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- スピードの出し過ぎで前半ハーフはハチャメチャ確定!? ミスショットを防ぐ運転術とは?
ラウンドの日は朝が早いこともあって気が焦るもの。遅刻しそうなときはもちろん、そうでなくても練習時間を確保したいなどの理由で、ついついスピードを出し過ぎてしまうことがありますが、落ち着いてプレーするためには絶対NGだと順天堂大学医学部の小林弘幸教授は語ります。
行きの車の運転は“左車線をゆっくり走る”
朝ゴルフ場へ行くときの車の運転は、スイングやその日のプレーに影響があるのでしょうか。
この疑問に「かなり、ありますね」と明快にお答えくださったのは、自律神経の研究で知られる順天堂大学医学部の小林弘幸教授です。
「車の運転でスピードを出すと、スイングも必ず速くなります。遅刻しそうになって慌てて運転すれば、プレーもバタバタします。そういう運転は危険ですし、ゴルフでも間違いなくミスの元になりますから、行きの車の運転は“左車線をゆっくり走る”ことに徹しましょう」(小林先生)
車の運転でスピードを出したり慌てたりするとスイングテンポも速くなってしまうのは、交感神経が優位になってしまうからです。ハンドルを握る緊張やストレスによって血管が収縮してどうしても余計な力みが生じ、自分のテンポより速くクラブを振ってしまうのだそうです。
自律神経は一度バランスを崩すと、なかなか落ち着きません。血流が悪くなってしまうため、手先、足先の感覚が鈍くなってスムーズな動きができず、その状態が続くのです。いつものスイングができない、ボールに当たらない、自分のペースを取り戻せない……。ミスが止まらず苦戦しているうちに数ホール、ひどい時は前半9ホールが終わってしまうこともあります。
そうならないようにするには、朝ゴルフ場へ向かう際、車の運転を落ち着いて行うことが重要です。小林先生の言うように、左車線をゆっくり走る心構えと時間の余裕は欠かせません。
「ゆっくり運転してゴルフ場に着いたときは、気持ちが穏やかです。準備も練習もそのペースで行えますし、スイングも力任せにガンガン飛ばしにいくというより、ゆったり優雅に振れるものです。力みがない分ヘッドが走り、結果的にボールもよく飛びますよ」(小林先生)
朝のゆっくり運転が1日の好循環の始まり、と言っていいでしょう。
慌てて運転したときは開き直って思い切り速く振る
ただし、スピードを出さない安全運転を心がけても、運転するだけで心身は緊張するものです。ましてゴルフ場へ行く場合は高速道路を使う必要もあり、トータル時間は1時間以上、2時間以上ということもあるでしょう。車を降りて「肩が凝ったなあ」とか「首筋が張っているなあ」などと感じるのはその証拠です。
ハンドルを握る人は、途中のサービスエリアやコンビニに寄って休憩したり、肩回しや腰回しをして体をほぐしたりするなど、少しでも心身をリラックスさせることを実行するといいでしょう。
それでも予期せぬトラブルや渋滞に巻き込まれて、遅刻しそうになることがあるかもしれません。慌てて運転し、車を飛ばしてしまったときは、どうしたら自分のスイングを取り戻せるのでしょうか。
小林先生によれば、プレーリズムを安定させるには自律神経を整える必要があります。しかし、急激に上がった交感神経が下がるのには時間がかかるそうです。ゆっくり自分のテンポでクラブを振ろうとしても、バックスイングまでは良くても切り返し以降は上級者でもコントロールが利きません。
そこで、「慌てて運転してきたときは逆に開き直り、あえて思い切り速く振ってしまうのも一つの手だと思います」(小林先生)。スイングテンポを元に戻すことばかりにこだわってミスを連発しないよう、注意しましょう。
“ゆっくり左車線を走る”運転を心がけ、穏やかな気持ちでゆったり優雅に振りたいものです。
■小林弘幸(こばやしひろゆき)/順天堂大学医学部教授。日本スポーツ協会公認ドクター。国内における自律神経研究の第一人者として、トップアスリートやアーティストのコンディショニングやパフォーマンス向上指導に携わる。『自律神経を整える習慣・運動・メンタル』(池田書店)、『医者が考案した「長生きみそ汁」』(アスコム)など著書多数
【自律神経とは?】
全身に張りめぐらされた末梢神経で、内臓の働きや血液の流れや体温調整など生命を維持するための機能を司る。自律神経は「交感神経」と「副交感神経」とに分けられ、「交感神経」は体をアクティブにする役目、「副交感神経」は体をリラックスさせる役目を担っている。車に例えると、アクセルとブレーキのように、両者が交互にバランスよく働くことによって心身ともに快調を保つことができる。このバランスが乱れると、スポーツや仕事のパフォーマンスに影響があるだけでなく、身体的にも精神的にもダメージを与える。
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