- ゴルフのニュース|総合ゴルフ情報サイト
- 記事一覧
- ゴルフの豆知識
- 「トランプ関税」でゴルフクラブの値段は上がるのか? 米国メーカー製品は直接「中国→日本」でも税率145%の影響避けられず!?
世界を揺るがす「トランプ関税」問題。4月5日から各国への一律10%の基本関税は発動されましたが、ゴルファーにとって気になるのがゴルフ用品の価格はどうなるのかということです。
日本メーカーがゴルフクラブを中国から輸入する場合、関税はかからない
トランプ米大統領の経済政策に世界は振り回されています。
大統領が打ち出した「相互関税」で自由貿易の枠組みは崩壊の危機。海外からの製品の流入を抑えて自国の産業を守り、雇用創出や産業振興、貿易赤字を解消する意図だとされていますが、その実効性は不透明です。

すでに4月5日から各国への一律10%の基本関税は発動されましたが、これに加えて発表された国別の相互関税について日本は24%とされています。ただ、株価や債券の相場悪化の影響からか、この国別相互関税に関しては90日間延長されることが4月9日に発表されました。しかし、中国だけは別で、米国と相互に報復関税をかけ合い、現在、中国から米国への輸入には145%、米国から中国への輸入には125%の関税と、貿易戦争の様相です。
一旦は「iPhone」などのスマホをはじめとする半導体関連の製品を除外すると発表されましたが、別の半導体関税措置を導入する可能性など、政策が日替わりになっています。
このような状況の中で、ゴルファーにとって気になるのがゴルフ用品の価格はどうなるのかということです。例えば、世界のゴルフクラブの8割近くは中国で生産されています。また、関連のキャディーバッグ、ヘッドカバーなども中国生産が主流。当然、トランプ関税の影響をまともに受けてしまいます。
このような状況下、ゴルフ用品への影響を日本、米国のメーカーはどう考えているのか聞いてみました。
しかし、各メーカーとも目まぐるしく状況が変わるなかで、「現状はコメントをすることが難しい状況です」「現状は社内でさまざま対応を進めている段階です。まだ対外的にお答えできる内容が定まっておりません」「弊社はUSに本社を置いていますので、弊社からのコメントは差し控えたいと思います」など、回答が得られない状況です。
ただし、国内メーカーのダンロップ、ミズノ、ブリヂストンなどと、米国に本社のある海外メーカーのテーラーメイド、キャロウェイ、ピンなどは大きく事情が違ってきます。
日本メーカーがゴルフクラブを中国から輸入する場合、現在、関税はかかっていません。したがってトランプ関税からの影響はありません。もちろん、トランプ関税により、中国での原材料、人件費、あるいは値上圧力等いろいろな影響はあるとおもいますが、関税は変わりませんので価格に影響はありません。
ちなみにキャディーバッグやヘッドカバーは、中国から日本に輸入する場合、8%の関税がかかります。一方、米国メーカーの場合は、中国から米国にゴルフクラブを輸入した場合、145%の関税がかかることになり、企業努力だけで価格を抑えることは不可能な税率といえます。ただ、145%の割合が店頭の価格に反映するわけではなく、工場からの出荷ベースに145%の関税がかかるわけで、ゴルファーが購入する店頭価格に直結するわけではありません。
とはいえ、少なく見積もっても50%前後の価格アップは米国内で覚悟しなければならないかもしれません。
米国と日本の価格差が大きくなる方針はとらないと想定
では、米国メーカーのゴルフクラブの日本での価格はどうなるでしょうか。
米国から日本に輸入すれば、トランプ関税の影響はそのまま反映されます。それに対して、米国を経由せず、中国から直接、日本に米国メーカーのクラブを輸入した場合は、関税がかからないので影響はなくなります。
ただ、米国メーカー製品の世界各国の価格は、米国本社で決めているのが通常で、米国と日本の価格差が大きくなる方針はとらないと想定できます。そう考えると、米国メーカーのクラブの日本での販売価格はトランプ関税の影響を受けることが予想されます。
2025年の最新モデルは、既に中国から輸入済みで大きな影響はないと考えますが、米国メーカーの次期モデルが中国から米国に輸入される際、トランプ関税がに課せられれば、価格が上がることは間違いありません。そうなれば、国内メーカーと米国メーカーとの間でクラブの価格差が出る可能性は十分あります。
トランプ関税はゴルフへの影響も大きく、ゴルファーにとっても他人事では済まされません。一方で、トランプ大統領の方針は日々、目まぐるしく変わるので、ゴルフ好きの大統領がクラブ価格を抑えるために、免税することも可能性がゼロではありません。
ゴルフ業界全体としても、ゴルフクラブの価格が上昇することは、ゴルファーのマインドに冷や水を浴びせるわけですから当然マイナスです。今後の成り行きに注目していかなければなりません。
最新の記事
pick up
-
ナイスショット連発で上重アナも仰天!? キャロウェイ「ELYTE」シリーズをラウンドで使用するとアマチュアにとって大きな恩恵が!<PR>
-
【連載コラム】なぜフォーティーンのクラブは人を魅了するのか? 美しいフォルムに宿る揺るぎない性能・その秘密を開発者に聞く<PR>
-
クラブと体の「接点」は重要! テーラーメイドのツアーボール「TP5」「TP5x」と「プレイヤーズ グローブ」は細部までこだわった逸品<PR>
-
今より「2センチ小さいサイズ」を試すべき!? 新品ゴルフグローブを「ピッタリ」で選ぶべきではない理由とは?
-
【クイズに答えて200名さまに抽選で当たる!】Taylor Made Golf(テーラーメイドゴルフ)ボール
ranking