですね。でも、薬液がついていない“穴場”があると、刺されてしまいます。ですから、虫除けスプレーを肌にかけたら、手でムラなく全体に塗り広げることが重要です」

 パンツの裾やトップスの袖口、首周りなど隙間からの虫の侵入に備え、それらのあたりにも忘れずに虫除けをスプレーし、手で塗り拡げましょう。

 こまめな塗り直しも、忘れてはいけません。

「夏のラウンドで汗をかいて、さらにタオルで汗を拭うことを想定すると、2~3時間に1回は塗り直しをしてください。ただし、成分や濃度によって作用時間が異なるので、注意書きをよく見ることが大切です」

「たかが虫刺され」と軽視せず早めに塗り薬を! ひどくなったらためらわず病院へ

 では、ゴルフ場で虫に刺されてしまったら、どうすればいいのでしょうか。

「ブヨ(ブユ)の場合は刺された直後ではなく、半日ほど経った頃に、『あれ、なんで腫れているんだろう?』と気づくことが多いのですが、まずは吸血部を石鹸できれいに洗い、清潔にしましょう」

 人によってはアレルギー反応で強い腫れや痛みが出ることがあるので、早めに市販のステロイド外用剤(塗り薬)を使って治療することが有効です。ステロイド外用剤は薬局で市販されていて、効果・効能に「虫さされ」と書かれています。わからない時は、薬剤師に聞いてみてください。

昼食時に飲むビールは最高だが、 飲酒時はより蚊に刺されやすくなる
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 蚊の場合、かゆみだけなら「抗ヒスタミン薬」が入った市販のかゆみ止め薬を活用しましょう。ただし、かゆみが強くなったり腫れたりするなどの症状が見られたら、ステロイド外用剤を使用します。

 かゆいのを我慢して、でも結局掻きむしってしまうより、早めにステロイド外用剤を活用して症状を抑えたほうが効果的です。5~6日使っても症状がよくならない場合は、ためらわず皮膚科を受診しましょう。

 マダニに刺された場合は、ちょっとやっかいです。

「マダニは、人の皮膚に咬みついて吸血します。1週間くらいたってから、血を吸って大きくなったマダニに気づくパターンもあります。でも、驚いて無理に引きはがそうとすると体が引きちぎれて、口の部分(口器)が皮膚に残ることもあるため、見つけたら皮膚科に行って処置を受けるようにしてください」

 ゴルフ場で怖いのは、ハチです。ハチに刺されると、毒成分の刺激によって刺された直後から激しい痛み、腫れが生じます。

「過去にハチに刺されたことがある人はアレルギー反応によって症状が強く出たり、アナフィラキシーショックを起こしたりする可能性があります」

 その場合はプレーを中断してクラブハウスに戻り、30分程度安静にすること。呼吸が苦しい、吐き気がするなど少しでも体調に異変を感じたら、ただちにゴルフ場スタッフに救急車を呼んでもらいましょう。

「ハチはいきなり刺すのではなく、ホバリングして“これ以上近づくな”という間合いを取ります。でも、こちら側がビックリして手で払ったりすると、攻撃されてしまいます」

 いくら虫除けスプレーを塗っても、ハチには効きません。

「ハチが近くに来たら慌てずじっとして、ゆっくり後ろに下がってゆっくり逃げてください。これが、ハチに対する防御方法です」

 コース内でハチやハチの巣を見かけたら、その場所をスタッフに伝えるようにしましょう。

 ゴルフは、私たち人間が自然の中にお邪魔して行うスポーツ。こちら側が十分な対策をしていくことが、ゴルフ場に対するリスペクトです。万全の対策を講じて、コースに挑みましょう。

取材協力・シオノギヘルスケア株式会社

【動画】「虫が気になる…?」 突然座り込む菅沼菜々の“謎行動”がアップされた実際の映像

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