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- 昔は“時間別料金”なんてなかったのに… 近年変化してきたゴルフ場料金の仕組みと裏事情
同じゴルフ場でも、スタート時間によってプレー料金が大きく変わる時代になった。なぜ“8時台は高く、7時台や10時台は安い”のでしょうか。そこには予約需要と運営事情による明確な理由があるそうです。
プレー料金はなぜ時間帯によって変わるのか
今春のラウンドスケジュールを仲間と打ち合わせていると、「8時台と9時台は料金が高いけど、どうする?」「7時台と10時台しか空いてないけど、どっちがいい?」といった会話が何度かありました。
筆者は同じコースを回るのであれば、料金が安いほうがいいと考える人間です。若いころは早起きが苦手でしたが、今はまったく苦になりませんから、7時台で安く回れるなら、むしろ大歓迎です。
ただ、そのやり取りを繰り返す中で、「そもそも、いつごろから時間帯によって料金が変わるようになったのか」と疑問が浮かびました。かつてはスタート時間で料金が変わることは、ほとんどなかったからです。
最近はインターネットやSNSの普及によって、料金プランの設定や変更が柔軟に行えるようになりました。その結果、同じコースであっても、予約のタイミングやスタート時間によって料金が細かく変わります。

フロントで精算する際に、電卓で個別に料金を提示される場面に違和感を覚えたことがある人もいるかもしれませんが、あれは「人によって料金が違う」ことの裏返しでもあります。では、こうした料金差はどのように決まっているのでしょうか。ゴルフ場関係者に聞いてみました。
「まず『8時台と9時台は料金が高い』という表現は、ゴルフ場から見ると適切ではありません。その時間帯の料金がいわゆる定価です。そして、7時台と10時台は売れ行きが悪いので、少し安く販売しているのだと思います」
この背景には、時間帯ごとの需要の偏りがあります。
「ゴルフ場の予約というのは、8時半から9時半くらいがいわゆる“ゴールデンタイム”で、そこから埋まっていきます。一方で、7時台の早い時間帯や10時台の遅い時間帯は、どうしても売れ残ります」
「たとえばホテルの宿泊料金も、海側の部屋は高くて、山側の部屋は安かったりしますよね。ゴルフ場の料金も同じで、いい時間帯は高くても売れますし、悪い時間帯は安くても売れません」
スタート時間の需要は気温や日照時間によって変動する
では、料金は最初から決まっているのでしょうか。それとも予約状況を見ながら変えていくのでしょうか。この点については「両方ある」というのが実情のようです。
まずは「早割」のような形で、早い段階から料金を提示し、需要の大小を確かめます。そのうえで、売れ残りが出た場合には、追加の調整が行われます。「最初は500円くらい下げて、それでも埋まらなければ、さらに500円下げる」といった段階的な値下げが一般的だといいます。
こうした調整は、ゴルフ場が1日のスタート枠を売り切るための工夫でもあります。時間帯によって需要が偏る以上、すべてを同じ価格で販売していては、どうしても空きが出てしまいます。価格を下げることで、稼働率を上げます。
ただし、スタート時間の需要は季節によっても変わります。たとえば夏場は、暑さを避けるために早い時間帯の人気が高まり、7時台が埋まりやすくなる一方で、10時台はさらに敬遠されやすくなります。
また、ゴルフ場の運営サイドにも制約があります。スタート時間を極端に早めたりすれば、理論上はスタート枠を増やすことができますが、実際にはスタッフの労務管理や営業時間の問題があり、簡単には対応できません。
一方で、ゴルファーサイドにも、「早すぎるとつらい」「遅すぎると帰りの高速道路が混む」といった料金以外の条件があります。
現在のプレー料金は、予約のタイミングやスタートの時間帯、プレーヤーの人数といった複数の要素を組み合わせて決まるものになっています。同じコース、同じ1日であっても、どの時間帯を選ぶかによって支払う金額は変わります。それは単なる値上げや値下げというよりも、需要と条件のバランスの中で調整されています。
安い料金プランを探し当てたつもりでも、それが「売れ残りの時間帯を選んでいる」のか、それとも「合理的な選択」なのか、その見え方は人によって違うのかもしれません。
文・保井友秀(やすい・ともひで)
1974年生まれ。出版社勤務、ゴルフ雑誌編集部勤務を経て、2015年にフリーライターとしての活動を開始。2015年から2018年までPGAツアー日本語版サイトの原稿執筆および編集を担当。現在はゴルフ雑誌やウェブサイトなどで記事を執筆している。
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