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- 「賞金稼げないからレッスンしてるんでしょ」 レッスンプロが明かす“経験者ほど厄介”な指導の難しさ
「レッスンに通っているのに上達しない」と感じる人は少なくありません。その原因は技術だけでなく、指導する側と学ぶ側の認識のズレにあることも。レッスンプロが語る“上達しやすい人”の特徴とは何なのでしょうか。
ビギナーはゼロから指導できるのでスムーズに進む
ゴルフがうまくなりたいと思っている人はたくさんいます。しかし、その中で「自他ともに認める上級者」になれる人は、ほんのひと握りです。
ゴルフは難しいスポーツで、運動神経がいいからといって簡単に上達するわけではありません。レッスンに通ったからといって、すぐに結果が出るわけでもありません。教わったことを真面目に練習しているのに、一気に上達する人もいれば、なかなか成果が出ない人もいます。
そういった中で、アマチュアゴルファーからよく聞くのが、「レッスンに通っているのにうまくならない」という不満です。そして、その不満はレッスンの内容だけではなく、「レッスンプロの態度や言葉遣い」に向けられることも少なくありません。
「なんでそんなこともできないの?」
「だから違うって言ってるでしょ」
「ちゃんとやらないとうまくならないよ」

そういった言葉に傷ついたり、腹を立てたりした経験がある人もいるでしょう。
昔のゴルフレッスンは、今よりもっと体育会系でした。クラブのグリップで腰や足を叩きながら指導するようなプロも珍しくありませんでしたし、「怒られて覚える」のが当たり前という空気もありました。
ただ、近年のレッスンプロはかなり勉強熱心です。最新のスイング理論や、ショットデータ解析、体の動きのメカニズムなどを学び、理論的に指導するプロが増えています。それでもアマチュアから「態度がキツい」「上から目線だ」と言われるケースはなくなりません。
レッスンプロへの不満に対して、レッスンプロはどのように感じているのでしょうか。沖縄県のエナジック具志川ゴルフクラブ総支配人であり、レッスンプロでもある三浦辰施氏に聞いてみました。
「レッスンを受けるのがビギナーなら、専門用語を一切使わずに、ゼロから説明しますから、ある程度スムーズに進めることができるんですよ」
一方で、「ある程度の経験と知識がある人」になると、話は変わってくるそうです。
経験者は知識があるぶん摩擦が生じることもある
「自分は上級者だと思っている方や、知識が豊富な方の場合、こちらも専門用語を使って話をしないと、『そんなことも知らないのか』みたいな感じで見られることがあります」
「こちらとしては『その知識が自分で体験したもの』なのか、それとも『ネットで見聞きした知識』なのかを、確認したくなることもあります」
「試したこともないのに『いや、それはちょっと……』と言われると、『とりあえず1回やってみましょうよ!』と、言い方が少し強くなったりすることはあるかもしれませんね」
「あとはレッスンプロって、『賞金で稼げないから、レッスンをしているんでしょ』と思われることが、いまだにあるんですよ。それに対して虚勢を張ってしまう人もいるんじゃないでしょうか」
確かにゴルフ界には、「試合で勝つプロがエライ」という空気があります。ただ、教わるほうとしては、「その人が上手かどうか」よりも「教え方が上手かどうか」を気にする人のほうが多いです。実際に、試合実績よりも教え方が支持され、多くの生徒を集めているレッスンプロもいます。
ゴルフのレッスンに通う目的は、「うまくなりたいから」です。でも、ゴルフは練習すればするほどうまくなるスポーツではありません。むしろ、「こんなに練習しているのに、なんでうまくならないんだろう」と落ち込むことのほうが多いスポーツかもしれません。
だからこそ、最近の人気レッスンプロは、「すぐに結果を出す」ことだけでなく、「レッスンに通うこと自体が楽しい」と感じてもらえる空気づくりを大切にしています。
ゴルフのレッスンは指導職であると同時に、接客業でもあります。そして最後はやっぱり人と人との相性です。「この人とは合わないな」と感じたら、無理に通い続ける必要はありません。レッスンプロを替えるのも、ごく自然な選択肢の一つだと思います。
文・保井友秀(やすい・ともひで)
1974年生まれ。出版社勤務、ゴルフ雑誌編集部勤務を経て、2015年にフリーライターとしての活動を開始。2015年から2018年までPGAツアー日本語版サイトの原稿執筆および編集を担当。現在はゴルフ雑誌やウェブサイトなどで記事を執筆している。
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