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- 「練習に集中したいからイヤホンで音楽」は良い? 悪い? 聴くならどんな曲がいい?
ゴルフ練習場では一度にたくさんの人が球を打ちますし、連れだって練習しに来ている人もいますから会話も聞こえます。他にもレッスンプロが指導している声など、集中したい人にとっては雑音に感じる音であふれています。対策としてイヤホンで音楽を聴き、自分だけの世界に入る方法がありますが、果たしてこの方法は正解なのでしょうか。
ジャンルはクラシックかバラードがいい
練習場で周辺打席からさまざまな雑音が聞こえてくることがあります。インストラクターのレッスンだったり、独り言だったり、電話をかける声だったり……それが会話だと、聞きたくなくてもつい内容が耳に入ってきて自分の練習に対する集中力が低下してしまいがちです。
こういうとき気が散ってしまうのを防ぐために、イヤホンで音楽を聴く方法があります。若い世代のゴルファーたちは、気が散る、散らないとは関係なく、練習する時の必需品としてイヤホンを使っているかもしれません。
そこで素朴な疑問が出てきました。イヤホンを装着することはゴルフの練習にとってどんなメリットがあるのでしょうか。デメリットはないのでしょうか。東京都目黒区でセキゴルフクラブ目黒を経営し、ジュニアからプロゴルファーまで8000人の指導実績をもつインストラクターの関浩太郎さんにお聞きしました。
「イヤホンで好きな音楽を聴くことは、ゴルフの練習をする時やスタート前に集中力を高めるいい方法です。周囲の声や会話が耳に入らず良い集中ができるでしょう」
練習場で隣り合う打席からレッスンの声が聞こえる、ほかの人の会話が気になる、練習グリーンに人が多くて気が散る。こういうときに雑音をシャットアウトしてイヤホンで好きな音楽を聴くと、周囲が気にならなくなって自分の課題に向き合えた、練習がはかどった、という経験をもつ人もいることでしょう。自分の世界に入ることができるという点では、サングラスをかけたときに得られる効果に近いかもしれません。
では、集中するにはどういう音楽を聴いたらいいでしょうか。
「アップテンポな曲よりスローテンポの曲のほうがいいですね。ジャンルで言えば、クラシックかバラードです。なぜかというとゴルフに闘争心は必要ないからです。ほとんどの人は、アップテンポの曲を聴くと心拍数が上がり、気分が高揚して、『よし、飛ばすぞ!』『さあ、バーディーをとるぞ!』と、“戦闘モード”に入ってしまいがちです。スイングが完成していてメンタルの安定感も高いプロなら、例外的に好きなハードロックを聴いて自らを鼓舞し、緊張状態に置くことによって身体的パフォーマンスを上げる人も一部います。でも、アマチュアの方が同じことをしたらマイナスにしかなりませんから要注意。スイングの仕上がっていないゴルファーは、心拍数が上がると力んだり、スイングテンポを乱したりしてしまうだけなのです」
トーナメント会場でもイヤホンをつけて練習をすることのある石川遼が、かつて「スタート前は、ソウル系の女性シンガーの曲をよく聴いている」と言っていたのを思い出しました。優勝争いを前にして、イヤホンでスローな曲調の歌を聴き、心を落ち着かせていたのでしょうか。
「これからラウンドをスタートさせるというときにプレーのテンポを合わせたり、整えたりするためにイヤホンを利用するケースもありますよ。世界の舞台で戦うトッププロは、メジャーで優勝するときも予選落ちしそうなときも、どんな時でもテンポを大事にしています。ほとんどの選手は、いつも一定のテンポでストロークをするために、例えばショット前の素振りやセットアップなど一連のルーティンを1秒たりとも違わず行うよう心がけているし、歩くスピードさえ同じにしたいと考えていますからね」
85bpmを目安に自分に合ったテンポを見つける
そこで関さんがオススメするのは、メトロノームアプリを利用し、イヤホンで聴くことです。ご存じのように、メトロノームは1分間における拍数(=ビート)によってテンポを刻む機械です。それをアプリ化したものが数種類ありますから、無料のものを一つダウンロードしてみるといいでしょう。使い方はアプリによって多少違いますが、大抵の場合は1分間の拍数(bpm)を数字で設定すると、その拍数で電子音が鳴り続けます。
「プロゴルファーは、メトロノームを結構イヤホンで聴いています。アマチュアの方にも、メトロノームはストロークや歩くときのテンポを意識したり整えたりするのに役に立ちます。個人差はありますが、ゴルフにおけるテンポで私が推奨しているのは85ビートです。はじめは拍数を“85bpm”に設定し、それに合わせて歩いたり、パットのストロークをしたりしてみてください。もし自分には速いなと思ったら数字を少なくし、逆に遅いと思ったら少し増やす。85bpmを基準にして自分に合うテンポを見つけるのです。速過ぎてもダメだし、ゆっくり過ぎてもダメですよ」
関さんの話では、ノートや紙に30センチくらい離して縦に点を2つ書き、フリーハンドでその2点を往復すると自分に適した速さが分かります。ゆっくり過ぎても速過ぎても、なかなかきれいな線は引けません。一番真っすぐきれいな線を書ける目安が85bpmだといいます。
筆者も、久しぶりにメトロノームアプリを使ってみました。85bpmを聴いてパットの練習をしたところ「速いな」と感じたため75bpmに落としましたが、歩く時は85bpmのほうが合わせやすく思いました。しばらく85bpmを聴きながら歩いていたら、今度はパット時の75bpmが遅すぎるように感じ、最終的にパット時も歩行時も違和感なく聴けるのは80bpmと分かりました。
みなさんも一度85bpmを聴いて練習してみてはいかがでしょう? 自分に合うビートが分かり、新しい発見があるかもしれません。
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