励ますつもりで裏目は“あるある” ドツボにはまった同伴者にイラっとされない“レッツ話法”とは?

野上雅子

2021年11月12日

ライフ

アマチュアゴルファーなら、ミスを連発して頭が真っ白という状況は誰しも経験します。同伴者がドツボにはまっているときも、自分の悪夢を思い出していたたまれない気持ちになってしまいます。嫌味やお世辞と取られずに相手を励ます方法はあるのでしょうか。

動揺で頭が真っ白な人にレッスンなんてもってのほか

 4人でコースを回っていて、3人はグリーンにボールを乗せたけれど、1人だけ何度打ってもバンカーから出せなくなってしまう。いわゆる“ドツボ”にはまってしまうことって、ありますよね。「やっと出た!」と思ったら、グリーンオーバーして反対のバンカーまで転がってしまったり……。

バンカーでアゴが近くて目玉にでもなってた日にゃあ……

 そんなときは、グリーン上で待っているほうも“間”がもたず困惑してしまいます。後続組の姿がセカンド地点に見えて、そわそわすることもあります。微妙な空気のなかで、バンカーに限らずトラブルから脱出しようとがんばっている同伴者になんと声をかけたらいいのでしょうか。

 同伴者がミスを連発してドツボにはまってしまったとき、慰めるべきか、手伝うべきか、いっそ見て見ぬふりをするのがいいか迷ったら、「基本的に言葉はかけず、そっとしておくのが一番です」。そう教えてくれたのは、マナーの達人・渡辺満枝さん((株)エミー代表取締役)です。

 企業の社員研修や講演会、プロゴルファーへの接客指導などを行なっている渡辺さんは、次のように続けます。

「励ますつもりで声をかけたのが、相手との関係性によって、お世辞や嫌味に取られかねないこともあるからです。ましてや、打ち方を教えるのはもってのほかです」

「自分のプレーに一所懸命になっているプレーヤーを、安全面、進行面で気遣いながら見守ることが大切です。状況によってはその人をリードしなければならない場面もあるかもしれません。そういうときは“レッツ話法”を使うと、多少言いにくいことでも、相手を嫌な気持ちにさせることなく伝えられますので、覚えておくといいですよ」

 確かに、ミスショットが続くと誰でも気持ちが焦り、追い込まれてしまうこともあります。同伴者からあれこれ言われても上の空だったり、分かっていることを言われてイラっとしたり、かえって慌ててしまったり緊張したりして、頭は“真っ白”になったままです。打ち方のアドバイスをしてもらったとしても、「急にできっこない」「自分のやり方と違う!」。反発したり混乱したり、いつもならできることさえミスしてしまいかねません。ビギナーだったらなおさらでしょう。“ドツボ”にはまっている人の身になって考えれば、そっとしておくのが一番いいと分かります。

はまっている人が焦らなくて済む気遣いを

 とはいえ、最後の1人がボールをグリーンに乗せるまでじっと見つめているわけにもいきません。プレーの進行のためにも、4人全員のプレーリズムを保つためにも、カラーに乗っている人や長いパットをする人やOKの距離につけている人は、グリーン周りで慌てている人がバンカーをならしたり次の場所へ向かって移動しているときなどにプレーを進めておきましょう。

「その際『先に寄せておきますね』『慌てなくて大丈夫ですよ』『準備ができたらピンを立てますね』『ゆっくりやってください』と、自然に出る言葉が“ドツボ”にはまってしまった人へのタイムリーな声かけになるんじゃないでしょうか。他の人が押し黙るような重い空気は消えますし、“間”がもたないということもなくなります」(渡辺満枝さん)

 なんとかそのホールを終えたら「いつもバンカーは1回で出るのに珍しかったですね」「今日はコンペではありませんからスコアを気にせずいきましょう」「たくさん練習したから次はうまくいきそうですね」などと付け加えるのもおすすめ。シーンとしないことで、ミスをした人が話しやすい、自分のスコアを言いやすい、リラックスした雰囲気をつくれるからです。

“レッツ話法”を使うことで主語がyouからweになる

 ただ、中にはどうしてもミスが止まらない、自分の世界に入ってしまう、プレーの進行に影響がある、などの困ったケースもあるかもしれません。「そういうときは、例えば『後ろが来たようなので(ボール探しはもうやめて)そろそろ行きましょうか』『(ボールの状況が難しいのでそこから打たず)いいところから打ちましょう』と提案するように声をかけると、状況を変えることができますよ」(渡辺さん)。

 カッコ内を言わず、相手にしてほしいことを「~しましょう」と表現するというのです。渡辺さんによれば、これを“レッツ話法”といい、提案のかたちに聞こえて実は相手をやさしく誘導できるのがポイント。大体の人は「そうですね」「そうしましょう」と快く応じてくれるでしょう。主語が「you」から「we」の感覚になり、みんなで乗り越えていくイメージを持てるからです。

※ ※ ※

 日常生活での人とのお付き合いもそうですが、ゴルフを楽しむときはなおさら、相手や同伴者をさりげなく気遣うことがマナーの基本です。バンカーに限らず、誰かが崖の下へ打ち込んでしまったりOBが続いたりしたときも、「慌てずにやってください」「ボールを見ていますから心配いりませんよ」「暫定球を打っておきましょう」などと自然に声をかけられたら大人のゴルファーですね。安全に、プレーの進行を妨げることなく、リラックスしてラウンドを楽しみましょう。

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