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- 「シニアティー」や「レディースティー」…普段と使用ティーを変えるとゴルフの新たな楽しみ方が見えてくる
一般的にアマチュア男性の多くは、レギュラーティーからプレーします。では、それより前にある「レディースティー」や「シニアティー」を使ってプレーすることには、どんなメリットがあるのでしょうか。
飛距離不足をカバーするだけでなく、マネジメント力も上がる
ティーイングエリアは、各ホールの1打目を打つスタート地点です。ゴルファーの年齢や性別、スキルなどに合わせて、いくつかの種類が用意されているのが一般的で、アマチュアの男性ならレギュラーティー(「フロントティー」とも呼ばれる)を使用することが多いでしょう。その前方には、より距離が短く設定された高齢ゴルファー向けの「シニアティー」や女性向けの「レディースティー」が存在します。
では、シニアティーやレディースティーのような距離の短いティーイングエリアからプレーすることにメリットはあるのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は以下のように話します。
「体力に自信のある男性であっても、年齢を重ねる内に筋力が落ちていきますので、若い頃と同じような飛距離を出すことはできなくなります。例えば、ティーイングエリアのすぐ前に池があり、レギュラーティーから打つと200ヤードをキャリーさせないと越すことができないホールの場合、池をクリアできない人が出てくるはずです。そんな時により距離の短いシニアティーやレディースティーを使用すれば、飛距離に不安がある人でも楽しくラウンドできるようになります」
「体力に関係なく、『今日はこの位置にカップが切られているから、攻略法を考えるためにいつもと違うティーから打ってみよう』といった具合に、練習目的で自由にティーを選んでプレーすることもおすすめです。100ヤード以内のショートゲームに苦手意識があるなら、総距離の最も短くなるレディースティーを選ぶことで苦手な状況からのショットが増えますので、効果的なトレーニングになるでしょう」
レギュラーティーの後方には距離の長い「バックティー」も設置されています。基本的に競技会で使用されることが多く、通常営業時には、距離が長くなる影響でスロープレーにつながる可能性があるため、ハンデ制限など、使用に規制をかけているゴルフ場も多いです。
しかし、シニアティーやレディースティーに関しては、ゴルフ場側のデメリットが特にないので、その日の気分に応じて、自由に選んで良いとされています。飯島氏は、距離が短くなる以外にも、シニアティーやレディースティーから打つ魅力があると話します。
「使用ティーを変えることで、想像以上にホールロケーションも変化しますので、コースマネジメントのバリエーションも豊かにできます。ティーイングエリアの配置方法には、直線的にひな壇式に並べるものと千鳥状で交互に並べるものがあります。後者の場合、使用ティーによってコースの景色が大きく変わってきますので、まるで別のホールに来たような感覚になります」
プレーする機会の多いゴルフ場の場合、あえて使用ティーを変えることで全く違ったコースに感じられて、新たな楽しみ方ができるといえそうです。
距離が短いからスコアが良くなるとは限らない
ゴルフの新たな楽しみ方を提供してくれるシニアティーやレディースティーからのプレーですが、使用する際にはどんなことに気を付けるべきなのでしょう。レッスンプロの三浦辰施氏に聞きました。
「総距離が短くなることで、レギュラーティーなら3打目に届く地点に、シニアティーやフロントティーであれば2打目で届くこともありますので、難易度が低くなったように感じるかもしれません。しかし、レギュラーティーであれば打ち下ろしでコースの全景が見えていたのに、前方に移動したことでフェアウェイやラフとの高低差が小さくなり、見通しが悪くなることもあります」
「デメリットも少なからずありますので、必ずしもスコアが良くなるとは限りません。届かなかった場所に届くということは、レギュラーティーでは入れずに済んだバンカーや池、OBに届く可能性も出てきますので、距離が短くなることで注意すべきことが増える場合もあります」
USGAやUSPGAでは「ティー・イット・フォワード」と呼ばれる取り組みを行っており、ゴルファーそれぞれのドライバー飛距離に最も適したティーイングエリアからスタートすることを推奨しています。シニアティーやレディースティーを使用することに抵抗を感じるゴルファーもいるかもしれませんが、体力に合ったティーを使用した方がラウンドを楽しめますし、今までとは違った視点でコースを見ることもできます。新たなゴルフの楽しみ方として、シニアティーやレディースティーの使用を考えてみてもいいかもしれません。
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