- ゴルフのニュース|総合ゴルフ情報サイト
- 記事一覧
- ゴルフライフ
- 「このゴルフ場、昔より渋滞しなくなった」はカートナビのおかげ!? 蓄積されたデータをゴルフ場はどう活用している?
ゴルファーにとって、スコア入力やコースナビゲーション機能が搭載されたカートナビは“なくてはならない物”になりつつあります。そんなゴルファーメリットの多いカートナビですが、実はゴルフ場にとっても非常にありがたいものだったのです。
カートナビで蓄積したスコアはほとんど活用していない
近年のゴルフは乗用カートを利用したセルフプレーが主流になりました。ほとんどのゴルフ場にはカートナビゲーションシステムが導入され、コースレイアウトや残り距離、グリーンの傾斜まで確認できるようになっています。
さらに便利なのがスコア入力機能です。ラウンド中にカートナビへスコアを入力すれば、ラウンド後にマスター室でプリントアウトしてくれます。データそのものをQRコードで読み込んでスマートフォンに転送できる機種もあります。
かつては紙のスコアカードに手書きするのが当たり前でした。今はカートナビへの入力が主流になっています。ゴルフ場関係者によると、スコア入力機能の利用率はほぼ100%だそうです。
現代のゴルファーにとって、カートナビは「距離を見るもの」から「ラウンド全体を管理するツール」へと役割を変えました。ホールごとのスコアやパット数、ラウンド後の振り返り。そうしたデータが、意識せずとも自然に蓄積されていきます。こうした状況を見ると、ふと疑問が浮かびます。ゴルファーがカートナビに入力したスコアデータを、ゴルフ場は有効活用できるのではないでしょうか。

たとえば、多くのゴルファーがスコアを崩しているホールが分かれば、そのホールのティーイングエリアを前に出すなどして難易度を調整できそうです。そうすればホールの所要時間が短くなり、全体のプレー進行もスムーズになるかもしれません。そのような運用は実際に行なわれているのでしょうか。ゴルフ場関係者に話を聞いてみました。
「カートナビのスコアを活用することは、基本的にそんなにしてないですかね」
この問いに対する答えは、少し意外なものでした。スコアデータ自体は見ているものの、それを見てコースをどうこうしようという発想はほとんどないといいます。その理由について次のように語ります。
「スコアは個人個人によって力量も違います。200近くたたく人もいれば、シングルプレーヤーもいますから、スコアはあまり参考にはしていません」
ゴルフ場が見ているのはスコアではなく時間のデータ
では、ゴルフ場はカートナビの何を見ているのでしょうか。ゴルフ場関係者が重視しているのは「スコア」ではなく「時間」でした。
「カートナビは各ホールのスコアだけでなく、所要時間も分かるんですよ。たとえば、『このカートは6番ホールで20分以上かかっている』ということもリアルタイムで分かります」
どのホールで時間がかかっているのか。どこがボトルネックになっているのか。カートナビから得られる所要時間のデータは、プレーの進行管理に直結します。実際に、そのデータを元に進行が改善された例もあります。
「うちのゴルフ場は以前、14番ホールのカート道がティーイングエリアの左側を通っていました。そのときはカートが3~4台並ぶことも珍しくありませんでしたが、右側に変更したことで、渋滞を大幅に緩和することができました」
「それによって1組あたりの所要時間が1分半も短縮できたんですよ。1分半が40~50組分と考えると、ものすごく大きいです」
「ラウンド時間の改善は、ゴルフ場の永遠のテーマです。どこまで行ってもゴールはありません。そのための参考に時間は見ますけど、スコアは見ないですね」
この言葉にゴルフ場の本音が集約されています。スコアではなく、いかにスムーズに一日を回してもらうか。そのための材料として、カートナビの時間データが活用されているのです。
カートナビに入力したスコアは、ゴルファー自身がラウンドを振り返るためのもの。一方で、ゴルフ場が見ているのは、ラウンド全体の流れを示す時間のデータでした。そう考えると、いつものカートナビ画面の見え方も少し変わってくるかもしれません。
保井友秀(やすい・ともひで)
1974年生まれ。出版社勤務、ゴルフ雑誌編集部勤務を経て、2015年にフリーライターとしての活動を開始。2015年から2018年までPGAツアー日本語版サイトの原稿執筆および編集を担当。現在はゴルフ雑誌やウェブサイトなどで記事を執筆している。
最新の記事
pick up
ranking











