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- PGM以外でも「クーラー付きカート」が登場! プレーヤーと従業員を守る“ゴルフ場の酷暑対策”最前線とは?
気温が30度を超える日も多くなり、いよいよ「酷暑ゴルフ」のシーズンが到来します。最新の酷暑対策についてゴルフ場に話を聞きました。
本格的な「ゴルフカート用クーラー」が登場
年々夏の気温が上がっていますが、昨年の酷暑では多くのゴルフ場が芝に大打撃を受けました。暑さにより枯れてしまったフェアウェイでプレーしたゴルファーも多いのではないでしょうか。ゴルフ場への酷暑の影響は大きく、芝へのダメージだけではなく、プレーヤーが熱中症で亡くなるといった悲しいニュースもありました。
近年はプレー予約の傾向にも猛暑の影響は現れていて、暑さを避けるため早朝スループレーや早い時間帯スタートから埋まっていくそうです。
そして、ゴルフ場ではプレーヤーだけじゃなく、コース管理やキャディーといった従業員への暑さ対策も重要な課題になっているそうです。今年も予想されている酷暑ですが、ゴルフ場は具体的にどのような対策考えているのでしょうか、聞いてみました。
「当ゴルフ場ではこれまでトップスタートを7時にしていましたが、それを6時30分に前倒しして、全体のスタート時間を早める予定です」と話すのはあるゴルフ場の支配人。
できるだけ涼しい時間帯にプレーできる人数を増やして、より快適に過ごしてもらうための対策だそうです。
プレー中の暑さ対策としては、PGMが導入したカートに送風機を搭載した「クールカート」などが有名ですが、近年はアイスや氷をサービスするゴルフ場など増加してきました。
近鉄不動産が経営する「近鉄賢島カンツリークラブ」と「花吉野カンツリー倶楽部」では、6月中に全てのゴルフカートにクーラーを設置することを発表しました。
こちらのコースが設置するクーラーはこれまで多かった送風機能のみではなく、温度を5~26度まで設定できもので、風量も6段階調整ができる本格的な設備になっています。クーラー付のカートの導入は今後どこまで広がるか注目です。
従業員を暑さから守る対策も必須
そしてゴルフ場としては、プレーヤーはもちろんですが従業員を暑さから守る必要もあります。具体的には「マスター室スタッフのためにミストが出る扇風機を設置して交代でクールダウンをするなど対策をしています」といった対策を講じているそうです。
さらに屋外で一日仕事をするキャディーには「ファン付きキャディージャンパー」を配布するなどしているそうです。
コースメンテナンスではどのような対策をしているのでしょうか。コース管理の人にも話を聞きました。
「近年のコースメンテナンスで難しいところは気温が高さだけじゃなく、ゲリラ豪雨などで短時間に大雨が降ることです。芝に含まれる水分量が頻繁に変わるので、コース内の散水する場所や量をその都度変更しています」
「芝に与える水の量は少なくても多すぎてもダメです。夏の時期はどこのゴルフ場のグリーンキーパーも緊張感が高まっているはずだと思います」と、暑さに対する抜本的な対策がない中、頭を悩ませながら最善を目指しているそうです。
コース管理の仕事は炎天下での作業になることもあるので、ゴルフ場側は熱中症対策ドリンク、保冷剤や冷感スプレーなどを提供するなど、あらゆる方法で暑さ対策をしているといいます。
「コース内で作業する時間帯もできるだけ朝と夕方にして、暑い時間帯を避けて行うように心がけています」
気温の高さだけではなく、予想のできない大雨などでも一定のコンディションを保つために、メンテナンス計画を臨機応変に変更しながら夏を乗り切る予定だそうです。
ゴルフ場の予約は早ければ半年前や3カ月前から可能になっています。つまり夏の予約は春から開始となります。それまでに予約プランの設定や設備投資を行い、酷暑の中でも快適にプレーできるように早い段階から準備をスタートさせているそうです。
暑い夏でもゴルフを楽しんでもらうためにゴルフ場は様々な対策を行っています。プレーヤー側も万全の体制で夏のゴルフを楽しんでください。
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