- ゴルフのニュース|総合ゴルフ情報サイト
- 記事一覧
- ゴルフの豆知識
- 「元ネタ漫画でしょ?」とあなどるなかれ! “チャー・シュー・メン♪”はスイングのリズム作りに効果あり?
ゴルフのスイングをリズミカルにする言葉として、「チャー・シュー・メン」というのを聞いたことがある人も多いかもしれません。元々は漫画から生まれたフレーズなのですが、実際にスイングのリズム作りに効果があるのでしょうか。
元ネタはちばてつや氏のゴルフ漫画『あした天気になあれ』
ゴルフスイングの際に頭の中で「チャー・シュー・メン」と言いながら振ると、リズミカルに打てるようになると聞いたことがある人はいるはずです。
そもそも「チャー・シュー・メン」という掛け声は、ちばてつや氏のゴルフ漫画『あした天気になあれ』で主人公の向太陽が子供の頃に食べたチャーシュー麺に思い入れがあり、「発音のリズムが打ち急ぎ防止に効果があるのでは?」と考えて言い始めたというのが元ネタとなっています。
「漫画の中で言われていたことだけど本当に意味があるの?」と思う人もいるかもしれませんが、スイングのリズム作りでよく聞く「チャー・シュー・メン」は、実際に効果があるのでしょうか。レッスンプロの関浩太郎氏は、以下のように話します。
「例えば、子どもがブランコに乗っていて後ろから背中を押してあげる時、子どもの体が自分の方に近づいてきたタイミングで出会い頭で思いっきり押すと、その衝撃で子どもは前へ落ちてしまう恐れがあります。ですので、ブランコが振り子運動で頂点に達して完全に動きが止まった瞬間か、自然落下が始まってまた前へ行こうとした際にブランコの動くスピードに合わせ、手を添えるようにゆっくり押してあげれば子どもが落ちてしまうのを防げるはずです」
「一見するとゴルフと何ら関係が無いようにも思えますが、ブランコと土台のつなぎ目をクラブのグリップ、ブランコの鎖の部分をシャフト、そして最も重量があるブランコの座面と子どもをヘッドに置き換えることもできるでしょう」
「そう考えると、クラブもリズムやタイミングを完全に無視して振り抜こうとするとスイングが不安定になり、あらゆるミスショットの原因になってしまうのです。要するに、『チャー・シュー・メン』という掛け声はスイングのリズム作りにおいて、かなり理にかなったものであると言えます」
ブランコもゴルフのスイングも振り子運動の法則が当てはまりますが、振り子には「支点から最も遠いところに重量が集中している」という特徴があります。
一カ所に固まったおもりを動かすのには相応の力も必要ですが、それと同じくらいタイミングが重要になってくるので、スイングではフォームだけでなくリズム感も同時に求められるのです。
スイングには“リズム”のほかに“テンポ”も大事
スイングのリズム作りで最も有名なフレーズとも言える「チャー・シュー・メン」の場合、「チャー」でセットの状態からバックスイングをはじめ、「シュー」でトップまで振り上げ、そして「メン」でダウンスイングからインパクトへと動くのが一般的で、3拍子からなります。
しかし、ゴルフのスイングにおいて、リズムの数は3拍子だけではありません。例えば、ポピュラー音楽でよく用いられる4拍子で振る場合は、「1」でセットを作り「2」でバックスイング、「3」でトップまで持っていって「4」でダウンスイングをします。
ほかにも「1」でバックスイング、「2」でダウンスイングというシンプルな2拍子で打つゴルファーもいます。
また、音のパターンを表す“リズム”に対して、リズムを刻む速さを意味する“テンポ”もスイングには重要です。例えば、アベレージゴルファーよりスイングの機会が多いプロゴルファー、女性より体が硬い男性の方がスイングテンポが速くなるとされています。
速いテンポは飛距離が出やすいのでロングヒッター向け、反対に遅いテンポは切り返しなどのタイミングが取りやすいためビギナー向けとも言われますが、自分に最適な速さを見つけることが大切です。
最も効果的なのがメトロノームを使った方法で、おもりを動かせば自由にテンポを変えられるので、色々と試行錯誤してみたい人にはオススメです。さらに、スマホアプリでも多くが無料でリリースされています。
なかには、ゴルフのテンポ作りに最適な曲を厳選した専用の音楽アプリ(“ゴルフBPM”、i Phone,Android対応、サブスクリプション制)もあり、楽しみながらスイング練習をすることもできます。
クラブやボールも、より遠くへまっすぐ飛ぶように日々進化していますが、それだけでは技術的にも物理的にも限界があります。残りはゴルファーの技量にかかっていますが、「チャー・シュー・メン」であってもそうでなくても、スイングのリズムやテンポが確立していればギアの性能を最大限発揮できるショットを打てるようになるかもしれません。
最新の記事
pick up
ranking