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- 悪気はないけど“親切心”から「ルール違反」してしまうキャディーは意外と多い!? ゴルファーなら知っておくべき「よくある事例」とは?
キャディーは、「プレーヤーが唯一アドバイスを受けることができる人物」とルールで定義されています。キャディー志望の人はゴルフ場に入社した後、改めてルールを勉強することになりますが、実は親切心などからルール違反をしてしまうキャディーもいるそうなのです。
救済を「勝手にしてしまう」キャディーがいる
キャディーは「プレーヤーが唯一アドバイスを受けることができる人物」とルールで定義されており、18ホールを攻略するうえで重要なパートナーとなります。最近ではセルフで回るのが多数派ですが、「やっぱりキャディーさんがいた方がいい」と考えるゴルファーも少なくないでしょう。

キャディー志望の人はゴルフ場に入社した後、競技をスムーズに進めるため、改めてルールを勉強することになります。しかし親切心などから、ルール違反のことをさせてしまうキャディーもいるそうです。
では、どのような行為がルール違反に当てはまるのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は、以下のように話します。
「規則10.3bでは、プレー中にキャディーがしてはいけない行動について書かれており、その中に『救済を受ける際に球をドロップ、またはプレースすること。規則に基づいて救済を受ける決定をすること』というものがあります。要するに、万が一カートパスやスプリンクラーなどの動かせない障害物のそばにボールがあった場合、実際に救済を受けるかどうかや、救済エリアをどこにするかはプレーヤーが決めるものであって、キャディーが独断で救済の是非を決めたりボールを動かしてはいけないのです」
ほかにも、ターゲット方向の後方線上にキャディーがいる状態でストロークをするのも2打のペナルティとなりますが、こちらはショット前に一度スタンスを外し、キャディーに移動するようお願いすれば無罰になります。
規則10.3に基づき、キャディーが違反行為をした場合はその人に担当してもらっているプレーヤーが全ての罰を引き受けなければならなくなるため、ゴルファー一人ひとりも最新のルールを把握しておく必要があるでしょう。
また飯島氏は、「グリーン上でも、キャディーがルール違反の行為をしてしまいやすい」といいます。たとえば、プレーヤーから適切なパッティングのラインがどこかを聞かれた際、ピンや預かっているクラブを使って指し示す人が多いようです。2019年のルール改正では、指し示した指や物が地面に付いていなければペナルティが課されないのですが、指し示したままストロークに入ってしまうと2打のペナルティになります(規則10.2b)。
「ルールを知らない」という可能性も
では、ルール違反の行為をしてしまうキャディーがいる原因とは、一体何なのでしょうか。飯島氏は以下のように話します。
「キャディーがルール違反の行為をしてしまう理由には、主に2通りあると思います」
「一つは、ゴルファーにプレーしやすい状況を作ろうとして、本当にうっかり親切心からしてしまうパターンです。特にベテランのキャディーだと、各ホールのどこが難しいかも全て把握しています。プレーヤーがミスショットを連発して大叩きし、イライラが募ってしまわないように情けをかけて、その人に有利な状況を作ることもあるでしょう」
「そしてもう一つは、キャディーの社員教育が徹底されていないというパターンです。キャディーには資格などは必要なく、アルバイトやパートでの求人も多いので、ゴルフの経験がない人でも仕事を始めることができます。さらに、研修内容はゴルフ場によってまちまちなため、なかにはプレーに当たってのルールをしっかり指導できていない場合も考えられます」
「ただ、いずれにせよわざと違反した訳ではない点は、ゴルファー側も理解しておくべきでしょう」
キャディーによる不当な援助がないか確認してから打つのはプレーヤーの責任ですが、プレーヤーがストロークに入ろうとしているか確認し、アドバイスを適切なタイミングでやめるのはキャディーが気を付けるべきことといえます。
万が一、キャディーが悪気はなくてもうっかりルール違反の行動をしそうになったら、優しく自分の方からも教えてあげられるといいでしょう。
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