- ゴルフのニュース|総合ゴルフ情報サイト
- 記事一覧
- ゴルフライフ
- 同じクラブ何十球も打った挙句の“いい球”じゃ無意味!? 反復練習の是非とランダム練習の本当の意味とは?
練習場にクラブは数本しか持っていかない人も多いでしょう。そうすると同じ番手を何十球も続けて打つことになり、段々と“いい球”が打てるようになりますが、コースでは1球目から“いい球”とはいかずとも“それなり”のショットが打てなければ意味がありません。反復練習ばかりでは意味がないのでしょうか。
“なぜゴルフがうまくならないのか”の答えがそこにある
練習するとき同じクラブで10球、20球と打ち続けていると、アジャストできるようになるせいか、いい球が打てるようになってきます。
でも、それってゴルフの上達にとって本当に良いことなのでしょうか。ゴルフコースに出たら全てのショットが一発勝負。やり直しはできません。だとしたら意味がないかも……という疑念も湧いてきますが。
そこで、同じ番手を続けて練習することの是非や、番手は万遍なく打つべきなのかについて考えてみました。アドバイスしてくれたのは、指導者として35年の実績と経験をもつティーチングプロの永井延宏氏です。
「練習場で打つクラブの番手に偏りがあってもいいのか、そうではなく万遍なく練習するべきか。それは、各ゴルファーの課題によるんじゃないでしょうか。例えば、スイングのメカニズムを学んでいる人、レッスンでもらった課題を練習している人。それらを7番アイアン1本などで反復練習しているなら、それはいいと思います。しかし、7番アイアン1本でたくさんボールを打つ練習が正しいスイングの習得につながるとは限りません。そこに“なぜゴルフがうまくならないのか”の答えがあるかもしれません」

「初めて私のレッスンを受けていただく際に、私がその方の第一印象としてチェックするのがトップ時のフェース向きです。トップでクラブフェースがオープンか、スクエアか、クローズか。これにより、その方のゴルフの傾向が理解できます。もしトップでクラブフェースのトゥが下を向くオープンなら、スライス系。フェース面が上を向くクローズならフック系が原則的な考え方ですが、なかには、お話をうかがうとトップでフェースはオープンなのに引っかけが出るとか、クローズなのに右へのミスが多いという場合もあります」
「野球のバッティングにたとえると、ゴルフではセンター方向にボールが飛べば多少のミスショットでも大丈夫です。ライトやレフトへホームランとかは意味がありません。トップでフェースが開くということは、このまま振ればライト方向にボールが飛ぶので、センターに打ち返すには引っ張り込む動きが必要になります。この際にフェースが開いたままだとスライス、引き込みが強くフェースがかぶれば引っかけ。逆にクローズだとレフト方向に飛ぶので右に流し打ちにいくわけですが、フェースがかぶったままだとフックで、振り遅れが生じるとプッシュアウトやシャンクとなります」
「このクラブフェースの向きにあわせてセンター方向に打ち返す組み合わせやパターンを作る練習と、原理原則に基づいた効率のいいゴルフスイングを身につける練習は全くの別物です。レッスンをしながら練習場でボールを打つ多くのアマチュアゴルファーを見ていると、自分なりにセンター方向に打ち返す練習をしている方がほとんどだと感じます。このあたりに長らくやっても上達しないというゴルフの難しさがあるのかもしれません」
ランダム練習で結果の悪いクラブを使い続けるのは上達の妨げ
では、番手を固定せず各クラブを万遍なく練習する方がいいのでしょうか。
「同じ番手を打ち続ける反復練習に対して、1球ごとに番手を替えて打つ練習が“ランダム練習”です。ランダム練習はクラブの番手だけでなく、打ち方や球筋も1球ごとに変えて打つ、より実戦に近い練習方法です。プロや上級者はゴルフのコアができていますが、スイングの課題があるときは反復練習もするでしょうし、ラウンド前や実戦を想定した練習をするときなどはランダム練習もするでしょう」
「私が思うに、ランダム練習の本当の意味は、1球ごとに番手を替えることで、各クラブの長さ、重さにヘッド重心位置やシャフトのしなりなど、無意識に反応するスイングの微調整の範囲でナイスショットを打てるかどうかの確認だと思います」
「どんなにいいクラブでも、コースに出るとキャディーバッグの中の他のクラブと同じタイミングやイメージで打てないというケースは多々あります。これはプロや上級者に限らず、全てのゴルファーに当てはまる課題ですから、ランダム練習をやってうまく打てないクラブがあったら“自分の技術のせい”ではなく、それは“クラブが合っていない”と理解するべきです。いわゆるスペックは整っていても、厳密には1本1本振り心地は異なります。最近ではあまり見かけませんが、敏感な感覚をもつゴルファーは、プロ、アマ問わず鉛を貼って微調整しています」
「私はラウンドレッスンに参加してくれている生徒さんや練習場レッスンでの常連さんに対して、スイング技術の修正だけでなくクラブに鉛を貼って振り心地の微調整を行いますが、皆さん驚くほどに結果が変わります。なかには鉛での調整では補いきれないケースもあるので、その場合はクラブの買い替えやリシャフトをオススメします」
「よくお話ししますが、クラブは包丁と同じ。料理初心者であろうが熟練の板前さんであろうが、切れない包丁では仕事はできません。料理初心者だから切れ味はそこそこでいいという話でもないわけです。ですから、ランダム練習で結果の悪いクラブを使い続けるのはオススメできません。ぜひ、自分に合わないクラブのあぶり出しをしてみてください」
また、特にビギナーほどクラブ選びは大切だと永井氏は強調します。
「まずは、トップでのフェース向きを確認して、自分に何が起きているかを理解して練習する。そして練習していい感じになってきたらランダム打ちでクラブチェックをしてみましょう」
定期的に練習しているのに上達が停滞しているとお悩みの方は、永井氏のアドバイスを参考に、練習方法やクラブセッティングを見直してみてはいかがでしょうか。
【解説】永井延宏
ゴルフコーチ歴30年、ゴルフ歴45年。2006年、ゴルフ専門誌によるレッスン・オブ・ザ・イヤーを受賞。知識と経験を生かした分かりやすいレッスンが好評を博している。東京、埼玉、奈良、大阪、兵庫で定期レッスンを開講中。
最新の記事
pick up
ranking








