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- シャフトの硬さを見るなら「フレックス」よりも「振動数」のほうが明確! これ、クラブ選びの新常識?
シャフト選びでは、フレックスやキックポイントなどを加味しなければなりませんが、これらのほかにも“振動数”と呼ばれる要素もあります。聞いたことがない人もいるかもしれませんが、振動数とはどのようなものなのでしょうか。
振動数はフレックスとほぼ同じ意味?さ
シャフト選びの要素には、フレックスやバランス、トルクやキックポイントなどがありますが、その他にも“振動数”と呼ばれるものもあります。
聞き馴染みがない人もいるかもしれませんが、シャフトのスペックを測定する際に使われるという振動数とは、どのようなものなのでしょうか。レッスンプロ兼クラフトマンの関浩太郎氏は、以下のように話します。

「シャフトの振動数とは、グリップとつながる“バット”側の部分を固定しつつ、ヘッドと接続する“チップ”側を手でしならせて離した際の連続運動が1分間に何回行われたかを示すものです」
「正式には“固有振動数”と呼び、単位は“cpm”で表され、数値が大きいほど硬いシャフトであることが分かります。シャフトの硬さの指標としては“フレックス”の方が有名なので、『何がどう違うの?』と思う人もいるかもしれません。実は、クラフトマンなどの間ではフレックスと振動数は『ほとんど同義』と見なされ、あまり区別することなく考えられているのが現状です」
「しかし、唯一違うポイントがあるとすれば、『明確な定義』があるかないかです。フレックスには、標準的な“R(レギュラー)”や硬めの“S(スティフ)”、柔らかめの“L(レディース)”といった指標があるものの明確な定義はなく、メーカーやブランドによって『どの範囲をRやSとするか』はバラバラです」
「一方で、振動数は『〇〇cpm』というようにシャフトの硬さがはっきり数値で表現されるため、『Rの中でも柔らかい方なのか、硬い方なのか』を判別する際に用いられる場合もあります」
たとえば、ダンロップスポーツは、ヘッドスピードが遅い人向けの「ゼクシオプライム」という派生ブランドを展開していますが、こちらは上級モデルの「スリクソン」よりも、シャフトのフレックスが全体的に柔らかめに作られています。
また、「スリクソン」のRシャフトは、通常の「ゼクシオ」で最も硬いXシャフトと同じくらいのフレックスとされています。つまり、フレックスは同一ブランドのシャフトにおける相対的な指標という意味合いで使われているのです。
購入者も振動数をチェックするべき?
では、フレックスと合わせて振動数でシャフトを選ぶ際は、どのような注意点があるのでしょうか。関氏は以下のように話します。
「私たちクラフトマンは、フレックスと振動数の両方を認識している人も多いですが、一般のゴルファーだと『フレックスしか知らない』という人は決して少なくないと思います」
「たとえば、ビギナー向けのクラブから中級者向けのクラブに買い替えを検討している場合、振動数の存在を知らないと『フレックスの名前が同じだったら硬さも同じだろう』と勘違いしがちです。新しいクラブを購入する際は、いま使っているクラブのシャフトと気になっているクラブを試打し、まず同じ名前のフレックス同士を使ってみて感覚が納得いかないようであれば、それを基準にもっと柔らかくすべきか硬くすべきか検討したほうが良いでしょう」
「それでも分からない場合は、フィッターの方にアドバイスを仰いで適切なものを選んでもらうのがオススメです」
「また、『苦手な番手だけはフレックスを柔らかいものに調整するのが基本』と言われていますが、振動数に関しても同じで、数値が小さいものを選ぶといわゆる『柔らかいシャフト』にできます」
ちなみにフレックスや重さ、トルクが同じシャフトであっても、キックポイントが先調子のものの方が、ヘッド側がしなりやすくなっているぶん数値が高くなる傾向が強いそうです。
最近では、振動数をよく知らないゴルファーや計測をあまり詳しくやらないお店も増えているようですが、フレックスとセットでチェックしておいた方が、より自分にフィットする硬さのシャフトに出合えるかもしれません。
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